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自宅ボードゲーム会

先日、日本人、フランス人の知り合いを招いて自宅でボードゲームをしました。

といってもほとんどドイツのボードゲームをしたことがない人だったのであまり重くないものを選びました。

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最初にしたのが...aber bitte mit Sahne (アーバー ビッテ ミット ザーネ)もっとホイップを」「仏題: Avec une pointe de Chantilly (アヴェッキュヌ ポワーント デ シャンティイ)」

ケーキの切り分け。ルールは簡単。ケーキを切り分けて順番にケーキを選び、食べるかキープするかを決める。ケーキを食べればケーキにあるホイップクリームの数だけ得点でき、キープして同じ種類のケーキを一番集めればそのケーキの上の数字が得点になる。ただし一番でなければ得点にならない。
ケーキを切った人は最後にとるので他の人の集め具合を見ながらうまく切り分けたいところ。最初は笑いながら和やかな雰囲気でしたが、最後はみけんにしわがよるほどみんな真剣に切り分けてました。
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このゲーム、2人から5人までプレイできますが、人数がかわると戦略ががらりと変わるのも面白いところです。

ちなみに仏題のシャンティイはフランスの都市ですが、クレーム シャンティイ(crème chantilly)あるいは単にシャンティイでホイップクリームをさします。シャンティイ城に仕えていたヴァテルという料理人がホイップクリームを発明したことに由来するといわれています。

つぎにプレイしたのはフランス生まれのBLOKUS ブロックス。

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自分の色のピース同士を角でつながるように盤上に置いていきます。ほかの色のピースにはどのようにつながってもかまいません。誰も盤上に置けなくなったらゲーム終了。残ったピースがペナルティになります。
このゲーム、フランス生まれなわけですが、知らないフランス人も少なくないです。。。。3度ほどプレイ。評価は人によってまちまちでした。

次にプレイしたのはパンデミック(Pandemic)。

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仏語版パンデミック「仏:パンデミ」

OYA Cafeでプレイしたときは初級だったので今回は普通で(エピデミックカード5枚)プレイ。

これもほとんどが初めてのプレイ。
最初は南米でアウトブレイクが連鎖して黄色の駒が置けなくなり敗北。
2回目は要領を得た面々が順調に治療薬を開発してウイルスを根絶までする余裕。最後で山札が少なくなって焦りましたがぎりぎりで最後のウイルス治療薬を開発。勝利。

普段ボードゲームをしない人にはちょっと難しかったかなと思いましたが、フランス人はもうみんな真剣になって考えて白熱した会話が終始続きました。

前回OYA Cafeでプレイしたときもそうでしたがこのゲーム、集中するとつい写真を撮り忘れてしまいます。それにしても初級に比べエピデミックカード一枚増えただけで難易度がぐっとあがるのがすごい。

ここで食事。パリではすしはもう市民権を得ているのでフランス人は違う日本食を所望とのことで、日本の庶民食を披露。カレー、焼きそば、てんぷらなど。しかし彼らの食べ方を観察すると意外な食べ方をして興味深い。デザートは日本の食材店で買った抹茶のアイスと小豆のアイス。やはりフランス人には好みが分かれるところ。やっぱり小豆苦手な人はいますね。

ここで日本人の知り合いが次の日の予定があるため帰宅。私以外、フランス人だけになりました。

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時間が迫ってきたところでカードゲームの定番6ニムト(6 nimmt)を。来たゲストでいままでこれをプレイした人はひとりもいませんでした。
 こちらはとくにうけがよかったようでみんな何度も遊びたがりました。最後は終電に間に合わなくなってきた人がいたのでここでお開き。

あまりほかのゲームをする時間がなかったのは残念なところですが、普段ドイツゲームに接したことのない人だったので無理もいえません。
まだ言葉の問題もありできるゲームも限られていますが、地道にゲームをしてくれる人を増やしていければと思います。

映画UP

ビクサーの映画「UP(アップ) 仏題:Là-haut (ラ オ)」を観てきました。

フランスの映画館では
VF(Version francaise ヴェルスィオン フランセーズ)「吹き替え」か
VO(Version originale ヴェルスィオン オリジナール)「仏語字幕」

の2通りから選びます。映画館によっては同じ映画でもVFしかないところもあります。

UP
今回はVOでこの「ラ オ」を観ました。

プレビューを見た限り子供向け映画かと思った訳ですが、見事にやられた。。。
軽い気持ちで楽しめればいいかなと期待したのですが、いい意味でその期待を裏切られました。

これは子供も楽しめる立派な大人向けの映画かも。「やれやれ」と子供についていった親が逆に子供以上に感動する映画かと。プレビューで多くを語らないのはそのため?
また説教臭いシーンはなく、いくつもさりげなくちりばめられた伏線があとで見事に生きてきてご都合主義にならないのもいい。ストーリーはちょっと子供には難しいかもしれないけれど終始笑いのシーンを取り入れて飽きさせないのもいいです。

