アクロポリス
タイルを配置するだけでなく、上に重ねて得点していくゲームにタルバやナンバーナインなどがありますが、今回はやはりタイルを重ねて配置してプレイするギガミック(フランスではジガミックと発音)社のアクロポリスについて紹介したいと思います。

フランスでは半年近く品切れ状態が続いて最近ようやく再出荷しました。2~4人で遊べます。プレイヤーは建築家になりタイルをうまく配置しながらアクロポリスの建築を行います。
タイルは3種類のヘックスで構成され、

地区(5種類 家、市場、兵舎、寺院、庭園)
広場(5色 上記の地区の色 ★が1~3ある)
採石場
になります。

広場はそれぞれ対応する5つの地区(家、市場、兵舎、寺院、庭園)の色があり、地区により星の数が違います。

注:広場は地区でないのでインスト時では注意しておいたほうがいいかもしれません。説明しておかないとよく勘違いされることがあります。上の写真ではAの地区とBの地区は青の広場で分断されつながっていません。

木製のカラム(柱)とスタート時の各プレイヤーのタイル
準備
プレイ人数に応じて必要なタイルを箱から取り出し、裏返す。2/3/4人の場合、3/4/5枚のタイルの山を11個作る。残りは場に横一列に並べる(プレイヤー人数+2枚)。この並んだタイルの場所は「建設現場」と呼ばれます。

3人プレイの場合、建設現場には5枚並びます。(便宜的に山札から一番遠いタイルを一番端のタイルと呼びます。)
ゲームの流れ
スタートプレイヤーがカラムを持ち、プレイを開始する。
スタートプレイヤーはキューブを1個、2番手、3番手、4番手プレイヤーはそれぞれ、2,3,4個のキューブを受け取る。
手番では1→2の順でプレイする。
1) 建設現場からタイルを取る
2) 獲得したタイルを配置する
1)並べられたタイルを一つとる。
一番端はただで獲得できる。それ以外のタイルを獲得するならキューブをストックに払う。支払うコストは一つずれるたびに1ずつ上がる。空いたスペースはタイルを一番端に近づけるようにタイルを移動させる。タイルの補充はしない。

写真の場合、一番左のタイルを獲得するには4キューブをストックに払います。
注:スモールワールドやセンチュリースパイスロードと違ってキューブをタイルの上に置くのではなく、ストックに戻します。
2)タイルを配置する
獲得したタイルはすでに配置してある街のタイルの辺が接するように配置できる(角は不可)。上に重ねることもでき、重ねる場合は少なくとも2枚以上のタイルの上に置かなければならず、下に空間が残る置き方は不可。採石場の上に重ねた場合、採石場一つにつき、キューブを一つ獲得できる。
タイルが一枚だけ残った時、そのタイルを一番端に移動させ、山札から人数+1枚のタイルをその隣に表向きに並べる。
カラムが左隣のプレイヤーに移る。
カラムを持ったプレイヤーから同様にプレイする。
ゲーム終了
タイルが最後の1枚になったらゲーム終了。最後のタイルは使用しない。
得点条件
5種類の地区の得点には以下の2つの条件が必要。
1)対応する同色の広場が街にすくなくとも一つは存在しなければならない
かつ
2)以下の条件も満たしたものが得点の対象になる。
以下
家
連結した家々のグループのなかで最大数のもの
市場
ほかの市場と接していないもの
兵舎
街の端に配置されているもの
寺院
その寺院の周り(6ヘックス)が囲まれているもの
庭園
条件なし(対応する広場は必要)
得点計算
各地区の計算
得点対象となる
第1階層の地区は各1点
第2階層の地区は各2点
第3階層の地区は各3点…
と階層の数字がそのまま点になる。
広場は対応する地区と接している必要はなく、何階層にあっても得点には影響しない。
得点計算
得点条件を満たす地区の合計点 × 広場の☆の合計 5種類
+
キューブ一つにつき1点
例:

上のような街の場合、家の得点は地区の合計点(1 x 6 + 2 x 1 + 3 x1 = 11)、広場の★の数 (1 x 2 = 2)で11 x 2 = 22点となります。
勝敗
合計が最も高いプレイヤーが勝者
同点の場合はキューブが多く持っているプレイヤーが勝者
所感
どこまで重ねる?

