カレー考
カレーは英語でカリィ(curry)、フランス語ではキュリ(curry)と発音します。
すしはもうアメリカでもフランスでもポピュラーになりつつあります。日本料理といえば「すし」という彼らに日本ではカレーもポピュラーだと話しましたが、アメリカ人にとってカレーといえばインド料理のカレーをイメージするようです。アメリカにいたとき、またフランスでフランス人に日本式のカレーを作る機会がありました。ただ自分の思っていたほどの評価は得られませんでした。なぜなのか自分なりに考えてみました。
ご飯とルウ
アメリカ人にせよ、フランス人にせよ「日本のカレーの食べ方」を教えないと予想外の食べ方をします。ルウとご飯を一緒くたに混ぜてドライカレーのように食べる人。ルウだけを大量に残す人。ルウと具だけをとってご飯をとらない人。。。。
アメリカではご飯は白米で食べることはなく、たいてい味つけされています。日本の米はすしなどで使われますが、それ以外ではsticky rice スティッキーライス「粘っこい米」として敬遠する人も多いです。日本米のカレーライスでは肉や野菜などの具だけ食べ、できれば米は食べたくないというのが本音かもしれません。
学生時代、学生食堂では安いカレーを注文するとまず具のないルウとライスでした。たまに肉の断片を見つけただけでその日は茶柱がたったのと同じくらいうれしかったのを覚えています。極端な話、私の場合、ルウだけでもカレーライスが食べられます。
しかし外国人に日本のカレーライスは「なんだかソースだけで具が少ない料理だな」という印象を受けるのかもしれません。
辛さについて
もともと辛い物が好きでカレーに関しては、学生時代、カレーの「LEE 辛さX20倍」を平気で食べていました。さすがに今は食べることはできてもその後、胃腸が変調をきたすので遠慮してます。アメリカ人は辛いのが苦手でインド料理のレストランでも辛いカレーはなかなか見つかりませんでした。フランス人もあまり辛いのはだめのようです。ルウでは「中辛」は使えても「辛口」は使わないほうが無難です。そこで辛くないハヤシライスはどうか?試してみました。結果は微妙でした。アメリカでハヤシライスを作ったとき、アメリカ人やほかの国から来た人には好評でした。しかし異を唱えたのはフランス人でした。彼ら曰く「しょっぱい」「納得いかない」と。フランス料理ではレモンやビネガーなどで味付けした酸っぱいものを好む人も多く、日本の醤油や味噌をベースとした味付けはしょっぱいと感じるのでしょう。「納得いかない」というのはハヤシライスのソースのようです。ハヤシライスの起源は諸説あるようなのでここでは詳しく言及しませんが、ハヤシライスがデミグラスソースから由来しているのは間違いなさそうです。このデミグラスソースはステーキなどのソースに使われます。つまり彼らにいわせればデミグラスソースは「ソース」であって主役はステーキなわけです。それが、主役ばりに占めるハヤシライスは抵抗があるようです。日本人にとってご飯に醤油だけかけて食べるようなものでしょうか。
考察
すしが普及して欧米人の「米」に対する抵抗感は減ってきている様な気がします。(あくまで個人的な見解ですが)。
辛さについてはやはりいまだに壁でしょう。アメリカの中華レストランでチャーハンを食べたときあまりに甘くてカルチャーショックを受けました。甘い味を好むアメリカ人の前ではカレーの辛さはやはりきついでしょう。
ルウについてはどうでしょうか?上に書いた理由からやはりルウの量を減らして具が多めのカレーにしたほうがいいのではと思います。
それでもパリの日本料理レストランで働く知り合いによるとカレーだけを食べにくるフランス人もいるとのこと。すこしずつ日本のカレーも知られていくようになるかもしれません。日本式のカレーを普及させるには日本人が彼らに「日本のカレーの食べ方」を教えながら広めていくのが一つの策ではないかと思う今日この頃です。
参考:
すし考
ラーメン考
