2020年にフランスで人気のあったゲーム
コロナ禍でゲーム会などが全滅状態になって一年。なんとか細々とゲームする機会を見つけてきましたがなかなか思い通りにはプレイできませんでした。そんななかフランスのゲームをチェックしてきましたが今回は日本に入っているゲームのほかにまだ知られていない注目したいゲームも含めていくつか紹介してみたいと思います。またフランスで人気の出てきた日本発のゲームも紹介します。
ワイルドスペース(Wild Space)

探検隊のキャプテンとなって未知の星を探査し仲間を増やしていくゲーム。
プレイした人から「宝石の煌めきとぷよぷよが合体した感覚」といわれることも。カードの効果を利用してコンボを決め自分の前に出すカードを増やしていくのですが、各プレイヤーができるのはたったの10手番!!漫然と場にカードを展開していては思ったほど出せず、しっかりと手札をマネッジメントして手札を場に展開するタイミングをいつ図るかが重要です。理想のカード構成を揃えるために自分の手札を捨てて場札のリセットを繰り返して勝負する運要素もありますが、脈々とコンボを決めるカードゲームというより限られた手番でいかに綺麗に決めるかという詰め将棋に似た感覚を受けます。
あまり探検しているというイメージはない上、他のプレイヤーとのインタラクションはそれほどない(場のカードをリセットして妨害するくらい)ので爽快さを求める人には向いていないかもしれませんが、基本的にコンボを決めるカードゲームが好きで、かつ上述のように詰め将棋が好きな人ならお薦めです。
プルプル(Poule poule)

プルとは雌鳥のこと。場に卵や雌鳥、キツネ等のカードが矢継ぎ早に重ねて置かれます。ある条件下で卵が5個以上揃ったと思ったらカードの山を叩きます。ブラフで先にお手つきしても不利にならないというルールがユニークで秀逸。これによりダウトを掛ける側に心理的に揺さぶりをかけます。
ブラフ大好きの人にはおすすめです。ベーシックゲームに慣れたらいろいろなバリアントカードを1、2枚入れてバリアントゲームも楽しめます。中にはバリアントカードを全部入れて勝負できる強者も出てきます。
ニダヴリール(NIDAVELLIR)

競りゲームですがテーマがあり、お金をアップグレードしながら必要なキャラクターをリクルートしていきます。オープンオークションではなく、お金は裏向きにして競りに掛るので心理戦になります。最初に使えるお金は0、2、3、4、5金だけなのでタイになりやすいですが各プレイヤーにタイブレーカーがあるのが戦略の1つになってきます。
お金をアップグレードする場合は0金で競りを行わねばならず、欲しいキャラを大抵リクルートできませんがお金の合計がそのまま勝利点となり、またアップグレードしないとその後の競りに負けるので重要です。このため0金同士の競りが起きることもあり、このときにもタイブレーカーが一役買うことになります。
ヒーローキャラクターの特殊能力がやや多いですが全体としては煩雑ではありません。競りゲームとセットコレクション、アップグレードのタイミングの戦略などよく練り込まれていて面白いです。
コスモポリート(Kosmopoli:t)

アプリを使いながらレストランで海外から来た客の注文(その客の現地料理)を理解しリアルタイムかつチームワークで処理していくゲーム。
思い切り言語依存しますが、いや言語依存するからゲームとして成立するという珍しいタイプのゲームです。アドリブ好きなフランス人に大受けする理由がよくわかります。日本の料理等もあります。
ミステリウム パーク(Mysterium Park)

ミステリウムの簡易版。ミステリウムが好評だったためか、はたまたクリスマスもあってかフランスではどこも品切れ状態がつづいて半年待ちという人気です。こちらはすでに日本語版が出ています。
Trek 12

Welcome toのように紙のシートに書き込んでいくタイプ。登山がテーマになっています。2つのダイスの加減乗除で数字を選び、マスに埋めていきます。ブルーノカタラの作品とあってかこちらもじわりじわりと人気が出て品切れ状態となっています。
ゴーストアドベンチャー(Ghost Adventure

発想が大胆な独楽を使う協力型ゲーム。回転する独楽が止まる前にプレイボードを手でコントロールしながらミッションをクリアしていきます。ソロプレイもできます。すでに日本語版がでていますが、日本語版ではタイトルがスピニングアドベンチャーとなっています。
ヴィア マジカ(Via Magica)