タイルを重ねるゲームはタルバやナンバーナインなどがありますが、このゲームもタイルの重ね方が勝敗を分けます。
このゲームでは上にある階層で点が伸びます。ただ加算式で2段目、3段目と増えれば増えるほど配置の難易度が上がっていきます。
ナンバーナインは第1階層の数字は得点にならないので何が何でも上に数字を重ねて置く必要がありますが、このゲームでは第1階層でも点が入ります。無理に重ねなくても点数を伸ばすことができます。
一方、タイルの獲得方法はスモールワールドやセンチュリースパイスロードと似ていますが、タイルの上にキューブが置かれるわけではないので採石場にタイルを重ねてキューブをある程度確保していかないとほしいタイルが手に入れられません。また採石場はいくらあっても得点にはならないのでなるべく採石場を集中させて、タイルを上に配置したときに多めにキューブを獲得するのが理想です。
上述のようにタイルを重ねなくても得点は伸びますが、得点だけでなくキューブの需要があるためにゲームの展開上街にタイルを重ねるようにデザインされています。だからといってどんなタイルも採石場の上に置けばいいかというと「(置きたいのは)そのタイルじゃない。。。」ということが起きるので悩ましいです。
地区に特化した戦術が有効?

家>市場>兵舎>寺院>庭園の順に数が少なく、対応する広場も少なくなります。特に希少な庭園は取り合いになることもあり、2番目に少ない寺院を集中的に取ったプレイヤーに爆走されることがあります。家で得点を伸ばす場合はなるべく階層をあげて広場もどんどんとっていくような展開になります。この戦術をとるプレイヤーの街は上から見るとほとんど青いです。
人数によって戦術が異なる。
4人では山札側のタイルは入手にコストが高すぎてしっかりとキューブを集めておかなければ手に入りません。一方、2人、3人の場合は場に出るタイルが少なくなるため山札側のタイルは4人ゲームより手に入りやすいです。キューブの集め方も使い方もプレイヤー人数で変わってきます。
手番、重要
カラムを持ったプレイヤーは建設現場から2枚のタイルを獲得できます。上記のようにとりわけ4人プレイの時は端から遠くなるキューブのコストが高いので最初に獲得できるタイルと一周してから獲得できるタイルをどうするか悩みます。運悪くほしいタイルが二つとも端から遠いとキューブが足らないとどちらも取れないことがあります。一周する間にコストは安くなってきますがほかのプレイヤーに取られてしまうことも考えなければなりません。
バリアントルール
バリアントルールもあります。このルールが独特で面白くオリジナルとは違った配置を楽しむゲームになります。
まとめ

3人で30分くらいです。4人でも1時間かかりません。
ナンバーナインなどのタイル重ねのゲームが得意な人はやはり強いのではないのでしょうか。
一度プレイすると「上にどれだけ重ねるべきか」という議論がみんなで起こります。プレイ後もいろんな意見が出てなかなか興味深いゲームです。

フランスでは半年近く品切れ状態が続いて最近ようやく再出荷しました。2~4人で遊べます。プレイヤーは建築家になりタイルをうまく配置しながらアクロポリスの建築を行います。
タイルは3種類のヘックスで構成され、

地区(5種類 家、市場、兵舎、寺院、庭園)
広場(5色 上記の地区の色 ★が1~3ある)
採石場
になります。

広場はそれぞれ対応する5つの地区(家、市場、兵舎、寺院、庭園)の色があり、地区により星の数が違います。

注:広場は地区でないのでインスト時では注意しておいたほうがいいかもしれません。説明しておかないとよく勘違いされることがあります。上の写真ではAの地区とBの地区は青の広場で分断されつながっていません。

木製のカラム(柱)とスタート時の各プレイヤーのタイル
準備
プレイ人数に応じて必要なタイルを箱から取り出し、裏返す。2/3/4人の場合、3/4/5枚のタイルの山を11個作る。残りは場に横一列に並べる(プレイヤー人数+2枚)。この並んだタイルの場所は「建設現場」と呼ばれます。

3人プレイの場合、建設現場には5枚並びます。(便宜的に山札から一番遠いタイルを一番端のタイルと呼びます。)
ゲームの流れ
スタートプレイヤーがカラムを持ち、プレイを開始する。
スタートプレイヤーはキューブを1個、2番手、3番手、4番手プレイヤーはそれぞれ、2,3,4個のキューブを受け取る。
手番では1→2の順でプレイする。
1) 建設現場からタイルを取る
2) 獲得したタイルを配置する
1)並べられたタイルを一つとる。
一番端はただで獲得できる。それ以外のタイルを獲得するならキューブをストックに払う。支払うコストは一つずれるたびに1ずつ上がる。空いたスペースはタイルを一番端に近づけるようにタイルを移動させる。タイルの補充はしない。

