ボードゲームイベント その2
パリで開催されたボードゲームのイベントそしてこれが自分にとって今回がパリで最後のボードゲームができる機会。ネットで参加者を募ったところ15〜16人が参加してくれました。
待ち合わせの時間より早めにきていろいろなゲームを物色した後、日本発、あるいは日本人が関与したゲームについて調べてみました。

シャドウハンター仏語版。ゲーム会で多人数のときによくプレイしました。フランス人にもアメリカ人にも好評です。

カタナ(KATANA)。和式Bangというべきでしょうか。Bangそのものはアメリカ人のゲーマーにもよく知られているので、この「KATANA」もアメリカ人やフランス人にもきっと受け入れられることでしょう。

ラブレター。フランス人にもその面白さは伝わってきているようです。
ゲーム会ではこれら以外でも日本発のゲームがプレイされることがあります。
貸し出しのゲームを見ているところでフランス人から声をかけられて「クー」をプレイすることに。

「クー」5人でプレイ。第1ゲームは勝ちましたが、2度目は1対1の勝負となり、チャレンジしましたが失敗。負けました。
その後、知人やネットで情報を得た人がやってきてお互い自己紹介。どんなゲームをするかあまりの数のゲームに逆に戸惑ったのか、やはり皆興味を持ったのか、最初にプレイしたのは大きめのカタン。

アメリカでカタンにハマってボードゲームの世界に惹かれて多くの友人と時を忘れて遊んだ日々を思い出します。
フランスでもときどきリクエストが上がるゲーム。いまはそれほどプレイすることもなくなりました。
それでも初対面同士ででもすぐにうちとけ、でも誰もが負けたくないという気にさせてくれる魅力をもっています。未だにその輝きを失っていない、それどころかカタンというゲームはいまやボードゲーマーが共有できる世界共通の言葉みたいなものかもしれません。
十数人集まったところで皆に会場を案内しながら、このゲームイベントの主旨やこまかなスケジュールを説明して、各人自分たちの気に入った場所に移動してもらうことにしました。
その中で「ローマとカルタゴ」のトーナメントに参加する人もいれば、プロトタイプのスペースに行く人、新作を試してみる人、貸し出し用のスペースでゲームをする人等、皆それぞれ興味が合った場所が見つかったようです。
自分はアメリカ人とイタリア人に誘われて「アンドロイド:ネットランナー」をプレイ。

アメリカ人から「MTGはプレイしたことはあるか」と聞かれて「聞いたことはあるがプレイしたことはない」と答えると「同じデザイナーのゲームだ。まあやってみよう」ということでルールを彼に説明してもらいました。
イタリア人と対戦。このゲームはカードゲームですが、使う山札がそれぞれ違います。
1人が企業(コーポレイション)を、対戦相手がハッカー(ランナー)となりそれぞれの目的を達成させていきます。コーポレイション側はアジェンダの得点を7点以上達成できれば勝利。ランナー側はコーポレイションのアジェンダカードを7点以上盗み出すことに成功すれば勝ちです。今回自分はランナー側をプレイ。

このゲームはコーポレイション側とランナー側でできるアクションの種類や数が違います。
上の写真はランナー側のキャラクター、アクションの説明とアクションの回数を示すカード。

ランナー側は1ターンに4アクションできます。お金を集めたり、さまざまなプログラムなどをインストールする等して攻撃準備を整えます。

コーポレイション側はアジェンダカードを配置しその目的を達成して得点することを目指します。ランナー側がそこを攻撃してくるのでアイスと呼ばれるさまざまな仕掛けを張ってブロックします。ブロックは守りたいカードの前に横向きに配置し、また2枚以上配置もできます。カードは裏向きに配置されるのでどういうタイプのカードかランナー側は推測するしかありません。
面白いのはアジェンダカード以外にもコーポレイション側の山札にも攻撃が仕掛けられるという点です。ランナー側は山札を攻撃することにより運が良ければ山札からアジェンダカードを盗むことができます。このためコーポレイション側は山札にもブロック用のカードを配置する必要があります。

ランナー側が攻撃をしかけた場合、コーポレイション側はブロック用の裏向きのカードを表向きにしてその防御機構を発動させるためのお金を払います。ランナー側はそのブロックを破るためにお金を払う必要があり、複数のプロックがあった場合はさらに出費が重なることになります。
またコーポレイション側はアジェンダカードの代わりにトラップを仕掛けることもできます。ランナー側がブロックを突破してもカードを裏返してトラップだった場合はダメージを受けたりして手札のカードを失います。つまりコーポレイション側はブラフを掛けてランナー側をトラップに誘導するように仕掛けてくるわけです。
カードを配置するのはお金は掛からないのでコーポレイション側はばんばんとアジェンダカード(あるいはトラップ)そしてそれをガードするカードを配置することができます。そういったプレイをされるとランナー側は困窮するわけですが、そのかわりコーポレイション側は1ターンに3アクションしかできません。
このゲーム、お互いプレイの仕方が全く違うわけですが共通していることはプレイするにはとにかくお金が掛かるということ。ランナー側は中途半端な予算で攻撃を仕掛けるとアジェンダカードに達する前に資金切れになってしまいます。一方コーポレイション側もガードするカードをどんどん配置してもお金がないと発動できないハメに陥ります。そのため、お互い相手の懐事情を常に把握しながらプレイすることになります。

