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ラ・ベート ジェヴォーダンの獣 所感とまとめ

前々回の記事では「ラ・ベート」の背景と概要、前回の記事ではルールについて取り上げましたが、ここでは「ラ・ベート」のプレイ後の所感とまとめについて記述します。

所感

スコットランドヤードと比較するとこのゲームは調査員、獣どちらをプレイしてもプレイ感覚が大きく違います。
怪盗がいる場所に警察が着けば勝利するスコットランドヤードとの大きな違い、それは調査員側が「獣」の動きを読んで「獣」がいる場所に行くことは重要ではあるが、それが絶対的な勝利条件ではないという点です。

またスコットランドヤードの警察側は

どこにいるかわからない怪盗がどこに行くのか」

を予想するため、逃げる怪盗の過去の行動を理詰めで調べていく必要があります。


これに対してこのゲームの調査員側は

「すでにどこにいるかわかっている「獣」がどこに移動するのか」

に注視し、現時点で「獣」が移動できうる村の絞り込みを行うことができます。

このため、調査員側は初プレイでも、初心者でもとっつきやすいです。

またそれぞれ調査員には役割が分かれているため、自分の駒と「獣」の駒の位置取りを考えながらプレイします。自分のキャラクターの足跡調査能力を踏まえ、獣がどんな動きをしてきたか(極端に自分の駒から離れる動きをしていないか等)を観察して獣の正体を予想しながら周りの調査員側と連携して獣の動きを封じ込めるプレイが必要です。


獣は不利?

これに対して獣側は心理的にはきついです。

スコットランドヤードと違って、まず移動先を選ぶ以前に今いる場所が調査員側にわかっているというのが最大の試練といえます。

村に置かれた血滴駒
また12ターン以内に血滴駒を25個置ききれば勝ちなので初めてのプレイでは「毎ターン平均2個置ければ勝てるだろう」と考えてしまいますが、後半になると竜騎兵がマップ上に増えてくるのでこの考えは甘いことに気づきます。

基本的に獣のほうが機動力があるので逃げ回ることは可能です。しかしそういったプレイを続けると勝利条件を達成するのが難しくなります。
このため獣側は敵(調査員側)の懐に飛び込むようなプレイをして調査員側の予想を外すような動きが要求されます。

遠くに逃げると見せかけて近接の村へ移動したり、ときおり「いやまさか露骨にそこ(の村)にはいかないだろう」と思わせて裏をかくような動きをしないと戦略的にだんだんと追い詰められていきます。

とくに上記したように「獣」側が動ける範囲がつねに調査員側にわかっているため、調査員の移動フェーズ時、調査員側はいろいろ相談できるのであらゆる可能性を議論します。「獣」プレイヤーはこの会話が聞こえてくるので心理的にズキズキときます。
「獣」が実際に動いた村が議論中の会話に出てくるとドキドキするし、逆に調査員側の駒の配置がずれた時の安ど感はかなり大きいです。これが毎ターン続くわけです。

スコットランドヤードと違い、獣の動きを読まれて調査員の駒と同じ場所の村に来た場合、真の正体の足跡トークンを回収されない限り、即ゲーム終了とはなりませんが1ターンをロスするのが非常に痛いのと真の正体以外の足跡トークンでも回収されると今後のプレイが厳しくなるので移動する村を読まれるのはなるべく避けたいです。

このような苦境の中で獣はだいたい11ターン目か12ターン目で勝つ場合が多く圧勝するということはありません。

とくに3年目は竜騎兵がマップに散らばり、調査員側も「獣」の正体にうすうす気づいて追い詰める動きをしてきます。
そのため獣は完全勝利(足跡トークンを一つも失わないで勝つ)は難しいと思います。
真の正体以外の足跡トークンを失う覚悟でどこかでラストスパートをかけないと勝てません。このタイミングを逸してしまうと12ターン終了し、獣の勝利は消滅するでしょう。

どちらかというと初プレイでは経験者が「獣」プレイヤーをプレイすることをお勧めします。

「獣」プレイヤーが初プレイの場合、以下の点に留意するのが大事かと思います。

1. 積極的に足跡トークンを表向きにして効果を発動する。
2. 春、夏の行動に気を付ける。
3. マップの位置取りを意識する。



1. 積極的に足跡トークンを表向きにして効果を発動する。

足跡トークンを表にすることはそれを調査員側に奪われるリスクが高くなるのですが、能力を発動しないとどうしても血滴駒を置ける数が厳しくなり、後半になるほどじり貧になってきます。

2. 春、夏の行動に気を付ける。

「獣」は常に全ての調査員の駒の位置を把握して足跡トークンを選ぶ必要があるのですが、シーズンカードによってこの計算が狂うことがあります。とくに春と夏は調査員側に有利に働くイベントが多いため極端に冒険をするとあっさりと正体を暴かれることもあります。

3. マップの位置取りを意識する。

特徴的なマップなので村の位置をよく把握してどういった動きが効率がいいか地図とにらめっこしてまず考える必要があります。
追い込まれる図
できれば調査員を散らしたいためにマップ中央部での位置取りを意識しながらプレイしたいのですがスコットランドヤードと比べるとマップは小さいのですぐに端に追いやられることがあります。この場合は「オオカミの群れ」の足跡トークンを表にして、長距離移動で包囲網突破かあるいは捨て身で(血滴駒を多く置くため)近場の村に移動するかなど、調査員側が考える選択肢をなるべく増やして対抗したいところです。

以上のように「獣」は孤独な闘いで終始いろんなこと(あるときは理詰めで、あるときははったりをかまし、あるときはギャンブル)を考える必要があり、かなり疲れます。
とはいっても「獣」が勝つことはあるので、きつくても「獣」をプレイするプレイヤーはチャレンジングな気持ちで挑むといいでしょう。

それでも調査員側がバリバリのゲーマーだと「獣」側はきついです(経験談)。。。
5人プレイ(獣 1人、調査員 バリバリゲーマー4人)では1ブレイン vs 4ゲーマーズブレイン となるのでこちらの動きをことごとく読まれます。。。

このゲーム、二人でもプレイできます。一人が「獣」、もう一人が調査員4人分を担当します。この場合は調査員側のプレイヤーのミスや考え漏れが発生することもあるため「獣」側の勝率は上がると予想されます。

調査員側がゲーマー4人で「獣」側は勝つのが厳しいと感じたなら、調査員側は「ゲーム中、相談なし」というのも一考です。
もしかするとスコットランドヤードの怪盗Xを何度もこなしてきた連戦錬磨のプレイヤーならこの苦境を軽々と乗り越えられるかもしれません。

まとめ

プレイ風景その3
スコットランドヤードが好きな人ならばおすすめですが、プレイ感覚はだいぶ違います。
このゲームは「獣」側と調査員側どちらかをプレイするかで評価は変わるかもしれません。調査員側は終始会話しながら獣の動きを予想したり、獣の正体を推理しプレイできるので楽しいです。これに対して「獣」側をプレイするプレイヤーは毎ターンの心理戦を勝ち抜く胆力が必要とされます。それだけに負けた場合はメンタルな疲れがどっとでるかもしれませんが勝った場合は苦労した後の充実感はひとしおです。

ラ・ベート ジェヴォーダンの獣 背景と概要
ラ・ベート ジェヴォーダンの獣 ルール

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