ドローンVSカモメ

去年発売されてフランスで人気が出ている二人用ゲーム、ドローンVSカモメ。
原題はDrones vs Goelands(ドローン ヴェルセス グエロン)
「踊るバトルライン」というべきこのゲーム、前回の二人ゲーム会を始め幾つかのゲーム会で紹介しましたが思いのほか好評なのでこの記事で細かく紹介したいと思います。
ゲームの流れ
12個ある前哨地(*)のトークンを7つランダムに選び、赤、青を交互に横一線に並べる。
(*)フランス語ではPost-avantとなっています。直訳すると「前哨地」になります。

お互い11枚のカード(ドローン側(赤)、カモメ側(青))を手札にする。
中央のトークンの色が少ないほう(3個)がスタートプレーヤー。

スタートプレイヤーから手札から一枚選び、前哨地を一つ選びカードを自分側に配置する(相手はその前哨地トークンを挟んで反対側にカードを配置する)。
前哨地の数値を比べてその勝敗を決定する。自分の数値が相手を上回っていた場合、その前哨地を掌握できる。
掌握した場合
その前哨地にあるトークンが自分の色ならば何も起きない。
相手の色の場合、トークンを裏返して自分の色にし、そのトークンの効果を発動する。
発動はコンボにより複数生じることがある。
発動は強制のため場合によってはカード移動後、前哨地で相手に負けることがある。
相手の手番で自分の色に変わった前哨地のトークンの効果は発動しない。
発動できる効果をすべて使い終わったら相手の番に移る。
ラウンドの勝利
7つのトークンをすべて自分の色にする。
または
お互い手札をすべて使い切り、自分の色のトークンが多いほうが勝ち。
スタートプレイヤーは最後の一枚を配置後、自分が掌握した前哨地のトークンを一つ確保できる。(次の相手の手番でそのトークンの色は変わらない)
前のラウンドで勝ったプレイヤーが次のラウンドのスタートプレイヤーになる。
ゲームの勝利
先に2ラウンド勝ったプレイヤーの勝利。
プレイの具体例

上の写真、ドローン(赤)側の手番で赤は4のカードを配置。同じ前哨地にあるカモメ(青)側の数値は2なので赤がこの前哨地を掌握します。

ドローン(赤)側は掌握した前哨地のトークンを裏返して赤にします。このトークンは「掌握した場合、もう一手番プレイできる」効果を発動します。

ドローン側はカモメ(青)が掌握している別の前哨地にカードを配置しました。青3に対して赤4なのでドローン側がここも掌握します。

ドローン側はあらたに掌握した前哨地のトークンを裏返して赤にします。今度はこのトークンの効果を発動します。。。
所感
バトルラインを彷彿とさせるゲームですが、カードが目まぐるしく移動しコンボが発生するので違った面白さがあります。
初プレイで初手ではどのカードを出していいのかわかりにくいかもしれません。お互いカードが何枚か出てくると前哨地の効果が発動した時に自陣や敵陣のカードが動いたり入れ替わったりするので流れが見えてきます。
一つの前哨地で勝利して効果を発動するとカードの移動が起こり、これにより別の前哨地で勝利することができます。その前哨地のトークンの効果でまた別の前哨地が勝つ。。というが流れが生まれ、うまくいけば一手で7つの前哨地をすべて自分の色に変えることができます。これがきれいに決まると中毒になってハマります。
どのプレイヤーも「この一手ですべてトークンを変えられるのでは」と真剣に考えます。長考になることもありますが、その気持ちはよくわかります(自分もそう)。
次のルール、
相手の手番で自分の色に変わった前哨地のトークンの効果は発動しない。
というルールが実に秀逸です。
強力な効果のあるトークンは「相手に使わせない」 という戦略が非常に重要でとくに強力な効果がある前哨地はあえて相手に色のままにしておく。あるいは自分の手番であえてその前哨地で敗北し相手の色に変えておく戦略が生まれます。
トークンの効果を「相手に使わせない」が「自分が使うことができる」となるので複数のトークンを相手に色にしておくと自分の手番でコンボを発動しやすくなります。
ただしあまりいくつものトークンを相手の色に変えすぎると次の相手の手番ですべて相手の色に変えられてしまうリスクもあるのでしっかりと読み切らなければなりません。
このゲーム、将棋などのアブストラクトをプレイする人は強いです。事実、山札がなく相手の手札がわかるためアブストラクトゲームです。しかし実際にプレイするとアブストラクト感はそれほど高くないです。
そして将棋や囲碁の棋譜のようにプレイ後、「ここはこうした方がよかったのでは」といった感想戦が始まります。
まとめ
フランスで人気のあるゲームですがカードゲームでコンボ好きなら国を問わず楽しめます。しかもカードにテキストが書いてあるのではなく言語依存しないのでプレイアビリティーも高いです。プレイする度、トークンをひっくり返すのは快感です。
実際のプレイ例を以下に示します。見づらい場合は写真をクリックして拡大してください。

ドローン側の手番ですが2 : 5の劣勢。

ドローン側の手札

初手、右端の前哨地に赤4を配置して「もう一手番できる」前哨地を掌握。

続けて左端に赤2を配置して「自陣のカードを1枚移動する」前哨地を掌握。

自陣のカード1枚を「ここを掌握した場合、別の同数値の前哨地を掌握できる」前哨地に移動。

相手側にカードは置いていないので赤1、青0で「ここを掌握した場合、別の同数値の前哨地を掌握できる」前哨地を掌握。その左の前哨地は赤6(1+5)、青6(2+4)で同数値

