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2022年、フランスで人気のあったボードゲーム

2023年になりました。去年もフランスでは多くのゲームが世に出されてきましたが、フランスのボードゲーム界でなんといっても衝撃的だったのはフランス版ボードゲームギークというべきトリックトラックが「死亡宣言(Tric Trac est mort !... Et c'est tout !)」をしてしまったことでしょう。゚(゚´Д`゚)゚。。まだ読者の書き込みなどは続いていますが今後どうなるのか、長らくフランスのボードゲーム情報発信をけん引してきたサイトだけに時代の流れを感じます。

この記事ではそんなトリックトラックをはじめ、多くのフランスのボードゲーム評価サイトで2022年に高い評価を得てきたフランスで人気のあったゲームを紹介したいと思います。

リビングフォレスト

Living forest 2023
2021年に出た作品ですが、2022年も長くプレイされドイツの年間ゲーム大賞エキスパート部門で賞を取っただけに人気があります。日本語版も発売されました。勝利条件が3つあるため、一度勝っても次は違う条件で勝ってみようという気になり、リピートプレイしやすいのも長らくプレイされる要因です。

HEAT

HEAT.jpg
フラムルージュなどレース系のゲームを多数作っている作者の作品。カードを使って車の速度をコントロールしながらレースを行います。コーナーなどではスピードを出しすぎないよう車をコントロールする必要があります。手札カードのマネジメントによるレースゲームで高い評価を得ています。

アクロポリス

AKROPOLIS.jpg
タルバナンバーナインのようにタイルを重ねて街を作る作品。日本語版が年末に発売されました。考えることはありますが、それほど時間はかからない良ゲームです。

シーソルト アンド ペーパー(Sea salt and paper)

箱
麻雀が好きならハマるカードゲーム。他人の得点獲得状況を考慮しながら自分の得点をどこまで伸ばせるか、どのタイミングで勝負宣言するかの駆け引きが面白い。ボードゲームアリーナ(BGA)でもプレイできます。

ラ ベート (La Bête)*

La bete boite
La bete
ベート(bête)(フランス人にはベットのほうが発音が近い)というと日常会話では「おバカ」という意味で使われます(例 T'es bête. テ ベット「あんた、ばかぁ?」)。が、ここでは「ジェヴォーダンの獣(La bête du Gévaudan)」のことです。スコットランドヤードのように1人対多人数という形式で、18世紀のジェヴォーダン地方を舞台に一人が獣を、残りのプレイヤーたちは獣の蛮行を阻止すべくプレイします。
史実と同様、獣の正体(オオカミ、ハイエナ、狼男など諸説ある)を明かすというのもゲームの中に組み込まれています。

*日本ではアクサン・シルコンフレックス( ^ )は長音に表記されることが多いので発音的にはベットが近いですがベートに変更しました。

ガリレオ プロジェクト

galileo project
ボードゲーム「ガニメデ」の時代から30年後の設定。今度はガリレオ衛星のガニメデ、カリスト、イオ、ユウロパの4つの衛星に対してヒト、ロボット、テクノロジーを駆使して開拓していくゲーム。ガニメデに比べるとコンポーネントの種類も量も増えてやや重めの感じのゲームになっています。


言語依存するゲーム

モディ モ ディ

Maudit mot dit 2
言葉の連想ゲーム。カードに示された単語をほかのプレイヤーにヒントを出して当ててもらうのですが、ぴったりと指定された数のヒントで当ててもらわなければならないというルールがミソです。ヒントは難しすぎず、簡単すぎずというDIXITを彷彿させるフランスらしいひねりの入ったルールのゲームです。

2人用ゲーム

2人用ゲームは2022年は高い評価を受けた作品が多いです。

スプレンダー デュエル

Splendor Duel
宝石の煌めきの2人対戦バージョン。すでに日本でもプレイされています。

ディストリクト ノワール
DISTRICT NOIR
聖杯サクセッションのフランス語版。日本発のゲームではフランスでぶっちぎりで人気の出た作品です。2019年にはポーランド語版が出版されていますが、2022年のフランス語版では高い評価を得ています。

コンプリス

Complices.png
お互い違う色の色眼鏡を掛けて協力して泥棒をするリアルタイムゲーム。多くの動画が公開されていますがプレイする人だけでなくはたから見ていても笑えます。

東海道 デュオ

Tokaido duo
プレイヤーは各自の「お遍路さん」「商人」「画家」の三つの駒を動かします。「お遍路さん」「商人」「画家」に対応する3つのダイスを振り、出た目を考えながら交互にダイスを選びます。3つの駒はそれぞれ違う場所を移動し、それぞれ独自の得点方法があります。自分の駒だけでなく相手の駒の位置も得点に影響するので自分の三つの駒の位置、相手の駒の位置を見ながらそれぞれの駒を動かしながらプレイします。もとの東海道は自分の駒一つでしたが、こちらは3つ動かすことで戦略性が増えています。


ドローン VS カモメ (Drones VS Goélands)

Drone vs Goeland
複数のトークンを2人の間に配置し、バトルラインのようにお互い正面でカードを出し合います。中央のトークンの効果で配置したカードが移動し戦況が変わります。バトルラインはアレキサンダー大王vsダレイオス三世という構図ですが、こちらはドローン vs カモメという現代的な味付けが印象的です。

Awimbawé

AWINBAWE.pngAwimbawe.png
「サバンナの王、ライオンが死んだ」 次の後継者を決めるためにホワイトタイガーとブラックタイガーが動物たちの手を借りて対決します。マストフォローのトリックテイクです。手札と自分側の場にある表向きのカートを使ってトリックを取るようにプレイします。動物たちのカードの特殊効果をうまく利用してなるべくカードを獲得して点を伸ばしたいところですが、引き取るとマイナスになったり、取りすぎるとそれだけでラウンドを落としてしまうカードなどあります。手札だけでなく自分の正面にある表向きのカードも使えるためカードの選択肢も多いですが、上述の動物の特殊効果などで状況が変わります。勝つためには手札のマネジメントだけでなく表向きになった自分と相手のカードの使い方の読みあいが必要なゲームです。

ロフォーテン(Lofoten)

LOFPTEN.pngLofoten play
ロフォーテン諸島のバイキングがテーマのゲーム。バイキングというと海賊のイメージが強いですが、彼らは優秀な商人でもありました。手札からカードを出して自分の船(ドラッカー)に荷物を載せるのですが、ボーナンザのように手札の順番を変えてはいけないというルールのほかにどの位置の手札を使ってプレイしたかで自分のプレイボードの動きが決まるため、手札のマネジメントとパズル解きのようなプレイが求められます。

フランス発以外の作品で人気のある作品

アークノヴァ

Arc Nova
Vin d'jeuやトリックトラックなど数多くのフランスのボードゲーム評価サイトで高い人気を博した作品です。日本でもよくプレイされ、また日本在住の外国人の集まるボードゲーム会でも定番になっています。

チャレンジャーズ

challengers.png
デッキビルド系のカードゲームです。複数人で2人対戦をするのですが毎回対戦相手や対戦場所が変わるという面白い趣向のゲームです。

まとめ

2022年はフランス発の新作ゲームよりは前年の作品が根強くプレイされていた印象です。また2人用ゲームは当たり年ではあったようです。トリックトラック亡き後、フランスでのボードゲームのアクティビティはどのように変化するのでしょうか。ボードゲームの情報発信の様式に関して2023年は大きな転換期になるのかもしれません。

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