フィリップ オーギュストの城壁 その1
かつてのパリは都市の周りを防衛のための城壁が取り巻いていました。都市の拡大に伴い、新たな城壁が建設され、古い城壁は取り壊されていきました。パリには未だにそのような城壁の一部が遺っています。

パリの城壁(Wikiより改変)

中心部の拡大図。
そのうちの一つ、フィリップ・オーギュストの城壁(上図:紫色のライン)の跡がジャルダン・サン・ポール通りに遺っています。

12世紀後半に建設された二つの塔に挟まれた壁の長さは70メートルだそうです。

800年以上も前に作られた物なのにすぐそばでバスケットボールをしています。

こうして見るとかなりの長さ。これだけの大きさのものが都市の真ん中に未だに遺っているのも不思議なものです。

北側の塔の部分。

裏側から見た図。
このフィリップ・オーギュストの城壁はここ以外にも、いくつかの場所で見つけることができます。
また、この城壁に限らず、パリにはいくつかの城壁跡が一般の市民の目につくところで見つかります。
フィリップ・オーギュストの城壁
Rue des Jardins-Saint-Paul
メトロ1番線サン・ポール(Saint-Paul)駅から徒歩3分。
参考:
フィリップ オーギュストの城壁 その2
フィリップ オーギュストの城壁 その3
忘れられた砦

パリの城壁(Wikiより改変)

中心部の拡大図。
そのうちの一つ、フィリップ・オーギュストの城壁(上図:紫色のライン)の跡がジャルダン・サン・ポール通りに遺っています。

12世紀後半に建設された二つの塔に挟まれた壁の長さは70メートルだそうです。

800年以上も前に作られた物なのにすぐそばでバスケットボールをしています。

こうして見るとかなりの長さ。これだけの大きさのものが都市の真ん中に未だに遺っているのも不思議なものです。

北側の塔の部分。

裏側から見た図。
このフィリップ・オーギュストの城壁はここ以外にも、いくつかの場所で見つけることができます。
また、この城壁に限らず、パリにはいくつかの城壁跡が一般の市民の目につくところで見つかります。
フィリップ・オーギュストの城壁
Rue des Jardins-Saint-Paul
メトロ1番線サン・ポール(Saint-Paul)駅から徒歩3分。
参考:
フィリップ オーギュストの城壁 その2
フィリップ オーギュストの城壁 その3
忘れられた砦
Hanabi & Ikebana (花火+生け花)「生け花」
Hanabi & Ikebanaというカードゲームについての記事で「花火」を紹介しましたが、ここでは「生け花」について紹介したいと思います。
準備

ジョーカー(5色で彩られたカード[写真上])5枚を含む全てのカードをよく切り、山札として中央に置きます。
チップを色毎に分け、ストックとして準備します。
チップの内訳
黄チップ 各1ポイント
青チップ 各5ポイント
赤チップ 各10ポイント
緑チップ 各50ポイント
各プレイヤーに黄チップ6枚(6ポイント)渡します。
ゲームの流れ
プレイヤーは以下の2つのアクションから1つだけ選びます。
1)山札から1枚カードを引く
2)他のプレイヤーの捨て札を買う
1)山札から1枚カードを引く
山札の一番上から1枚めくります。
そのカードが気に入らない場合、そのカードを捨て、左隣のプレイヤーに1ポイント払って、もう一度山札から1枚引くことができます。
さらにそのカードが気に入らない場合、そのカードを捨て、さらにその左隣のプレイヤーに2ポイント払って、もう一度山札から1枚引くことができます。
さらにそのカードが気に入らない場合、そのカードを捨て、さらにその左隣のプレイヤーに3ポイント払って、もう一度山札から1枚引くことができます。
このように続けて引く場合は支払うポイントが1つずつ増えていきます。プレイヤーの好きなように(もちろん手持ちのポイントが許す限り)そのまま続けることができます。一周した場合(右隣のプレイヤーに支払った後)、もちろん自分に払うことはできません。そのままスキップして左隣のプレイヤーに支払います。
二人プレイの場合、相手プレイヤーに続けて払います。
カードを選んだら手前に表向きにしておきます。
捨てたカードは選んだカードの上方に横向きにして置きます。新しく捨てるカードは前に置いた捨て札の上に置きます。
2)カードを買う
他のプレイヤーの捨てたカードを1枚買うことができます。ただし買えるのは捨て札の一番上のカードです。
支払うポイントはカードと同じ数値です。カードが4なら4ポイント捨て札の持ち主に払ってカードを入手します。
山札のカードを引いた後では、このアクションを選ぶことはできません。また買えるのは毎手番につき1枚のみです。
ラウンドの終了
全員5枚目のカードを選んだらラウンドの終了。得点計算をします。
得点
5枚のカードから以下の役に応じた得点を得ます。
注)
ペアが2組、あるいはペアとスリーカードがある場合、別々に計算します。
例:5枚のカードが1、1、3、3、3の場合
(1X2)+(3X3)=11点
各カードは1つの役のみに使用でき、別の役と重複させることはできません。
例:5枚のカードが1、2、3、4、2の場合
1、2、3、4の8点のみで2のペアは成立しません。
さらに5枚のカードの色の構成具合で上の得点が2~4倍になります。
ジョーカーは好きな色を選べます。
得点と色の掛け算で総得点を算出し、そのポイント分のチップをストックから取ります。

