シーソルト アンド ペーパー (Sea salt and paper)
キングドミノなどを手掛けたブルーノカタラ、Sea of Cloudsなどの作品を手掛けたテオリビエールらがデザインしたカードゲーム、シーソルト アンド ペーパー(Sea salt and paper)を紹介したいと思います。

箱は写真で見るよりずっとコンパクトです。2人から4人までプレイできます。

タイトル名は調味料の基本salt and pepper(塩とコショウ)に掛けているのでしょう。ではなぜSea salt(海の塩)かというとカードには全て海に関するものが描かれています。

これだけ見てるだけでも折り紙の無限の可能性を感じます。
準備
全てのカードをよく切り、山札を作る。山札の上から2枚のカードを引いて表向きにして二つの捨て札を作る。
手番
スタートプレイヤーから時計回りにプレイする。
手番では次の2つにアクションのいずれかをプレイする。
1) 山札から2枚のカードを引き、1枚を手札に加え、残りは二つある捨て札の山のいずれかの一番上に表向きに置く。
2) 二つの捨て札の山のうち、どちらかの捨て札の一番上のカードを一枚を取り手札に加える。

デュオカードをプレイする(任意)。
上記のアクションをした後、手札からデュオカードをプレイすることができる(下記参照)。ペアになったデュオカードを自分の前に表向きに出し、効果を発動する。一手番に複数のデュオカードを使用できる。
ラウンドの終了
手番終了時、7点以上獲得している場合、以下のストップまたはラストチャンスを宣言できる。7点未満あるいは宣言しない場合は左隣のプレイヤーの手番に移る。
7点以上獲得している場合、ストップまたはラストチャンスを宣言できる。
ストップ
ストップをかけたプレイヤーとすべてのプレイヤーは手札を公開する。各自の手役がそれぞれ得点となる。
ラストチャンス
ラストチャンスを宣言したプレイヤーは手札を公開する(注参照)。ほかのプレイヤーはあと一手番プレイし手札を公開する。プレイ後は手札を公開するため他のプレイヤーからカードを盗られることはない。
ラストチャンスを宣言したプレイヤーの手役の得点が最高得点(同点も可)の場合
賭けに勝利
宣言したプレイヤーの得点
手役の点数+色ボーナス(後述)
他のプレイヤーの得点
色ボーナスのみ
ラストチャンスを宣言したプレイヤーの得点がひとりでも他のプレイヤーより低かった場合、
賭けに敗北
宣言したプレイヤーの得点
色ボーナスのみ
他のプレイヤーの得点
手役の点数
特殊なケース
誰かの手番時に山札がなくなったら即そのラウンドは終了。だれも得点できない。
ゲームの終了
各ラウンドの点数を加算し、2/3/4人プレイで誰かの獲得点数がそれぞれ40/35/30点以上になった時点でゲーム終了
勝利
終了時、最高得点者が勝者
同点が複数いた場合、最後のラウンドを最後にプレイしたプレイヤーの勝利
または
ゲーム中、一人のプレイヤーがマーメイドのカードを4枚入手したら、その時点での点数に関係なく即勝利
手役と色ボーナス
手役
手役は手札のカードの組み合わせによる点数と公開したカードの合計になります。

同種を集めると得点が入るカード

左上のマークに表記されたカードの点数が増えるカード
マーメイド

公開したデュオカードと手札のカードを合わせたすべてのカードで最も多い色のカードの枚数が得点となる。
注:マーメイドを2枚持っていた場合、2枚目は2番目に多いカードの色の枚数が点数になります。
マーメイドを一人で4枚集めた場合は即勝利。
色ボーナス
公開したデュオカードと手札のカードを合わせたすべてのカードで最も多い色のカードの枚数が色ボーナス点となる。
マーメイドの得点と混乱しやすいですがマーメイドの得点は「手役」としての得点で色ボーナスは誰かがラストチャンス宣言した場合に考慮される得点です。
デュオカードとその効果
デュオカードは単独では効果を発動できません。カードの左上に描かれたアイコンで指定されたカード2枚が揃うと公開してもしなくても1点になり、手番で公開すると効果を発動できる。
カニ

カニカード2枚で1点
効果
二つの捨て札の山のうち、どちらかを選び、他のプレイヤーに見せずに捨て札のカードを確認してその中から好きなカードを手札に加える。捨て札の順番を変えてはいけない。捨て札は元の場所に戻す。
ボート