Yahoo moviesの評価で10000近いレビューでA-という評価も納得。
なにはともあれ、レビューなどいっさい読まずに観に行くのがベストかと。

日本での公開は12月の予定。
それにしても邦題は「カールじいさんの空飛ぶ家」とは。。。

パリのボードゲーム店 LE JOKER DE PARIS


Le joker de paris
この店はパリ市庁舎(Hôtel de Ville)のすぐ近くにあります。

さまざまな種類のゲームやおもちゃを売っています。チェス,ルーレット、ボードゲーム、カロム板、カードゲーム、タロット、パズル、またアバロン(Abaone)、シアム(Siam)といった木製のゲームが揃っています。ほかにもビリヤードのキュー、ボールやトランプ、チェスに関する書籍、絵はがきなどを売っています。ボードゲームの店とも言えますがおみやげ屋と言っていいかもしれません。

パリにあるほとんどのボードゲーム店は日曜日には閉まってしまいますがこの店は日曜も営業しています。

77 Rue de la Verrerie 75004 Paris
Tel: 01 42 71 21 25
E-メールアドレス: 77@parisjoker.fr
ホームページ: www.parisjoker.fr (仏語)
営業時間:午前10:00から午後8:00まで
メトロ 1 、11番線オテル ド ヴィル(Hôtel de Ville) から徒歩1分。

参考:パリのボードゲーム店リスト

ヴィルジュイフ レオ ラグランジュ駅

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メトロ7番線、ヴィルジュイフ レオ ラグランジュ(Villejuif Léo Lagrange)駅には100メートル走の世界記録とその記録を打ち立てた人々が壁一面に展示されています。

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一番上の写真、左から2番目はジョイナー。

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反対側のホームには100メートル自由形の記録

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また人間以外に動物が100メートルをどれくらいの時間で走れるのかも展示されています。意外だったのは象。象って人間より速く走るんですね。

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ウサイン・ボルトによって塗り替えられた世界記録。彼の姿がここに登場するのもそう遠い話ではないかもしれません。

ボーナンザ フランス語版

下の写真はボーナンザ(Bohnanza)フランス語版です。

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24から14

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12から4と3番目の畑

手札から豆カードをだしてお金を稼ぐのですが、「手札の順番をかえてはいけない」というルールと出せる豆は2種類まで(3つめの畑をあとで買うことができる)であるため、いかにいらない豆を捌くかをつねに考えなければいけません。欲しい豆といらない豆を交換するためにうまく相手と交渉して進めるゲームです。

フランス語版では4から24までのカードが基本セットとなっていて2人から7人まで遊べるようになっています。

豆の名前について

仏語版では「HARRY COCHON (アリー コション)」「HARRY COPAIN (アリー コパン)」のように「HARRY CO- アリー コ~」の形をとります。これはフランス語で「豆」を意味する"haricot (アリコ)"にかけています。
オリジナルのドイツ語や英語ではどんな名前なのか興味があって調べたところ、なんとウィキペディア(Wikipedia)に載っていました[*]。以下はWikiの資料を併用した独英仏語の豆の名前の表と比較説明です。

表示例

番号独語 言語
24 カード番号KAFFEEBOHNE 豆名
カフェボーネ 読み
コーヒー豆 日本語

各語の読みはあくまで便宜的です。
日本語はほぼ直(感)訳なので参考程度にとどめてください。




番号独語英語仏語

24[#]
KAFFEEBOHNE
カフェボーネ
コーヒー豆
COFFEE BEAN
コフィー ビーン
コーヒー豆
HARRY COGNÉ
アリー コニェ
ブツカリ豆 [24F]

22[#]
WEINBRANDBOHNE
ヴァインブラントボーネ
ブランデー豆チョコ [22D]
WAX BEAN
ワックス ビーン
黄色インゲン豆 [22E]
HARRY COCHET
アリー コシェ
飛び跳ね豆 [22F]

