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海賊達の宿

最近、ゲーム会などで重いゲームに誘われることも多くなりましたが、結構頭を使うので終わったあとはどっと疲れます。。。
そういった重いゲームの後は軽めのゲームをすることが好まれます。こういったゲームは日本では「つなぎのゲーム」、英語ではフィラー(filler)と呼ばれ、ある意味重宝されます。

Case.jpg
今回は軽い「フィラー(つなぎ)」のゲーム、「L’AUBERGE DES PIRATES(ロベルジュ・デ・ピラト) [海賊達の宿*]」について紹介したいと思います。

*aubergeとはホテルよりは小さい規模の「宿屋」などを指しますが海賊が宿屋を経営するのはピンとこないので家に近い意味での「宿」と訳しました。「L’AUBERGE DES PIRATES」という言葉が何かフランスの文学作品で出てくるかと思って検索を掛けてもこのゲーム名しかヒットしないのであまり一般的な使われ方ではないようです。


トリックトラックでの評判も良く、数年前に購入したのですが、ルールを読む限り、運の要素が強く負け抜けのゲームであるため、ゲーム会で紹介するのはためらっていました。
 最近、試しに子供が参加する会で紹介してみたところ、子供に思ったより気に入ってもらえ、また大人からもネガティブな意見がなかったので意外にも安心しました。

another game
ルールもシンプルなので普段ほとんどゲームをしない人同士で集まったときに特におすすめしたいゲームです。2~8人までプレイできます。
ただゲーム会でプレイするならあくまで「つなぎ」としてプレイするのがいいと思います。

ゲームの目的

手札と自分の前に公開されたカードでペア(2枚の同じ数字のカード)ができないように、あるいはばれないようにプレイして脱落せずに最後まで残ることを目的とします。

cards_20230825004109dec.jpg
1から10の数字が書かれたカードがあり、カードの数字がその枚数と一致しています(1が1枚、2が2枚・・・10が10枚。計55枚)。

ゲームの流れ

山札から各人に3枚カードを裏向きに配る。

各プレイヤーは配られた3枚の手札から一枚を選び同時に自分の前に表向きにして公開する。

一番数字の小さいカードを出したプレイヤーから始める。

手番では以下の4つのうち1つをプレイする。

1) 攻撃する
2) チャレンジする
3) 告発する
4) 山札から1枚引き手札に加える。

1) 攻撃する

手札から1枚選び、他のプレイヤーの前に配置する。ただし攻撃されたプレイヤーの前にすでに置いてあるカードの数字と同じ数字のカードは配置できない。攻撃された人の手番に移る。

2) チャレンジする

山札の上のカードを表を見ないで取り、他のプレイヤー一人を選んだあと、そのプレイヤーの前でカードを表にする。

チャレンジしたカードと、チャレンジされたプレイヤーの前に公開されたカードの中でペアができなければチャレンジ成功(カードはチャレンジされたプレイヤーの場に公開されたカードに加わる)。チャレンジされたプレイヤーの手番に移る。

チャレンジしたカードとペアになった場合、チャレンジしたプレイヤーは脱落する。チャレンジしたプレイヤーの左隣りからプレイする。

3) 告発する

プレイヤー一人を選び、告発する。告発されたプレイヤーは告発したプレイヤーにのみ自分の手札を見せる。

 告発されたプレイヤーの場に公開されたカードと手札合わせてすべてのカードの中でペアがあったら告発されたプレイヤーは脱落する。告発したプレイヤーの左隣りのプレイヤーの手番に移る。

 ペアがない場合、告発したプレイヤーが脱落する。告発されたプレイヤーの手番に移る。

4) 山札から1枚引き手札に加える

もし引いたカードが手札や場のカードとペアになっても何も起きない(ポーカーフェイスをしてよい)。左隣のプレイヤーの手番に移る。

ゲームの終了

最後まで残った人の勝ち

所感

運の要素は強い。これは紛れもない事実ですが、どのプレイをして後悔しないか、選択肢が一つではないため、そこにスリリングな度胸試しと駆け引きの要素があります。

基本的に「攻撃」は強いのですが(手札が減るうえ、他のプレイヤーの前に公開されるカードが増える)ゲームが進むとそのうち攻撃できなくなります。するとチャレンジや山札から手札に加えるなどのプレイになるのですが、いままで攻撃ばかりしてきた人が急に山札を引くことで手持ちのカードがばれてしまうため、たちまち狙い撃ち(告発)されてしまいます。
そこで攻撃できるカードがあってもあえて出さず、他のプレイヤーからの告発を誘発するように仕掛けるプレイが重要になります。これをしないと毎回狙い撃ちされ山札からの運頼みの引きゲーになってしまいます。リスクではありますが、ブラフをするプレイを一度はしたほうがお互い駆け引きが生まれるため他のプレイヤーも告発での勝負を後に回すことを選択肢に考えます。