写真は盗むことに成功したアジェンダカード。
序盤に相手のアジェンダカードを盗むことに成功しましたが、中盤相手の仕掛けたトラップに2回嵌って苦戦。その後、お金を貯めて一気に攻撃。アジェンダカードをゲットし5得点。相手もアジェンダカードをいくつか達成して5得点。相手の手堅いガードと自分の山札の数が減っていくのに焦りつつ、ガードが手薄な山札を攻撃。運良くアジェンダカードを引いて勝つことができました。
このようにこのゲームはコーポレイション側になるかランナー側を選ぶかでプレイ感覚が全く違います。
ランナー側はつねに攻撃に必要な予算(?)の計算をし、自分と相手の懐事情を見ながらどのタイミングで仕掛けるかを考え、コーポレイション側はいかに相手を罠に誘いつつ、自分の計画を実行させていくか。という点に気を使いながらのプレイとなります。
M&G未経験者やこの手のゲームに慣れていないとちょっととっつきにくいかもしれません。
プログラミングやハッキングとかの知識や状況などをあまり知らないといまいちゲームの世界に浸れません。もちろんゲームを楽しむことはできますが、実際にはなにをやっているのだろう。という感じです。
M&Gの経験者や、ハッキングについての知識が詳しいとゲーム観が掴め易いと思われます。
そのあと、フランス人とケルトをプレイ。2人だとけっこう短時間で終わりました。その後、4人ほどやって6人でできるゲームということで東海道をプレイ。

さいころを使わない双六なのですが、6人だとあまり選択肢がありません。6人数珠つなぎのまま江戸までいくのは変化に乏しい。「また温泉か。それも悪くないけど」と言うポルトガル人の女性。自分は五月(さつき)をプレイ。終始じり貧で東海道を一人旅です。
しかしこのゲーム、何度かプレイしてるのですが、「さつき」で全く勝てません。彼女で勝つことはできるのでしょうか。
* * * * * * * * * * * * * * * *
閉会の時刻が迫り分離(わかれ)の時が来ました。友人には日本に帰ってからも連絡を取り続けることを約束し、初めて会った人たちにはこのイベントに来てくれたことに対する感謝をして別れを告げました。これがフランスでの最後のゲームプレイとなりましたが、いい思い出になりました。
日本でもフランス人や多くの外国人が参加するようなゲームイベントが来る日があればと願っています。
待ち合わせの時間より早めにきていろいろなゲームを物色した後、日本発、あるいは日本人が関与したゲームについて調べてみました。

シャドウハンター仏語版。ゲーム会で多人数のときによくプレイしました。フランス人にもアメリカ人にも好評です。

カタナ(KATANA)。和式Bangというべきでしょうか。Bangそのものはアメリカ人のゲーマーにもよく知られているので、この「KATANA」もアメリカ人やフランス人にもきっと受け入れられることでしょう。

ラブレター。フランス人にもその面白さは伝わってきているようです。
ゲーム会ではこれら以外でも日本発のゲームがプレイされることがあります。
貸し出しのゲームを見ているところでフランス人から声をかけられて「クー」をプレイすることに。

「クー」5人でプレイ。第1ゲームは勝ちましたが、2度目は1対1の勝負となり、チャレンジしましたが失敗。負けました。
その後、知人やネットで情報を得た人がやってきてお互い自己紹介。どんなゲームをするかあまりの数のゲームに逆に戸惑ったのか、やはり皆興味を持ったのか、最初にプレイしたのは大きめのカタン。

アメリカでカタンにハマってボードゲームの世界に惹かれて多くの友人と時を忘れて遊んだ日々を思い出します。
フランスでもときどきリクエストが上がるゲーム。いまはそれほどプレイすることもなくなりました。
それでも初対面同士ででもすぐにうちとけ、でも誰もが負けたくないという気にさせてくれる魅力をもっています。未だにその輝きを失っていない、それどころかカタンというゲームはいまやボードゲーマーが共有できる世界共通の言葉みたいなものかもしれません。
十数人集まったところで皆に会場を案内しながら、このゲームイベントの主旨やこまかなスケジュールを説明して、各人自分たちの気に入った場所に移動してもらうことにしました。
その中で「ローマとカルタゴ」のトーナメントに参加する人もいれば、プロトタイプのスペースに行く人、新作を試してみる人、貸し出し用のスペースでゲームをする人等、皆それぞれ興味が合った場所が見つかったようです。
自分はアメリカ人とイタリア人に誘われて「アンドロイド:ネットランナー」をプレイ。