同作者によるアウグストゥスのリメイク。アウグストゥスにあった攻撃的要素はなくなりテーマもローマ帝国から魔法使いのファンタジー要素が濃く出て女性受けするデザインになっています。アウグストゥスが好きな人ならもちろんおすすめです。
コーデックス ナチュラリス(Codex Naturalis)

「山椒は小粒でもぴりりと辛い」という表現がありますが、まさにその表現がぴったりと合うゲーム。出た時点で派手さはないが評価が高かった作品です。リソースカードとゴールドカードの2種類の組み合わせでカードの角を重ねて得点するのですが、カードの裏も配置できるのが面白い。初期札も表と裏で好きなほうを選べて「一時的だが多いリソースをとるか」「少ないが恒常的なリソースをとるか」どちらの戦略をとるか悩ましいです。
二人なら二人カルカッソンヌのようなガチで、4人なら共通の得点条件を満たすために競争してリソースの取り合いになるか、競争を避けて自分の得点条件に特化するかいろいろ戦略が練れます。
このゲーム、終了条件の一つにフランス語ルールでは「場で取れるカードがなくなったら」、英語ルールでは「二つの山札がなくなったら」と違いがあり(フランスゲームあるある)英語ルールのほうが明瞭なのに対してフランス語ルールでは解釈に困る(^^;)のがいかにも、といった感じです。
ゲーム会で途中からきて2人3人で待ち時間などにやるにはぴったりです。コーデックスナチュラリス、山椒のようなゲームが好きならおすすめです。
2人用ゲーム
ロメオとジュリエット(Romeo & Juliette)

Sylex社から出た二人用協力型ゲーム。一人がロミオを、もう一人がジュリエットを担当し、うまく逢い引きします。プレイ中は会話ができません。一定数の成功、失敗の回数で勝敗が決まるゲーム。原作に登場する人物がでてきますが、原作を知らなくてもプレイはできます。箱がそのままゲームボードになるおしゃれな作りです。
言語依存するゲーム
言語依存するゲームはこれまであまり取り上げてきませんでしたがジャストワンのように最近は日本語されるゲームが多いので取り上げておきます。
トップ テン (Top TEN)

もとはポーランドのゲームでフランス語訳がでてあっという間に話題を席巻しました。お題の状況から最高と最悪(10段階)の状況や物などを各プレイヤーが与えられた数字に基づき考え、回答者がその順番を当てるというゲーム。回答者も参加するというのが好評価の理由の1つかもしれません。アドリブ好きのフランス人の琴線に触れたようでコロナ禍のフランスではオンラインでプレイする人もいます。
フィエスタ デ ロス ムエルトス (Fiesta de los Muertos)


2019年に出たゲームですが今年人気が出てきた協力型パーティーゲームです。タイトルはスペイン語で直訳すると「死者達の宴」となります。メキシコのお祭りからきています。故人の名前が書かれたカードを各自受け取り、その人物を骸骨に書き込みます。その人物から想像される単語を骸骨の口の中に書き、人物は伏せた状態で骸骨を左隣の人に渡します。渡された人はその単語をもとに別の単語を書いて同様に左隣の人に渡していきます。これを4回繰り返した後で最後の単語が書かれた骸骨を横1列に並べ、人物カードを見えないように集めて8枚になるように加えたあとシャッフルし、表向きにして並べます。各人がそれぞれどの人物かを予想します。テレストレーションの絵を描かないバージョンのプレイ感覚ですが得点方法がテレストレーションと違い結果ではなく人物の単語を当てる事で得点が入ります。
ザ・ループ (LOOP)

各プレイヤーが協力してフー博士を倒すという協力型のゲーム。言語依存するカードが100枚以上あり日本語版が出るには時間が掛かりそうです。
フランスで人気のある日本発のゲーム
Kami ごいた

ついに「ごいた」がヨーロッパに上陸しました。文字ではなく絵柄で王将のかわりにお姫様となっています。
タイムボム ホームズ vs モリアーティ教授

タイムボムのフランス語版 こちらはテーマがシャーロックホームズとモリアーティ教授の対決の構図になっています。
Love Letter


おなじみのラブレター。フランスでも人気があります。
インサイダー


こちらも会話系でフランス人にも受けているようです。
まとめ
パーティーゲームは健在です。しかしコロナ禍はフランスでも大ダメージでゲーム会等は厳しくオンラインでプレイしたり、言葉を使ったゲームなどはZoomなどを使いながらプレイする人たちも出てきています。世界中でのコロナ禍でボードゲームの楽しみ方も今後も変貌していくのでしょうか。
ワイルドスペース(Wild Space)