すしはもうアメリカでもフランスでもポピュラーになりつつあります。日本料理といえば「すし」という彼らに日本ではカレーもポピュラーだと話しましたが、アメリカ人にとってカレーといえばインド料理のカレーをイメージするようです。アメリカにいたとき、またフランスでフランス人に日本式のカレーを作る機会がありました。ただ自分の思っていたほどの評価は得られませんでした。なぜなのか自分なりに考えてみました。
ご飯とルウ
アメリカ人にせよ、フランス人にせよ「日本のカレーの食べ方」を教えないと予想外の食べ方をします。ルウとご飯を一緒くたに混ぜてドライカレーのように食べる人。ルウだけを大量に残す人。ルウと具だけをとってご飯をとらない人。。。。
アメリカではご飯は白米で食べることはなく、たいてい味つけされています。日本の米はすしなどで使われますが、それ以外ではsticky rice スティッキーライス「粘っこい米」として敬遠する人も多いです。日本米のカレーライスでは肉や野菜などの具だけ食べ、できれば米は食べたくないというのが本音かもしれません。
学生時代、学生食堂では安いカレーを注文するとまず具のないルウとライスでした。たまに肉の断片を見つけただけでその日は茶柱がたったのと同じくらいうれしかったのを覚えています。極端な話、私の場合、ルウだけでもカレーライスが食べられます。
しかし外国人に日本のカレーライスは「なんだかソースだけで具が少ない料理だな」という印象を受けるのかもしれません。
辛さについて
もともと辛い物が好きでカレーに関しては、学生時代、カレーの「LEE 辛さX20倍」を平気で食べていました。さすがに今は食べることはできてもその後、胃腸が変調をきたすので遠慮してます。アメリカ人は辛いのが苦手でインド料理のレストランでも辛いカレーはなかなか見つかりませんでした。フランス人もあまり辛いのはだめのようです。ルウでは「中辛」は使えても「辛口」は使わないほうが無難です。そこで辛くないハヤシライスはどうか?試してみました。結果は微妙でした。アメリカでハヤシライスを作ったとき、アメリカ人やほかの国から来た人には好評でした。しかし異を唱えたのはフランス人でした。彼ら曰く「しょっぱい」「納得いかない」と。フランス料理ではレモンやビネガーなどで味付けした酸っぱいものを好む人も多く、日本の醤油や味噌をベースとした味付けはしょっぱいと感じるのでしょう。「納得いかない」というのはハヤシライスのソースのようです。ハヤシライスの起源は諸説あるようなのでここでは詳しく言及しませんが、ハヤシライスがデミグラスソースから由来しているのは間違いなさそうです。このデミグラスソースはステーキなどのソースに使われます。つまり彼らにいわせればデミグラスソースは「ソース」であって主役はステーキなわけです。それが、主役ばりに占めるハヤシライスは抵抗があるようです。日本人にとってご飯に醤油だけかけて食べるようなものでしょうか。
考察
すしが普及して欧米人の「米」に対する抵抗感は減ってきている様な気がします。(あくまで個人的な見解ですが)。
辛さについてはやはりいまだに壁でしょう。アメリカの中華レストランでチャーハンを食べたときあまりに甘くてカルチャーショックを受けました。甘い味を好むアメリカ人の前ではカレーの辛さはやはりきついでしょう。
ルウについてはどうでしょうか?上に書いた理由からやはりルウの量を減らして具が多めのカレーにしたほうがいいのではと思います。
それでもパリの日本料理レストランで働く知り合いによるとカレーだけを食べにくるフランス人もいるとのこと。すこしずつ日本のカレーも知られていくようになるかもしれません。日本式のカレーを普及させるには日本人が彼らに「日本のカレーの食べ方」を教えながら広めていくのが一つの策ではないかと思う今日この頃です。
参考:
すし考
ラーメン考
<<ジットのある村レサレルLes Salelles | HOME | ボードゲーム in ヴァンセンヌの森 その2>>
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