20
BLAUE BOHNE
ブラオエ ボーネ
青豆 [20D]
BLUE BEAN
ブルー ビーン
青豆 [20E]
HARRY COLT
アリー コルト
コルト豆 [20F]

18
FEUERBOHNE
フォイヤーボーネ
ベニバナインゲン [18D]
CHILI BEAN
チリ ビーン
チリ豆
HARRY CAUCHEMAR
アリー コシュマール
悪夢豆

16
SAUBOHNE
ザオボーネ
ソラ豆 [16D]
STINK BEAN
スティンク ビーン
ネジレフサ豆 [16E]
HARRY COCHON
アリー コション
ブタ豆 [16F]

14
BRECHBOHNE
ブレッヒボーネ
サヤ豆 [14D]
GREEN BEAN
グリーン ビーン
サヤ豆
HARRY COLIQUE
アリー コリック
腹痛豆 [14F]

12
SOJABOHNE
ゾーヤボーネ
大豆
SOY BEAN
ソイ ビーン
大豆
HARRY COPAIN
アリー コパン
友達豆 [12F]

10
AUGENBOHNE
アオゲンボーネ
ササゲ豆 [10D]
BLACK-EYED BEAN
ブラック アイド ビーン
ササゲ豆 [10E]
HARRY CHAOS
アリー カオ
カオス豆

8
ROTE BOHNE
ローテ ボーネ
小豆
RED BEAN
レッド ビーン
赤インゲン豆 [8E]
HARRY COMIQUE
アリー コミーク
お笑い豆

6
GARTENBOHNE
ガルテンボーネ
インゲン豆
GARDEN BEAN
ガーデン ビーン
庭豆 [6E]
HARRY COLIACE
アリー コリアス
お堅い豆
4[#]KAKAOBOHNE
カカオボーネ
カカオ豆
COCOA BEAN
ココア ビーン
カカオ豆
HARRY CHOCO
アリー ショコ
チョコ豆


脚注

[#] 独語は拡張版。英語版[*]と仏語版は基本セットに最初から入っています。

[24F]^ cognéは「打たれた」という意味ですがイラストから連想される訳が見つかりません。

[22D]^ ドイツ語版はWeinbrand Bohneですが、英語版ではイラストが違います[*]。仏語版は英語版と同じイラストです。Weinbrandはブランデーですが、"Weinbrand Bohnen"(BohnenはBohneの複数形)は、豆ではなく、豆の形をしたブランデーが入ったチョコレートのようです。

[22E]^ イラストからワックス(WAX)をかけていると思われます。

[22F]^ COCHETは人名ですが、ここはHARRY COCHETで ”ricochet"(リコシェ)「飛び跳ねること、石が水面をはねること」にかけています。

[20D]^ Bleue Bohnenは実在する豆ではなく、ドイツ語のスラングで「弾丸」を意味することから、イラストの豆がカーボーイの格好をしています[*]

[20E]^ 独語と同様、実在しません。ドイツ語をそのまま訳したと思われます。

[20F]^ コルト銃から

[18D]^ Feuerは「火」の意。

[16D]^ Sau (ザオ)はブタの意のほか、汚い人といった意味もあります。

[16E]^ stink beansは実在する豆ですが、stink (スティンク)「臭い、臭う」にもかけています。ドイツ語から訳すならbroad beanとなるところですが、ここはイラストのイメージに準拠したようです。

[16F]^ cochon (コション)はブタの意ですが、汚い人の意でも使われます。

[14D]^ Brechbohne はサヤインゲン豆。またドイツ語の動詞brechen(ブレッヒェン)は英語のbreakに相当しますが、「吐く」という意味もあるのでイラストの豆が吐いているわけです[*]

[14F]^ coliqueは「下痢」。ほかに「腹痛」の意もあります。イラストとドイツ語から「腹痛」の意をとりました。だって「下痢豆」じゃあまりにかわいそうです。

[12F]^ 胸にかけているピースシンボル(よくみるとちょっと違う)から?。ちなみにフランス語で大豆はsoja (ソジャ)。

[10D]^ Augeは「目」の意。

[10E]^ black eyedとは顔などを殴られて目の周りが充血して黒くなること。イラストがそんな豆のボクサーです。

[8E]^ 英語のred beanは特定の品種ではなく小豆などを含めて赤系の豆類をさします。

[6E]^ 独語Gartenbohneに相当する英語はcommon beanですが、独語Garten(=英: garden 庭)から訳したものと思われます。


まとめ

独語 

基本的には一部を除き実在する豆をもとにしています。イラストは豆(Bohne)にかかる前の単語の意味から連想しています。

英語

英語版はドイツ語版をもとに翻訳されていると思われます。名称もほとんどが実在する豆を使っていて、ドイツ語と比較的リンクしています。

仏語

対してフランス語版はアリーコの韻を踏むのを徹底し、イラストから連想される名前をつけているため、独語、英語とは独立した命名法です。またどの豆も実在しません。

出典

*)Wikipedia “Bohnanza
http://en.wikipedia.org/wiki/Bohnanza

誤訳や、もっといい訳等がありましたらご指摘くださるとありがたいです。

番号か色か

ビリヤード場に入ったとき、受付の女性が

"Les numéros ou les couleurs? (レ ヌメロ ウ レ クールール?)"
「番号と色、どちらにしますか?」

と訊いてきました。質問の意味が分からなかったので聞き返すと、彼女はナインボールの球と、の番号のない赤色のボールを見せてくれました。

つまりヌメロとは日本やアメリカで使う1番から15番まで番号がふってあるボールのセット。

クールールとは8番ボール以外は番号なしの赤と黄色球の8ボールゲーム専用のセット。

当然自分はヌメロを選びました。だってクールールだと8ボールゲーム以外できないし。第一クールールを選ぶ人はいるのかしらん、と周りを見渡すと半分近くの台がクールールでした。

アメリカではナインボールより圧倒的にエイトボールが人気でしたが、フランスでもエイトボールが人気のようです。