上の写真では1から5のストレートで15点
さらに2色のみで構成されているので15X2=30点

上の写真では1のペアと5のスリーカードで(1X2)+(5X3)=17点
さらに5色で構成されているので17X3=51点
次のラウンド
全てのカードを混ぜて山札を作り、前のラウンドの最高得点者からプレイします。
ゲーム中、山札が無くなった場合は各プレイヤーの捨て札の一番上のカードのみを残して全ての捨て札を回収し、よく混ぜてから新たな山札にします。
ゲームの終了
4ラウンド、プレイして一番ポイントの多い人の勝ちです。同点の場合はともに勝利者になります。
ヴァリアント
最後のラウンドは得点を倍にします。
所感
カードの価値について
このゲームではカードを買うとき、カードの数字がそのまま支払うポイントになるわけですが、後の得点で大きく差が出ることがあるので非常に重要になってきます。

たとえば上の写真2枚ではいずれも1ペア単色で、黒1と黒4が入れ替わっただけですが、左は(1X2)X4=8点なのに対し、右は(4X2)X4=32点にもなります。
麻雀のように自分が作ろうとしている役がどれくらいの点数になるかある程度把握できるようになる必要があります。
カードの取捨選択
何回かプレイした後感じたことですが、このゲームは「1のカードをどう処理するか」が一つのポイントになります。
たとえば最初に1のカードを引いたとき、どうするか。これが状況によって変わってくると思います。麻雀と違い、一度入手したカードは捨てられないのでいったん選んだカードは最後まで手元に残ります。
1のカードはファイブカードを作っても5点にしかならず、1から5のストレートで最高15点、あとはなんとか色のボーナスを絡ませればというところでしょうか。
1のカードを嫌って山札から取っても全カードの3割が1のカードなのでまた1のカードを引いてしまうことがよく起こります。
ポイントを支払って別のカードを入手するか、1のカードをうまく役に絡ませるか、後から引くほかのカードで役をつくるか、このあたりの決め際が重要な気もするのですが、やはり引き運に大きく左右されるのでなんとも評価しづらいです。
「花火」に比べるとどうもカオス的要素が強いような気がします。
プレイする人数は多い方がいいと思います。2人だと捨て札を買う選択肢が5人の時と比べてぐっと減ってしまいます。
まとめ
個人的には「花火」が気に入りましたが、「生け花」はもう少しプレイしてみる必要があります。
ただ敢えて違った視点から見れば、「花火」が初プレイで厳密にルール通り(他プレイヤーへのアドバイス不可)に従うと最初は何をしていいのかわかりづらく、ろくに連携もとれずに下手をすればまったくゲームにならないのに対し、この「生け花」はカードを引き続ければとりあえず役はできるので初めてでも「ゲームをする」ことはできます(勝ち負けは別として)。時間もそれほどかからないので何度かプレイしてその勝率を楽しむのがいいのかもしれません。
その他
現時点でこのゲームの説明書には補足、訂正すべきところが2カ所あります。
「花火」の項でも触れたように、花火を作った後、山札から1枚引くことと、「生け花」の得点例C(Exemple C)で5、5、3、4、2の得点が5のワンペアで10点としていますが実際には2、3、4、5のストレートが成立するので12点。
訂正されたルールがオンラインで入手できます。
HanabiとIkebanaのルール(仏語)
画面左下のrègles Hanabi, règles Ikebanaのアイコンをクリック
準備