ボードカード2枚で1点
効果:
直ちにもう一手番できる
魚

魚カード2枚で1点
効果:
山札の一番上のカードを手札に加える。
泳者とサメ

泳者カード1枚とサメカード1枚で1点
効果:
他のプレイヤーの手札(注参照)からランダムに1枚盗み手札に加える。
注:
実は現時点で説明書には説明不足な箇所がいくつかあります。
1) 「泳者とサメ」の効果について
「盗めるのは相手の手札だけか場に公開したカードも盗めるのか?」が英語ルールにも仏語ルールにも説明がなくこの問題についてボードゲームギーク(BGG)のスレッドにも挙がっていました。
BGGのスレッドによれば
手札から盗める。場に公開したカードは盗れない。
だそうです。
2) ラストチャンスを宣言したプレイヤーのアクションについて
英語ルールにも仏語ルールにもラストチャンスを宣言後、他のプレイヤーはもう一手番プレイ後に手札を公開すると明記されていますが、ラストチャンスを宣言したプレイヤーについて記述が明白でないです。
BGGのスレッドによれば
ラストチャンスを宣言したプレイヤーは手札を公開する。そのため他のプレイヤーはラストチャンスを宣言したプレイヤーからカードを盗むことはできない。
だそうです。ラストチャンスを宣言した時の得点が維持されます。
所感

ゲームシステムとしてはラミーと51のシステムに似たルールが採用されています。
初期手札がないため、初プレイ時ははどのようにプレイするかつかみづらいかもしれませんが、最初はとにかくカードを集めることをします。カードがたまってくると手役が完成したりデュオカードのペアができてきて発動できるようになります。デュオカードが1枚だけでも一度ペアができると効果を発動し、その効果でまたほかのデュオカードがペアになり、また効果発動。。。といった「ずっと俺のターン」状態がしばらく続くこともあります。
カードは山札から引く場合だけでなく、捨て札から拾う場合があるため、どのプレイヤーがどのカードを集めているかある程度の情報は入ります。このため相手の手役が伸びないように相手が欲しい捨て札の上のカードにかぶせたり、捨て札から先に盗ってしまうという戦略的な要素が入っています。相手も「泳者とサメ」のペアでこちらが獲得したカードを盗むことを考えてきます。
山札を引き続ける展開に対する抑止ルール
捨て札にほしいカードがないと山札から引いていく展開になりやすいですが、山札がなくなったら誰も得点できずラウンド終了となるため、うかつにカードを引き続けると点が伸びていても他のプレイヤーにラウンドを強制終了させられる危険性があります。
また1人のプレイヤーがマーメイドを4つ獲得したら即勝利のルールがこのゲームが冗長にならないように工夫されています(後述)。
麻雀プレイ時の心理との類似点(?)

4人プレイでマーメイド3枚を手に入れた時のドキドキ感は麻雀で役満を聴牌したときの心境に似ています。そしてこの状態で「泳者とサメ」の効果で他のプレイヤーからマーメイドを盗られたり、他のプレイヤーにストップ宣言されたりしたときの失望感は、麻雀で役満を聴牌したときに他のプレイヤーに安い手で上がられた時の失望感に似ています。このゲーム、何度もプレイすればいつか役満を自模れるのではというロマンを感じさせます。(たぶんに私の主観が入っていることは否めませんが。。。)
どのタイミングでストップまたはラストチャンスを宣言するか、
手役が7点以上になるとストップやラストチャンスを宣言できるのですが、できれば自分がもっと高い点を取った状態で宣言したいので7点取っても次の手番まで待つということがあります。麻雀でいえばリーチを掛けずにダマテンのような感じです。「このカードを手に入れれば点がもっと伸びる、他のプレイヤーの様子を見ながらもう少し待とう」と。しかし他のプレイヤーにストップ宣言を掛けられるリスクがあり、自分の手番に回ってくるまでのドキドキ感は独特の緊張感があります。また上述のマーメイド役満ルールがあるため、ゲームを長引かせればだれかにまさかの役満を自模られる危険性もあります。
4人プレイではゲームの終了条件が誰かが30点以上獲得した時のため、最初のラウンドでラストチャンスが成功して15, 16点くらいで勝利するとかなり楽になります。次のラウンド以降は「泳者とサメ」でことごとくほかのプレイヤーから邪魔をされますが、自分で「ストップ」宣言をして刻んで得点していけば2回宣言して勝ててしまいます。なので自分としては15点以上を狙いつつも相手には15点は与えないというプレイが逃げ切り勝ちの戦略の一つとして考えられます。相手が点が伸びそうと思ったら自分の点が低くてもストップ宣言で止めていかなければなりません。この宣言のタイミングが戦略的な要素なので何度かプレイしてくると少しずつこのゲームが面白いと感じるようになってきます。
まとめ

上述のようにストップやラストチャンスを宣言するタイミングを掴むのがこのゲームの肝ともいえます。
ルールはシンプルで普通にプレイしても楽しいですが、麻雀をプレイしたことがあれば楽しさが上乗せされます。そして麻雀と同様、何度かプレイしてその面白さがわかるゲームです。4人プレイでぜひロマン(役満(マーメイド4枚))を実現させてください。

