不思議な森の小人たち
最近、子供向けのゲームイベントに何回か参加したあと、子供向けのゲームにも興味を持つようになって来ました。

今回は子供に(大人も)楽しめるフランスのゲーム、「不思議な森の小人たち(le Petit Poucet et la Forêt mystèrieuse)(注1)」を紹介したいと思います。
注1:タイトルは直訳すると「小さなプセと不思議の森」となります。プセとはフランスのシャルル・ペローが書いた「ガチョウ母さん(Les Conte de ma mère」に登場する小人のことです。このLes Conte de ma mèreは英訳された際、Histories. or Tales of Past timeとしてイングランドで、後にアメリカでは「マザーグース」として知られるようになりました。

フランスでは初版が出た後に人気が出て、その後、第2版が出ています。

ナイアガラのように箱の一部がゲームに利用されるものもありますが、このゲームでは箱の裏側が使われます。
概要
森の中で迷った小人たちがオーガに遭遇する前に家に帰ることを目指すゲームです。

「城(Le château)」、「川(La rivière)」など9枚の場所のカード(上)とそれに対応するタイル(下)があります。この他に1枚の「オオカミ(Les loups)」のタイルがあります。

オオカミタイル

オーガのタイル(完成図)。6ピースで構成されます。

ゲーム開始時は裏向きに重ねられています。
ルール

まず最初に任意の6枚の場所タイルとオオカミのタイルを表向きにしてリング上に配置します。各プレイヤーにはそのタイルの場所を覚えてもらいます。

その後、全てのタイルを裏返します。
スタートプレイヤーが案内役となりタイルに対応する6枚の場所カードをシャッフルし、そこから3枚抜き取り秘密裏に確認します。その中から一枚選び、左隣のプレイヤーに見せて「この[場所]のタイルはどこにありますか?」と尋ねます。

例:「Aさん、『丘』のタイルはどこにありますか?」

指定されたプレイヤーは裏向きのタイルのうち一枚を指差して裏返します。
正しければ案内役はさらに左隣のプレイヤーに残りのうち一枚を選び同様に質問します。

3人全員正解した場合、ボード上のランタンが一つ前に進みます。
そのあと案内役は場に残された4枚の裏向きのタイルのうち2枚の位置を入れ替えます。そしてオオカミ(であろうと思われる)タイルを指差し、「皆さん、気をつけてください。オオカミはここにいます!」と言います(注2)。
注2:このときかりに案内役が間違えていても他のプレイヤーは指摘することは出来ません。
その後、全てのタイルをまた裏向きにし、左隣のプレイヤーが次の案内役になります。
途中で間違えた場合
誰かが途中で間違えた場合はオーガのタイルを一枚裏返します。オオカミのタイルを裏返してしまった場合はオーガのタイルを2枚裏返します。
案内役の役目は直ちに終了し、タイルを全て裏向きにして左隣のプレイヤーが次の案内役になります。

ランタンは橋を渡るとタイルが追加されます。任意のタイルを選び場に加え、それに対応する場所カードも加えてプレイを続けます。
最終的に10枚のタイルが場に配置されます。
勝利
オーガのタイルが全て表向きになる前に家にたどり着くことが出来れば勝利。
敗北
家にたどり着く前にオーガのタイルを全て表向きにしてしまった場合、敗北。
この他にお助けアイテムがあります。

小石(Petits Cailloux)
難しいと思ったら全員で相談することができます。3回まで使用可。

大木(Grand Arbre)
裏向きのタイルを全て表向きにし、タイルの再確認ができます。ペナルティーとしてオーガタイルを一枚めくります。

七里の長靴(Bottes de sept lieuse)
案内役が、裏向きの状態でオオカミを除く全ての場所タイルの場所を正確に言い当てることが出来たら、すでに表向きになったオーガタイルを2枚裏向きに戻すことができます。途中で失敗したら、逆に裏向きのオーガタイルを2枚めくります。
この他、説明書にはバリアントがいくつか紹介されています。
所感
一見簡単そうに見えるが。。。。

序盤こそ簡単ですが、ゲームが進むにつれて場にあるタイルが増えていきだんだん難しくなっていきます。とくにしばらく表になっていないタイルなんかはもう記憶が怪しくなっていきます。
子供向けのただの記憶ゲーム?いいえ違います。
ルールだけを読むと記憶力だけが重要なゲームにも見えますが、子供達と実際にプレイしてみるとそうでないことに気づきます。
ゲームを進めると誰が記憶力がいいのか、だれが悪いのか子供はわかってきます。そのため子供が案内役のときは簡単なカード(さっき出て来たばかりのカードなど)を記憶が苦手なプレイヤーに、難しそうなカード(しばらくあるいはまだ一度も表になっていないカードなど)を記憶力のいい人に見せるようになってきます。子供はそこらへんは賢いです。
覚え方にも興味あり
場に配置されたタイルの位置をどう記憶するかはひとそれぞれですが、子供はユニークな発想で覚えます。これを見ていると大人は非常に興味をそそられます。「なるほど、そう覚えるのか」と。このゲームではそんな子供の行動を観察するのも大人の楽しみとなります。
ダウンタイムは退屈?とんでもない
5〜6人プレイではゲームに参加しないラウンドがあります。一般にダウンタイムはなるべく短い方がいいと思う人が多いと思いますが、このゲームでは自分が参加しないラウンドになると、なんなんでしょう、この安堵感は。
まとめ
子供の記憶力だけでなくその覚え方にも感心させられます。小学生くらいのお子様がいるのならぜひ御薦めしたいゲームです。ルール上、場所の情報は教えることはできませんが、自然と会話が弾み、女性にも受けはいいです。大人はお助けアイテムなしでプレイしてみましょう。

