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ラ・ベート ジェヴォーダンの獣 背景と概要

今回は去年販売されフランスで人気の高いスコットランドヤード形式のボードゲーム「ラ・ベート (La Bête)」について紹介したいと思います。「ジェヴォーダンの獣(La bête du Gévaudan)」を題材としています。

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bêteとは英語でいうbeastに相当し、獣のことを指します。発音的には「ベット」が近いですが日本ではアクサン・シルコンフレックス( ^ )は長音に表記されることが多いので本記事では「ベート」にしました。

このゲームについては背景と概要、ルール、所感を三つに分けて紹介していきたいと思います。

背景

La bete
「ジェヴォーダンの獣」とは1764年から1767年にかけてフランスのジェヴォーダン地方を襲った正体不明の獣とそれによる獣害事件です。

ロゼール県
ジェヴォーダンは現在のロゼール県に位置します。

ジェヴォーダン地方とその周辺の地図
ジェヴォーダン地方とその周辺の地図

この正体不明の獣による襲撃は1764年6月から始まり、ジェヴォーダン地方の多くの村人(とくに子供、女性)が犠牲になりました。

この出来事はルイ15世の耳にも入り、王が現地に竜騎兵を派遣しています。
当時、周辺では狼の襲撃が相次いでいたので「獣」は狼と思われていましたが、目撃情報から狼とは異なる外見が報告され、この未知の獣の襲撃はジェヴォーダン地方の村人を恐怖に陥れました。

シェズの狼
1765年、王が派遣したフランソワ・アントワーヌによって「獣」と思われるオオカミが仕留められ、剥製となった「獣(オオカミ)」はベルサイユで披露されました。

しかし、その後も「獣」による襲撃は続き、2年後、地元の猟師ジャン・シャストルが「獣」を仕留めて事態が収束しました。

現在ではこの獣害事件の被害だけでなく、今に至るまで「獣」の正体がはっきりと判明していないことがフランスの歴史とフランス人の心に深く刻まれており、この事件を基にした映画もいくつか作られています。

「ジェヴォーダンの獣」については日本語でも多くの紹介サイトがあり、詳細については省きますがこのゲームはこの史実を基に実在した人物や村が登場します。

概要

ジェヴォーダン地方
ゲームボード

ゲームは獣側 vs 調査員側という形式をとり、最大で12ターンまでプレイします。

プレイヤー1人が正体不明の「獣」をプレイし、他のプレイヤーは調査員側の立場になってプレイする非対称型のゲームです。

獣と調査員駒
「獣」駒と調査員駒

獣プレイヤーは獣の正体を隠しつつジェヴォーダン地方の村を移動しながら襲撃し、犠牲者を増やしていきます。調査員側は獣の動きを読みながら襲撃を阻止したり、獣の正体を暴くように行動します。

獣側は3年(12シーズン(ターン))以内に25人の犠牲者を出せば勝ちとなります。
これに対して調査員側の勝利条件は『「獣」の正体を暴くこと』ですがこのほかにいくつがあります。

ゲーム開始時は1764年の春に獣の襲撃が始まるという設定になっています。

それ以降、1シーズンを1ターンとして夏から始まり、どちらかが途中で勝利条件を満たさなければ3年後の春までプレイします。
12シーズンを終えた状態で調査員側が別の勝利条件を満たしていれば調査員側の勝利となります。

スコットランドヤードは警察が犯人を捕まえれば勝ちですが、このラ・ベートでは調査員側が獣を捕殺するのではなく、「獣」の正体を暴くというのが基本的な勝利条件になっています。

史実では「獣」の正体として考えられているのは、オオカミの群れ、ハイエナ、狼犬、あるいは事件の背後には実は人間が関与していた等さまざまな説がありますが、本ゲームでは獣プレイヤーは5つある正体のうち1つを選んでプレイします。

獣の正体カード
「獣」の正体カード

「獣」プレイヤーは狼の群れ猛獣伯爵悪魔浮浪者のうちどれか1つを選び正体がばれないようにプレイします。

プレイ風景1
次回の記事でルールについて解説したいと思います。

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