写真の場合、一番左のタイルを獲得するには4キューブをストックに払います。
注:スモールワールドやセンチュリースパイスロードと違ってキューブをタイルの上に置くのではなく、ストックに戻します。
2)タイルを配置する
獲得したタイルはすでに配置してある街のタイルの辺が接するように配置できる(角は不可)。上に重ねることもでき、重ねる場合は少なくとも2枚以上のタイルの上に置かなければならず、下に空間が残る置き方は不可。採石場の上に重ねた場合、採石場一つにつき、キューブを一つ獲得できる。
タイルが一枚だけ残った時、そのタイルを一番端に移動させ、山札から人数+1枚のタイルをその隣に表向きに並べる。
カラムが左隣のプレイヤーに移る。
カラムを持ったプレイヤーから同様にプレイする。
ゲーム終了
タイルが最後の1枚になったらゲーム終了。最後のタイルは使用しない。
得点条件
5種類の地区の得点には以下の2つの条件が必要。
1)対応する同色の広場が街にすくなくとも一つは存在しなければならない
かつ
2)以下の条件も満たしたものが得点の対象になる。
以下
家
連結した家々のグループのなかで最大数のもの
市場
ほかの市場と接していないもの
兵舎
街の端に配置されているもの
寺院
その寺院の周り(6ヘックス)が囲まれているもの
庭園
条件なし(対応する広場は必要)
得点計算
各地区の計算
得点対象となる
第1階層の地区は各1点
第2階層の地区は各2点
第3階層の地区は各3点…
と階層の数字がそのまま点になる。
広場は対応する地区と接している必要はなく、何階層にあっても得点には影響しない。
得点計算
得点条件を満たす地区の合計点 × 広場の☆の合計 5種類
+
キューブ一つにつき1点
例:

上のような街の場合、家の得点は地区の合計点(1 x 6 + 2 x 1 + 3 x1 = 11)、広場の★の数 (1 x 2 = 2)で11 x 2 = 22点となります。
勝敗
合計が最も高いプレイヤーが勝者
同点の場合はキューブが多く持っているプレイヤーが勝者
所感
どこまで重ねる?

タイルを重ねるゲームはタルバやナンバーナインなどがありますが、このゲームもタイルの重ね方が勝敗を分けます。
このゲームでは上にある階層で点が伸びます。ただ加算式で2段目、3段目と増えれば増えるほど配置の難易度が上がっていきます。
ナンバーナインは第1階層の数字は得点にならないので何が何でも上に数字を重ねて置く必要がありますが、このゲームでは第1階層でも点が入ります。無理に重ねなくても点数を伸ばすことができます。
一方、タイルの獲得方法はスモールワールドやセンチュリースパイスロードと似ていますが、タイルの上にキューブが置かれるわけではないので採石場にタイルを重ねてキューブをある程度確保していかないとほしいタイルが手に入れられません。また採石場はいくらあっても得点にはならないのでなるべく採石場を集中させて、タイルを上に配置したときに多めにキューブを獲得するのが理想です。
上述のようにタイルを重ねなくても得点は伸びますが、得点だけでなくキューブの需要があるためにゲームの展開上街にタイルを重ねるようにデザインされています。だからといってどんなタイルも採石場の上に置けばいいかというと「(置きたいのは)そのタイルじゃない。。。」ということが起きるので悩ましいです。
地区に特化した戦術が有効?

家>市場>兵舎>寺院>庭園の順に数が少なく、対応する広場も少なくなります。特に希少な庭園は取り合いになることもあり、2番目に少ない寺院を集中的に取ったプレイヤーに爆走されることがあります。家で得点を伸ばす場合はなるべく階層をあげて広場もどんどんとっていくような展開になります。この戦術をとるプレイヤーの街は上から見るとほとんど青いです。
人数によって戦術が異なる。
4人では山札側のタイルは入手にコストが高すぎてしっかりとキューブを集めておかなければ手に入りません。一方、2人、3人の場合は場に出るタイルが少なくなるため山札側のタイルは4人ゲームより手に入りやすいです。キューブの集め方も使い方もプレイヤー人数で変わってきます。
手番、重要
カラムを持ったプレイヤーは建設現場から2枚のタイルを獲得できます。上記のようにとりわけ4人プレイの時は端から遠くなるキューブのコストが高いので最初に獲得できるタイルと一周してから獲得できるタイルをどうするか悩みます。運悪くほしいタイルが二つとも端から遠いとキューブが足らないとどちらも取れないことがあります。一周する間にコストは安くなってきますがほかのプレイヤーに取られてしまうことも考えなければなりません。
バリアントルール
バリアントルールもあります。このルールが独特で面白くオリジナルとは違った配置を楽しむゲームになります。
まとめ

3人で30分くらいです。4人でも1時間かかりません。
ナンバーナインなどのタイル重ねのゲームが得意な人はやはり強いのではないのでしょうか。
一度プレイすると「上にどれだけ重ねるべきか」という議論がみんなで起こります。プレイ後もいろんな意見が出てなかなか興味深いゲームです。
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