探検隊のキャプテンとなって未知の星を探査し仲間を増やしていくゲーム。
プレイした人から「宝石の煌めきとぷよぷよが合体した感覚」といわれることも。カードの効果を利用してコンボを決め自分の前に出すカードを増やしていくのですが、各プレイヤーができるのはたったの10手番!!漫然と場にカードを展開していては思ったほど出せず、しっかりと手札をマネッジメントして手札を場に展開するタイミングをいつ図るかが重要です。理想のカード構成を揃えるために自分の手札を捨てて場札のリセットを繰り返して勝負する運要素もありますが、脈々とコンボを決めるカードゲームというより限られた手番でいかに綺麗に決めるかという詰め将棋に似た感覚を受けます。
あまり探検しているというイメージはない上、他のプレイヤーとのインタラクションはそれほどない(場のカードをリセットして妨害するくらい)ので爽快さを求める人には向いていないかもしれませんが、基本的にコンボを決めるカードゲームが好きで、かつ上述のように詰め将棋が好きな人ならお薦めです。
プルプル(Poule poule)

プルとは雌鳥のこと。場に卵や雌鳥、キツネ等のカードが矢継ぎ早に重ねて置かれます。ある条件下で卵が5個以上揃ったと思ったらカードの山を叩きます。ブラフで先にお手つきしても不利にならないというルールがユニークで秀逸。これによりダウトを掛ける側に心理的に揺さぶりをかけます。
ブラフ大好きの人にはおすすめです。ベーシックゲームに慣れたらいろいろなバリアントカードを1、2枚入れてバリアントゲームも楽しめます。中にはバリアントカードを全部入れて勝負できる強者も出てきます。
ニダヴリール(NIDAVELLIR)

競りゲームですがテーマがあり、お金をアップグレードしながら必要なキャラクターをリクルートしていきます。オープンオークションではなく、お金は裏向きにして競りに掛るので心理戦になります。最初に使えるお金は0、2、3、4、5金だけなのでタイになりやすいですが各プレイヤーにタイブレーカーがあるのが戦略の1つになってきます。
お金をアップグレードする場合は0金で競りを行わねばならず、欲しいキャラを大抵リクルートできませんがお金の合計がそのまま勝利点となり、またアップグレードしないとその後の競りに負けるので重要です。このため0金同士の競りが起きることもあり、このときにもタイブレーカーが一役買うことになります。
ヒーローキャラクターの特殊能力がやや多いですが全体としては煩雑ではありません。競りゲームとセットコレクション、アップグレードのタイミングの戦略などよく練り込まれていて面白いです。
コスモポリート(Kosmopoli:t)

アプリを使いながらレストランで海外から来た客の注文(その客の現地料理)を理解しリアルタイムかつチームワークで処理していくゲーム。
思い切り言語依存しますが、いや言語依存するからゲームとして成立するという珍しいタイプのゲームです。アドリブ好きなフランス人に大受けする理由がよくわかります。日本の料理等もあります。
ミステリウム パーク(Mysterium Park)

ミステリウムの簡易版。ミステリウムが好評だったためか、はたまたクリスマスもあってかフランスではどこも品切れ状態がつづいて半年待ちという人気です。こちらはすでに日本語版が出ています。
Trek 12

Welcome toのように紙のシートに書き込んでいくタイプ。登山がテーマになっています。2つのダイスの加減乗除で数字を選び、マスに埋めていきます。ブルーノカタラの作品とあってかこちらもじわりじわりと人気が出て品切れ状態となっています。
ゴーストアドベンチャー(Ghost Adventure

発想が大胆な独楽を使う協力型ゲーム。回転する独楽が止まる前にプレイボードを手でコントロールしながらミッションをクリアしていきます。ソロプレイもできます。すでに日本語版がでていますが、日本語版ではタイトルがスピニングアドベンチャーとなっています。
ヴィア マジカ(Via Magica)

同作者によるアウグストゥスのリメイク。アウグストゥスにあった攻撃的要素はなくなりテーマもローマ帝国から魔法使いのファンタジー要素が濃く出て女性受けするデザインになっています。アウグストゥスが好きな人ならもちろんおすすめです。
コーデックス ナチュラリス(Codex Naturalis)