アメリカ人から「MTGはプレイしたことはあるか」と聞かれて「聞いたことはあるがプレイしたことはない」と答えると「同じデザイナーのゲームだ。まあやってみよう」ということでルールを彼に説明してもらいました。
イタリア人と対戦。このゲームはカードゲームですが、使う山札がそれぞれ違います。
1人が企業(コーポレイション)を、対戦相手がハッカー(ランナー)となりそれぞれの目的を達成させていきます。コーポレイション側はアジェンダの得点を7点以上達成できれば勝利。ランナー側はコーポレイションのアジェンダカードを7点以上盗み出すことに成功すれば勝ちです。今回自分はランナー側をプレイ。

このゲームはコーポレイション側とランナー側でできるアクションの種類や数が違います。
上の写真はランナー側のキャラクター、アクションの説明とアクションの回数を示すカード。

ランナー側は1ターンに4アクションできます。お金を集めたり、さまざまなプログラムなどをインストールする等して攻撃準備を整えます。

コーポレイション側はアジェンダカードを配置しその目的を達成して得点することを目指します。ランナー側がそこを攻撃してくるのでアイスと呼ばれるさまざまな仕掛けを張ってブロックします。ブロックは守りたいカードの前に横向きに配置し、また2枚以上配置もできます。カードは裏向きに配置されるのでどういうタイプのカードかランナー側は推測するしかありません。
面白いのはアジェンダカード以外にもコーポレイション側の山札にも攻撃が仕掛けられるという点です。ランナー側は山札を攻撃することにより運が良ければ山札からアジェンダカードを盗むことができます。このためコーポレイション側は山札にもブロック用のカードを配置する必要があります。

ランナー側が攻撃をしかけた場合、コーポレイション側はブロック用の裏向きのカードを表向きにしてその防御機構を発動させるためのお金を払います。ランナー側はそのブロックを破るためにお金を払う必要があり、複数のプロックがあった場合はさらに出費が重なることになります。
またコーポレイション側はアジェンダカードの代わりにトラップを仕掛けることもできます。ランナー側がブロックを突破してもカードを裏返してトラップだった場合はダメージを受けたりして手札のカードを失います。つまりコーポレイション側はブラフを掛けてランナー側をトラップに誘導するように仕掛けてくるわけです。
カードを配置するのはお金は掛からないのでコーポレイション側はばんばんとアジェンダカード(あるいはトラップ)そしてそれをガードするカードを配置することができます。そういったプレイをされるとランナー側は困窮するわけですが、そのかわりコーポレイション側は1ターンに3アクションしかできません。
このゲーム、お互いプレイの仕方が全く違うわけですが共通していることはプレイするにはとにかくお金が掛かるということ。ランナー側は中途半端な予算で攻撃を仕掛けるとアジェンダカードに達する前に資金切れになってしまいます。一方コーポレイション側もガードするカードをどんどん配置してもお金がないと発動できないハメに陥ります。そのため、お互い相手の懐事情を常に把握しながらプレイすることになります。

写真は盗むことに成功したアジェンダカード。
序盤に相手のアジェンダカードを盗むことに成功しましたが、中盤相手の仕掛けたトラップに2回嵌って苦戦。その後、お金を貯めて一気に攻撃。アジェンダカードをゲットし5得点。相手もアジェンダカードをいくつか達成して5得点。相手の手堅いガードと自分の山札の数が減っていくのに焦りつつ、ガードが手薄な山札を攻撃。運良くアジェンダカードを引いて勝つことができました。
このようにこのゲームはコーポレイション側になるかランナー側を選ぶかでプレイ感覚が全く違います。
ランナー側はつねに攻撃に必要な予算(?)の計算をし、自分と相手の懐事情を見ながらどのタイミングで仕掛けるかを考え、コーポレイション側はいかに相手を罠に誘いつつ、自分の計画を実行させていくか。という点に気を使いながらのプレイとなります。
M&G未経験者やこの手のゲームに慣れていないとちょっととっつきにくいかもしれません。
プログラミングやハッキングとかの知識や状況などをあまり知らないといまいちゲームの世界に浸れません。もちろんゲームを楽しむことはできますが、実際にはなにをやっているのだろう。という感じです。
M&Gの経験者や、ハッキングについての知識が詳しいとゲーム観が掴め易いと思われます。
そのあと、フランス人とケルトをプレイ。2人だとけっこう短時間で終わりました。その後、4人ほどやって6人でできるゲームということで東海道をプレイ。

さいころを使わない双六なのですが、6人だとあまり選択肢がありません。6人数珠つなぎのまま江戸までいくのは変化に乏しい。「また温泉か。それも悪くないけど」と言うポルトガル人の女性。自分は五月(さつき)をプレイ。終始じり貧で東海道を一人旅です。
しかしこのゲーム、何度かプレイしてるのですが、「さつき」で全く勝てません。彼女で勝つことはできるのでしょうか。
* * * * * * * * * * * * * * * *
閉会の時刻が迫り分離(わかれ)の時が来ました。友人には日本に帰ってからも連絡を取り続けることを約束し、初めて会った人たちにはこのイベントに来てくれたことに対する感謝をして別れを告げました。これがフランスでの最後のゲームプレイとなりましたが、いい思い出になりました。
日本でもフランス人や多くの外国人が参加するようなゲームイベントが来る日があればと願っています。
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