今回は子供に(大人も)楽しめるフランスのゲーム、「不思議な森の小人たち(le Petit Poucet et la Forêt mystèrieuse)(注1)」を紹介したいと思います。
注1:タイトルは直訳すると「小さなプセと不思議の森」となります。プセとはフランスのシャルル・ペローが書いた「ガチョウ母さん(Les Conte de ma mère」に登場する小人のことです。このLes Conte de ma mèreは英訳された際、Histories. or Tales of Past timeとしてイングランドで、後にアメリカでは「マザーグース」として知られるようになりました。

フランスでは初版が出た後に人気が出て、その後、第2版が出ています。

ナイアガラのように箱の一部がゲームに利用されるものもありますが、このゲームでは箱の裏側が使われます。
概要
森の中で迷った小人たちがオーガに遭遇する前に家に帰ることを目指すゲームです。

「城(Le château)」、「川(La rivière)」など9枚の場所のカード(上)とそれに対応するタイル(下)があります。この他に1枚の「オオカミ(Les loups)」のタイルがあります。

オオカミタイル

オーガのタイル(完成図)。6ピースで構成されます。

ゲーム開始時は裏向きに重ねられています。
ルール

まず最初に任意の6枚の場所タイルとオオカミのタイルを表向きにしてリング上に配置します。各プレイヤーにはそのタイルの場所を覚えてもらいます。

その後、全てのタイルを裏返します。
スタートプレイヤーが案内役となりタイルに対応する6枚の場所カードをシャッフルし、そこから3枚抜き取り秘密裏に確認します。その中から一枚選び、左隣のプレイヤーに見せて「この[場所]のタイルはどこにありますか?」と尋ねます。

例:「Aさん、『丘』のタイルはどこにありますか?」

指定されたプレイヤーは裏向きのタイルのうち一枚を指差して裏返します。
正しければ案内役はさらに左隣のプレイヤーに残りのうち一枚を選び同様に質問します。

3人全員正解した場合、ボード上のランタンが一つ前に進みます。
そのあと案内役は場に残された4枚の裏向きのタイルのうち2枚の位置を入れ替えます。そしてオオカミ(であろうと思われる)タイルを指差し、「皆さん、気をつけてください。オオカミはここにいます!」と言います(注2)。
注2:このときかりに案内役が間違えていても他のプレイヤーは指摘することは出来ません。
その後、全てのタイルをまた裏向きにし、左隣のプレイヤーが次の案内役になります。
途中で間違えた場合
誰かが途中で間違えた場合はオーガのタイルを一枚裏返します。オオカミのタイルを裏返してしまった場合はオーガのタイルを2枚裏返します。
案内役の役目は直ちに終了し、タイルを全て裏向きにして左隣のプレイヤーが次の案内役になります。

ランタンは橋を渡るとタイルが追加されます。任意のタイルを選び場に加え、それに対応する場所カードも加えてプレイを続けます。
最終的に10枚のタイルが場に配置されます。
勝利
オーガのタイルが全て表向きになる前に家にたどり着くことが出来れば勝利。
敗北
家にたどり着く前にオーガのタイルを全て表向きにしてしまった場合、敗北。
この他にお助けアイテムがあります。

小石(Petits Cailloux)
難しいと思ったら全員で相談することができます。3回まで使用可。

大木(Grand Arbre)
裏向きのタイルを全て表向きにし、タイルの再確認ができます。ペナルティーとしてオーガタイルを一枚めくります。

七里の長靴(Bottes de sept lieuse)
案内役が、裏向きの状態でオオカミを除く全ての場所タイルの場所を正確に言い当てることが出来たら、すでに表向きになったオーガタイルを2枚裏向きに戻すことができます。途中で失敗したら、逆に裏向きのオーガタイルを2枚めくります。
この他、説明書にはバリアントがいくつか紹介されています。
所感
一見簡単そうに見えるが。。。。

序盤こそ簡単ですが、ゲームが進むにつれて場にあるタイルが増えていきだんだん難しくなっていきます。とくにしばらく表になっていないタイルなんかはもう記憶が怪しくなっていきます。
子供向けのただの記憶ゲーム?いいえ違います。
ルールだけを読むと記憶力だけが重要なゲームにも見えますが、子供達と実際にプレイしてみるとそうでないことに気づきます。
ゲームを進めると誰が記憶力がいいのか、だれが悪いのか子供はわかってきます。そのため子供が案内役のときは簡単なカード(さっき出て来たばかりのカードなど)を記憶が苦手なプレイヤーに、難しそうなカード(しばらくあるいはまだ一度も表になっていないカードなど)を記憶力のいい人に見せるようになってきます。子供はそこらへんは賢いです。
覚え方にも興味あり
場に配置されたタイルの位置をどう記憶するかはひとそれぞれですが、子供はユニークな発想で覚えます。これを見ていると大人は非常に興味をそそられます。「なるほど、そう覚えるのか」と。このゲームではそんな子供の行動を観察するのも大人の楽しみとなります。
ダウンタイムは退屈?とんでもない
5〜6人プレイではゲームに参加しないラウンドがあります。一般にダウンタイムはなるべく短い方がいいと思う人が多いと思いますが、このゲームでは自分が参加しないラウンドになると、なんなんでしょう、この安堵感は。
まとめ
子供の記憶力だけでなくその覚え方にも感心させられます。小学生くらいのお子様がいるのならぜひ御薦めしたいゲームです。ルール上、場所の情報は教えることはできませんが、自然と会話が弾み、女性にも受けはいいです。大人はお助けアイテムなしでプレイしてみましょう。
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