ジョーカー(5色で彩られたカード[写真上])5枚を含む全てのカードをよく切り、山札として中央に置きます。
チップを色毎に分け、ストックとして準備します。
チップの内訳
黄チップ 各1ポイント
青チップ 各5ポイント
赤チップ 各10ポイント
緑チップ 各50ポイント
各プレイヤーに黄チップ6枚(6ポイント)渡します。
ゲームの流れ
プレイヤーは以下の2つのアクションから1つだけ選びます。
1)山札から1枚カードを引く
2)他のプレイヤーの捨て札を買う
1)山札から1枚カードを引く
山札の一番上から1枚めくります。
そのカードが気に入らない場合、そのカードを捨て、左隣のプレイヤーに1ポイント払って、もう一度山札から1枚引くことができます。
さらにそのカードが気に入らない場合、そのカードを捨て、さらにその左隣のプレイヤーに2ポイント払って、もう一度山札から1枚引くことができます。
さらにそのカードが気に入らない場合、そのカードを捨て、さらにその左隣のプレイヤーに3ポイント払って、もう一度山札から1枚引くことができます。
このように続けて引く場合は支払うポイントが1つずつ増えていきます。プレイヤーの好きなように(もちろん手持ちのポイントが許す限り)そのまま続けることができます。一周した場合(右隣のプレイヤーに支払った後)、もちろん自分に払うことはできません。そのままスキップして左隣のプレイヤーに支払います。
二人プレイの場合、相手プレイヤーに続けて払います。
カードを選んだら手前に表向きにしておきます。
捨てたカードは選んだカードの上方に横向きにして置きます。新しく捨てるカードは前に置いた捨て札の上に置きます。
2)カードを買う
他のプレイヤーの捨てたカードを1枚買うことができます。ただし買えるのは捨て札の一番上のカードです。
支払うポイントはカードと同じ数値です。カードが4なら4ポイント捨て札の持ち主に払ってカードを入手します。
山札のカードを引いた後では、このアクションを選ぶことはできません。また買えるのは毎手番につき1枚のみです。
ラウンドの終了
全員5枚目のカードを選んだらラウンドの終了。得点計算をします。
得点
5枚のカードから以下の役に応じた得点を得ます。
役 | 仏語 | 英語 | 得点 |
---|---|---|---|
ワンペア | Paire ペール | Pair ペア | 数字×2 |
スリーカード | Brelan ブルラン | Three of a kind スリー・オヴ・ア・カインド | 数字×3 |
フォーカード | Carré カレ | Four of a kind フォー・オヴ・ア・カインド | 数字×4 |
ファイブカード | Quinte キント | Five of a kind ファイヴ・オヴ・ア・カインド | 数字×5 |
1、2、3、4 | Suite 1,2,3,4 スュイット 1-4 | Suite 1,2,3,4 スイート 1-4 | 8点 |
2、3、4、5 | Suite 2,3,4,5 スュイット 2-5 | Suite 2,3,4,5 スイート 2-5 | 12点 |
1、2、3、4、5 | Suite 1,2,3,4,5 スュイット 1-5 | Suite 1,2,3,4,5 スイート 1-5 | 15点 |
注)
ペアが2組、あるいはペアとスリーカードがある場合、別々に計算します。
例:5枚のカードが1、1、3、3、3の場合
(1X2)+(3X3)=11点
各カードは1つの役のみに使用でき、別の役と重複させることはできません。
例:5枚のカードが1、2、3、4、2の場合
1、2、3、4の8点のみで2のペアは成立しません。
さらに5枚のカードの色の構成具合で上の得点が2~4倍になります。
色の構成 | 仏語 | 英語 | 掛け値 |
---|---|---|---|
2色のみ | Bicolore ビコロール | Bicolored バイカラード | 得点×2 |
5色 | Multicolore ミュルティコロール | Multicolored マルチカラード | 得点×3 |
単色 | Unicolore ユニコロール | Unicolored ユニカラード | 得点×4 |
ジョーカーは好きな色を選べます。
得点と色の掛け算で総得点を算出し、そのポイント分のチップをストックから取ります。