この展開になると我慢比べと度胸試しのせめぎ合いになります。いずれにせよ各プレイヤーの場に公開されていくカードは増えていくため、チャレンジのリスクは高まり、告発が成功するチャンスは上がります。問題は「いつ」「誰が」するかです。その押し付け合いはときに笑いが起こります。こういう時にブラフ好きな人がいると会話が実に楽しいし、盛り上がります。

危惧されていた負け抜けのシステムですがいったん脱落者が出始めるとどんどん他のプレイヤーも脱落していくのでそこまでずっと待たされるということはないです。また脱落しても他のプレイヤーの生き残りプレイや会話を見ているのも楽しいです。


プレイ風景1

challenge failed!!
チャレンジ失敗例。手前のプレイヤーの場には7のカードが1枚のみ。7のカードがすでにいくつか場に出ているため、他のプレイヤーがチャレンジをしましたが、出た数字はまさかの7!!。チャレンジしたプレイヤーの脱落です。

プレイ風景2

hands 01
9や10などの大きい数字の手札はなるべく早く処理(攻撃で他のプレイヤーに押し付ける)したいところですが、小さい数字のカートをどう使うかがこのゲームの面白いところです。終盤でも攻撃に使いやすいですが手札にキープすることで他のプレイヤーからの告発を誘導できます。自分の手番でチャレンジや山札から引いて新たに1枚手札に加えるとリスクはありますが、リスクを取らずして相手をだますことはできません。

プレイ風景3

hard to challenge
自分の手番で手札がない。したがって攻撃はできないのでチャレンジか、告発か、山札から1枚引くかのいずれか。
さてどうするか。

場には
自分 5, 7, 8, 9
左  8, 10
正面 2, 4, 7, 9, 10
右 5, 6, 7, 10

左と右のプレイヤーは手札なし、正面は手札2枚

チャレンジするにはほかのプレイヤーはすべて10を出しており、山札から10を引く可能性は大。。。
それでもチャレンジするなら左が2枚と少ないから左にチャレンジ?

正面は場に5枚。手札に2枚ならペアになっている可能性大。告発が成功する可能性は高い、いやひょっとして誘っているのでは??。。。

ここは危険を回避して山札から1枚引くか。。。10はないとはいっても7. 8, 9を引く可能性は大。。。他のプレイヤーに告発されるよなぁ。。。でも2とか3を引ければ逆にチャンス!!!

などと結構悩みます。

まとめ

運の要素が強いブラフゲームなのでゲーム会でヘビーなカードゲームだけをプレイする人たちとプレイすると「うん、ただの引きゲーだね。」と言われる可能性もありえます。ただヘビーゲーマーでもカードのカウンティングをしっかりしてきて確率や読みあいを楽しむプレイヤーもいたので一概には何とも言えません。

ゲーム会では負け抜けルールもあらかじめ納得してもらい、あくまで「つなぎ」として紹介しておくのが無難でしょう。参加者にもよりますが個人的には結構楽しんでもらえるのではと思っているのですが。。。

game on going
とくにお勧めするのはやはり普段ほとんどゲームをしない人達と時間を気にせずに飲みながら遊ぶか、修学旅行中の新幹線の中で(騒がずに)プレイする等がいいでしょう。
 プレイ人数は最大8人までですが時間がかかるので6人くらいまでがちょうどいいような気がします。

追記:その後、いろんなゲーム会で紹介したところ、思った以上に受けました。ヘビーゲームを好む外国人が集まるボードゲーム会に持って行ってみましたがそこでもめちゃめちゃ受けました。今のところ「ハズレなし」です。それほど値段の高いわけではないのでコスパはかなりいいゲームといえます。