箱は写真で見るよりずっとコンパクトです。2人から4人までプレイできます。

タイトル名は調味料の基本salt and pepper(塩とコショウ)に掛けているのでしょう。ではなぜSea salt(海の塩)かというとカードには全て海に関するものが描かれています。

これだけ見てるだけでも折り紙の無限の可能性を感じます。
準備
全てのカードをよく切り、山札を作る。山札の上から2枚のカードを引いて表向きにして二つの捨て札を作る。
手番
スタートプレイヤーから時計回りにプレイする。
手番では次の2つにアクションのいずれかをプレイする。
1) 山札から2枚のカードを引き、1枚を手札に加え、残りは二つある捨て札の山のいずれかの一番上に表向きに置く。
2) 二つの捨て札の山のうち、どちらかの捨て札の一番上のカードを一枚を取り手札に加える。

デュオカードをプレイする(任意)。
上記のアクションをした後、手札からデュオカードをプレイすることができる(下記参照)。ペアになったデュオカードを自分の前に表向きに出し、効果を発動する。一手番に複数のデュオカードを使用できる。
ラウンドの終了
手番終了時、7点以上獲得している場合、以下のストップまたはラストチャンスを宣言できる。7点未満あるいは宣言しない場合は左隣のプレイヤーの手番に移る。
7点以上獲得している場合、ストップまたはラストチャンスを宣言できる。
ストップ
ストップをかけたプレイヤーとすべてのプレイヤーは手札を公開する。各自の手役がそれぞれ得点となる。
ラストチャンス
ラストチャンスを宣言したプレイヤーは手札を公開する(注参照)。ほかのプレイヤーはあと一手番プレイし手札を公開する。プレイ後は手札を公開するため他のプレイヤーからカードを盗られることはない。
ラストチャンスを宣言したプレイヤーの手役の得点が最高得点(同点も可)の場合
賭けに勝利
宣言したプレイヤーの得点
手役の点数+色ボーナス(後述)
他のプレイヤーの得点
色ボーナスのみ
ラストチャンスを宣言したプレイヤーの得点がひとりでも他のプレイヤーより低かった場合、
賭けに敗北
宣言したプレイヤーの得点
色ボーナスのみ
他のプレイヤーの得点
手役の点数
特殊なケース
誰かの手番時に山札がなくなったら即そのラウンドは終了。だれも得点できない。
ゲームの終了
各ラウンドの点数を加算し、2/3/4人プレイで誰かの獲得点数がそれぞれ40/35/30点以上になった時点でゲーム終了
勝利
終了時、最高得点者が勝者
同点が複数いた場合、最後のラウンドを最後にプレイしたプレイヤーの勝利
または
ゲーム中、一人のプレイヤーがマーメイドのカードを4枚入手したら、その時点での点数に関係なく即勝利
手役と色ボーナス
手役
手役は手札のカードの組み合わせによる点数と公開したカードの合計になります。

同種を集めると得点が入るカード

左上のマークに表記されたカードの点数が増えるカード
マーメイド

公開したデュオカードと手札のカードを合わせたすべてのカードで最も多い色のカードの枚数が得点となる。
注:マーメイドを2枚持っていた場合、2枚目は2番目に多いカードの色の枚数が点数になります。
マーメイドを一人で4枚集めた場合は即勝利。
色ボーナス
公開したデュオカードと手札のカードを合わせたすべてのカードで最も多い色のカードの枚数が色ボーナス点となる。
マーメイドの得点と混乱しやすいですがマーメイドの得点は「手役」としての得点で色ボーナスは誰かがラストチャンス宣言した場合に考慮される得点です。
デュオカードとその効果
デュオカードは単独では効果を発動できません。カードの左上に描かれたアイコンで指定されたカード2枚が揃うと公開してもしなくても1点になり、手番で公開すると効果を発動できる。
カニ

カニカード2枚で1点
効果
二つの捨て札の山のうち、どちらかを選び、他のプレイヤーに見せずに捨て札のカードを確認してその中から好きなカードを手札に加える。捨て札の順番を変えてはいけない。捨て札は元の場所に戻す。
ボート

