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フィリップ オーギュストの壁 その3

パリには遥か昔、都市防衛のために築かれた城壁の一部が今も残っています。

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クロヴィス通りを歩くと壁が歩道へ突き出ている光景に出くわします。

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この壁は今から800年ほど前に建設されたフィリップ オーギュストの城壁です。すぐ隣に説明板が建っています。

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歩道をよそ見をしながら歩くとそのまま壁に衝突しそうです。

フィリップ オーギュストの城壁
クロヴィス通り(Rue Clovis)

参考:
フィリップ オーギュストの城壁 その1

フィリップ オーギュストの城壁 その2

ダリの日時計

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サン=ジャック通り、サンセブラン教会の近くにダリの日時計があります。

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日時計の右下にダリと刻んであります。日時計のある建物の角の店を所有する友人のためにダリが寄贈したものです。

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女性の顔をした日時計。炎のような眉毛は太陽の光を思わせます。

ところで、この日時計、貝の様にも見えます。

かつてサンティアゴ・デ・コンポステーラへ向かう巡礼者はこのサン=ジャック通りを通って遠くスペインへ目指しました。その際、巡礼者は巡礼のシンボルとしてホタテ貝を持って歩いていきました。

ダリの日時計はこのホタテ貝を暗喩しているのではないかといわれています。

またこの日時計のある通りの名前サン=ジャック(Saint-Jacques)とホタテ貝のフランス語コキーユ・サン・ジャック(Coquille Saint-Jacques)に掛けているのではという説もあります。

ダリの日時計
27 Rue Saint-Jacques

パリ最古の看板

サン・ジュリアン・ル・ポーヴル教会のそばにあるガランド通り。その一画の建物の壁に小さな彫刻があります。

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荒れた河の上の舟には後光を浴びた人、その両端には男女の姿が見えます。

じつはこれはパリで一番古い看板です。聖ジュリアンとキリストの姿を現しています。

聖ジュリアン:誤って両親を殺してしまった罪を償うため、すべてを投げ出し貧しい人々や旅人が河を渡るのを助けるために渡し守になった。ある嵐の夜、一人の男の頼みを聞き入れ、ジュリアンはその男を船に乗せてやった。
その人こそほかならぬキリストであり、彼に永遠の命を与えたのであった。聖ジュリアンは旅の聖人としても有名。

この看板は長らくサン・ジュリアン・ル・ポーヴル教会の物と思われていましたが、この看板について記述された古い史料が存在することからパリ最古の看板と考えられているそうです。

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ちなみに現在ここはステュディオ ガランド(Studio Garande)という映画館になっています。