上の写真では1から5のストレートで15点
さらに2色のみで構成されているので15X2=30点

上の写真では1のペアと5のスリーカードで(1X2)+(5X3)=17点
さらに5色で構成されているので17X3=51点
次のラウンド
全てのカードを混ぜて山札を作り、前のラウンドの最高得点者からプレイします。
ゲーム中、山札が無くなった場合は各プレイヤーの捨て札の一番上のカードのみを残して全ての捨て札を回収し、よく混ぜてから新たな山札にします。
ゲームの終了
4ラウンド、プレイして一番ポイントの多い人の勝ちです。同点の場合はともに勝利者になります。
ヴァリアント
最後のラウンドは得点を倍にします。
所感
カードの価値について
このゲームではカードを買うとき、カードの数字がそのまま支払うポイントになるわけですが、後の得点で大きく差が出ることがあるので非常に重要になってきます。


たとえば上の写真2枚ではいずれも1ペア単色で、黒1と黒4が入れ替わっただけですが、左は(1X2)X4=8点なのに対し、右は(4X2)X4=32点にもなります。
麻雀のように自分が作ろうとしている役がどれくらいの点数になるかある程度把握できるようになる必要があります。
カードの取捨選択
何回かプレイした後感じたことですが、このゲームは「1のカードをどう処理するか」が一つのポイントになります。
たとえば最初に1のカードを引いたとき、どうするか。これが状況によって変わってくると思います。麻雀と違い、一度入手したカードは捨てられないのでいったん選んだカードは最後まで手元に残ります。
1のカードはファイブカードを作っても5点にしかならず、1から5のストレートで最高15点、あとはなんとか色のボーナスを絡ませればというところでしょうか。
1のカードを嫌って山札から取っても全カードの3割が1のカードなのでまた1のカードを引いてしまうことがよく起こります。
ポイントを支払って別のカードを入手するか、1のカードをうまく役に絡ませるか、後から引くほかのカードで役をつくるか、このあたりの決め際が重要な気もするのですが、やはり引き運に大きく左右されるのでなんとも評価しづらいです。
「花火」に比べるとどうもカオス的要素が強いような気がします。
プレイする人数は多い方がいいと思います。2人だと捨て札を買う選択肢が5人の時と比べてぐっと減ってしまいます。
まとめ
個人的には「花火」が気に入りましたが、「生け花」はもう少しプレイしてみる必要があります。
ただ敢えて違った視点から見れば、「花火」が初プレイで厳密にルール通り(他プレイヤーへのアドバイス不可)に従うと最初は何をしていいのかわかりづらく、ろくに連携もとれずに下手をすればまったくゲームにならないのに対し、この「生け花」はカードを引き続ければとりあえず役はできるので初めてでも「ゲームをする」ことはできます(勝ち負けは別として)。時間もそれほどかからないので何度かプレイしてその勝率を楽しむのがいいのかもしれません。
その他
現時点でこのゲームの説明書には補足、訂正すべきところが2カ所あります。
「花火」の項でも触れたように、花火を作った後、山札から1枚引くことと、「生け花」の得点例C(Exemple C)で5、5、3、4、2の得点が5のワンペアで10点としていますが実際には2、3、4、5のストレートが成立するので12点。
訂正されたルールがオンラインで入手できます。
HanabiとIkebanaのルール(仏語)
画面左下のrègles Hanabi, règles Ikebanaのアイコンをクリック
| HOME |