ボードカード2枚で1点
効果:
直ちにもう一手番できる
魚

魚カード2枚で1点
効果:
山札の一番上のカードを手札に加える。
泳者とサメ

泳者カード1枚とサメカード1枚で1点
効果:
他のプレイヤーの手札(注参照)からランダムに1枚盗み手札に加える。
注:
実は現時点で説明書には説明不足な箇所がいくつかあります。
1) 「泳者とサメ」の効果について
「盗めるのは相手の手札だけか場に公開したカードも盗めるのか?」が英語ルールにも仏語ルールにも説明がなくこの問題についてボードゲームギーク(BGG)のスレッドにも挙がっていました。
BGGのスレッドによれば
手札から盗める。場に公開したカードは盗れない。
だそうです。
2) ラストチャンスを宣言したプレイヤーのアクションについて
英語ルールにも仏語ルールにもラストチャンスを宣言後、他のプレイヤーはもう一手番プレイ後に手札を公開すると明記されていますが、ラストチャンスを宣言したプレイヤーについて記述が明白でないです。
BGGのスレッドによれば
ラストチャンスを宣言したプレイヤーは手札を公開する。そのため他のプレイヤーはラストチャンスを宣言したプレイヤーからカードを盗むことはできない。
だそうです。ラストチャンスを宣言した時の得点が維持されます。
所感

ゲームシステムとしてはラミーと51のシステムに似たルールが採用されています。
初期手札がないため、初プレイ時ははどのようにプレイするかつかみづらいかもしれませんが、最初はとにかくカードを集めることをします。カードがたまってくると手役が完成したりデュオカードのペアができてきて発動できるようになります。デュオカードが1枚だけでも一度ペアができると効果を発動し、その効果でまたほかのデュオカードがペアになり、また効果発動。。。といった「ずっと俺のターン」状態がしばらく続くこともあります。
カードは山札から引く場合だけでなく、捨て札から拾う場合があるため、どのプレイヤーがどのカードを集めているかある程度の情報は入ります。このため相手の手役が伸びないように相手が欲しい捨て札の上のカードにかぶせたり、捨て札から先に盗ってしまうという戦略的な要素が入っています。相手も「泳者とサメ」のペアでこちらが獲得したカードを盗むことを考えてきます。
山札を引き続ける展開に対する抑止ルール
捨て札にほしいカードがないと山札から引いていく展開になりやすいですが、山札がなくなったら誰も得点できずラウンド終了となるため、うかつにカードを引き続けると点が伸びていても他のプレイヤーにラウンドを強制終了させられる危険性があります。
また1人のプレイヤーがマーメイドを4つ獲得したら即勝利のルールがこのゲームが冗長にならないように工夫されています(後述)。
麻雀プレイ時の心理との類似点(?)

4人プレイでマーメイド3枚を手に入れた時のドキドキ感は麻雀で役満を聴牌したときの心境に似ています。そしてこの状態で「泳者とサメ」の効果で他のプレイヤーからマーメイドを盗られたり、他のプレイヤーにストップ宣言されたりしたときの失望感は、麻雀で役満を聴牌したときに他のプレイヤーに安い手で上がられた時の失望感に似ています。このゲーム、何度もプレイすればいつか役満を自模れるのではというロマンを感じさせます。(たぶんに私の主観が入っていることは否めませんが。。。)
どのタイミングでストップまたはラストチャンスを宣言するか、
手役が7点以上になるとストップやラストチャンスを宣言できるのですが、できれば自分がもっと高い点を取った状態で宣言したいので7点取っても次の手番まで待つということがあります。麻雀でいえばリーチを掛けずにダマテンのような感じです。「このカードを手に入れれば点がもっと伸びる、他のプレイヤーの様子を見ながらもう少し待とう」と。しかし他のプレイヤーにストップ宣言を掛けられるリスクがあり、自分の手番に回ってくるまでのドキドキ感は独特の緊張感があります。また上述のマーメイド役満ルールがあるため、ゲームを長引かせればだれかにまさかの役満を自模られる危険性もあります。
4人プレイではゲームの終了条件が誰かが30点以上獲得した時のため、最初のラウンドでラストチャンスが成功して15, 16点くらいで勝利するとかなり楽になります。次のラウンド以降は「泳者とサメ」でことごとくほかのプレイヤーから邪魔をされますが、自分で「ストップ」宣言をして刻んで得点していけば2回宣言して勝ててしまいます。なので自分としては15点以上を狙いつつも相手には15点は与えないというプレイが逃げ切り勝ちの戦略の一つとして考えられます。相手が点が伸びそうと思ったら自分の点が低くてもストップ宣言で止めていかなければなりません。この宣言のタイミングが戦略的な要素なので何度かプレイしてくると少しずつこのゲームが面白いと感じるようになってきます。
まとめ

上述のようにストップやラストチャンスを宣言するタイミングを掴むのがこのゲームの肝ともいえます。
ルールはシンプルで普通にプレイしても楽しいですが、麻雀をプレイしたことがあれば楽しさが上乗せされます。そして麻雀と同様、何度かプレイしてその面白さがわかるゲームです。4人プレイでぜひロマン(役満(マーメイド4枚))を実現させてください。
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