「山椒は小粒でもぴりりと辛い」という表現がありますが、まさにその表現がぴったりと合うゲーム。出た時点で派手さはないが評価が高かった作品です。リソースカードとゴールドカードの2種類の組み合わせでカードの角を重ねて得点するのですが、カードの裏も配置できるのが面白い。初期札も表と裏で好きなほうを選べて「一時的だが多いリソースをとるか」「少ないが恒常的なリソースをとるか」どちらの戦略をとるか悩ましいです。
二人なら二人カルカッソンヌのようなガチで、4人なら共通の得点条件を満たすために競争してリソースの取り合いになるか、競争を避けて自分の得点条件に特化するかいろいろ戦略が練れます。
このゲーム、終了条件の一つにフランス語ルールでは「場で取れるカードがなくなったら」、英語ルールでは「二つの山札がなくなったら」と違いがあり(フランスゲームあるある)英語ルールのほうが明瞭なのに対してフランス語ルールでは解釈に困る(^^;)のがいかにも、といった感じです。
ゲーム会で途中からきて2人3人で待ち時間などにやるにはぴったりです。コーデックスナチュラリス、山椒のようなゲームが好きならおすすめです。
2人用ゲーム
ロメオとジュリエット(Romeo & Juliette)

Sylex社から出た二人用協力型ゲーム。一人がロミオを、もう一人がジュリエットを担当し、うまく逢い引きします。プレイ中は会話ができません。一定数の成功、失敗の回数で勝敗が決まるゲーム。原作に登場する人物がでてきますが、原作を知らなくてもプレイはできます。箱がそのままゲームボードになるおしゃれな作りです。
言語依存するゲーム
言語依存するゲームはこれまであまり取り上げてきませんでしたがジャストワンのように最近は日本語されるゲームが多いので取り上げておきます。
トップ テン (Top TEN)

もとはポーランドのゲームでフランス語訳がでてあっという間に話題を席巻しました。お題の状況から最高と最悪(10段階)の状況や物などを各プレイヤーが与えられた数字に基づき考え、回答者がその順番を当てるというゲーム。回答者も参加するというのが好評価の理由の1つかもしれません。アドリブ好きのフランス人の琴線に触れたようでコロナ禍のフランスではオンラインでプレイする人もいます。
フィエスタ デ ロス ムエルトス (Fiesta de los Muertos)


2019年に出たゲームですが今年人気が出てきた協力型パーティーゲームです。タイトルはスペイン語で直訳すると「死者達の宴」となります。メキシコのお祭りからきています。故人の名前が書かれたカードを各自受け取り、その人物を骸骨に書き込みます。その人物から想像される単語を骸骨の口の中に書き、人物は伏せた状態で骸骨を左隣の人に渡します。渡された人はその単語をもとに別の単語を書いて同様に左隣の人に渡していきます。これを4回繰り返した後で最後の単語が書かれた骸骨を横1列に並べ、人物カードを見えないように集めて8枚になるように加えたあとシャッフルし、表向きにして並べます。各人がそれぞれどの人物かを予想します。テレストレーションの絵を描かないバージョンのプレイ感覚ですが得点方法がテレストレーションと違い結果ではなく人物の単語を当てる事で得点が入ります。
ザ・ループ (LOOP)

各プレイヤーが協力してフー博士を倒すという協力型のゲーム。言語依存するカードが100枚以上あり日本語版が出るには時間が掛かりそうです。
フランスで人気のある日本発のゲーム
Kami ごいた

ついに「ごいた」がヨーロッパに上陸しました。文字ではなく絵柄で王将のかわりにお姫様となっています。
タイムボム ホームズ vs モリアーティ教授

タイムボムのフランス語版 こちらはテーマがシャーロックホームズとモリアーティ教授の対決の構図になっています。
Love Letter


おなじみのラブレター。フランスでも人気があります。
インサイダー


こちらも会話系でフランス人にも受けているようです。
まとめ
パーティーゲームは健在です。しかしコロナ禍はフランスでも大ダメージでゲーム会等は厳しくオンラインでプレイしたり、言葉を使ったゲームなどはZoomなどを使いながらプレイする人たちも出てきています。世界中でのコロナ禍でボードゲームの楽しみ方も今後も変貌していくのでしょうか。
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