なのでここを掌握できる。この前哨地は「敵陣のカードを1枚敵陣内で移動できる」効果を発動。

敵陣のカード(青3)を1枚別の前哨地へ移動。Aの前哨地は赤6(3+3)、青4となり赤が掌握。Bの前哨地は赤6に対して青3で赤の掌握は変わらず。

Aの前哨地も赤になり、赤がラウンドを勝利しました。
後記:一部写真と文章を訂正しました。
二人ゲーム会に参加してみた。
前回の記事に書いてある通り去年はフランスで評価の高い二人用ボードゲームが多く出されました。しかし自分に限って言えば今までのゲーム会ではあまり二人用ゲームをする機会がなかったのが実情です。そこで二人用ゲームをプレイすることに特化しているゲーム会、フタリシュピールに参加してみました。

会場は中野にあるKurumariさん。

Kurumariさんはボードゲームもできるおしゃれなレストランで店内にはさまざまなボードゲームが置かれています。
主催者のTommiiさんとはゲームでご一緒することがありますが、今回お願いして参加させていただきました。
自分が持参したのはフランスのボードゲームサイト、トリックトラックで評価が高い二人用ゲーム。

コンプリス、ドローンVSカモメ、クラブマーチ
参加者2人にコンプリスをプレイしてもらいました。

レーザーに触れずに泥棒に入るというゲームです。こちらはプレイボートの一つですが裸眼だと赤と青で示されたレーザーが見えますが一人が赤眼鏡を、もう一人が青眼鏡をかけてプレイします。

青眼鏡をかけるとこんな感じです。
赤眼鏡をかけた人がペンを使ってレーザーに触れないように移動し、お宝を盗み出します。青眼鏡をかけた人は赤眼鏡をかけた人に赤レーザーに触れないように口頭でアドバイスをします。
パーティーゲームともいえますが、実はレベルが上がると高得点を狙うのに戦略的な要素が含まれてきます。
途中で新たな参加者が加わったところで私はその参加者とクラブマーチをプレイしました。

協力型ゲームです。人間によって捨てられたごみに閉じ込められた仲間を救うためにカニを移動させます。ただし一人はカニ駒を縦方向に、相手は横方向にしか移動できません。また会話禁止です。場には12個のごみが海のカードに描いてあり、これとは別にゴミが描かれた12枚のカードのうちそれぞれ2枚を各プレイヤーは受け取ります。
手番では裏面にロブスターや大型のイチョウガニなどが書かれたカード(悪党カード)を山札から1枚引き、対応する地形のカードの上に配置します。その後カニ駒を動かすことができます。8匹の仲間が閉じ込めれたごみの場所にカニを移動できれば仲間を救い出せますが、最初に渡された4枚(自分と相手)のカードに対応するごみの場所に行くとライフを2つ失います。お互いに相手の持つ2枚のカードの情報は知らないので悪党カードの配置やカニ駒の動きなどでそれとなく相手に危険な場所を会話をせずに伝えます。カニ駒が悪党カードの上に止まったり通り過ぎたりすると1ライフを失うので後半はどんどん動きが制限されていきます。5ライフ失う前にクリアできれば成功。
今回は無事に8匹の仲間を救い出すことができました。難易度としてはやや優しめですが、ボードゲーム初心者や子供にはぜひおすすめしたいゲームです。バリアントルールもあり、機会があれば普通のゲーム会の待ち時間にプレイしてみたいと思いました。ちなみにこのゲーム、ボードゲームアリーナ(BGA)でもプレイできます。
このゲーム会ではいろいろな人と対戦できるようにゲームが終わるたびに別の人とシャッフルするように配慮されています。
次にプレイしたのはドローンVSカモメ

このゲーム、一言で言ってしまうと「踊るバトルライン」といったとこでしょうか。
対戦相手と対面してカードを出し合うのですが、中央に配置してあるトークンのエリア(前哨地)を制圧することでそのトークンの効果が発動し、配置されたカードが目まぐるしく別の前哨地に移動し、またそれにより前哨地が掌握されてまたそのトークンの効果で別の前哨地が。。。と連鎖反応が起きます。トークンは赤(ドローン側)、青(カモメ側)になっていて相手側の色のトークンが配置された前哨地を制圧した場合、トークンを裏返して自分の色にし、効果が発動します。カードを置ききった後に制圧した前哨地の数が多いか、7つすべてのトークンを自分側にできればそのラウンドを取れます。2ラウンド先取したほうが勝利。
今回、私はカモメ。交互にカードを出し合いますが、中盤以降は一つの前哨地を制圧するとコンボが決まり、状況が一変します。

対戦相手に鮮やかにコンボを決められ、カモメはドローンに敗れました。戦場があちこちに移動しコンボが決まると楽しいです。このゲーム、BGAでもプレイできますがやはりトークンを手で裏返すのが快感なのでぜひカードとトークンを触りながらでのプレイをお勧めします。
コンクエスト

主催者Tomiiさんの作品。写真を撮り忘れたのが悔やまれます。1から18までのカードがテーブルに配置されプレイヤーは白駒を1のカードの上に配置し、相手は黒駒を18のカードの上に配置します。白駒を持ったプレイヤーから始め、白駒があるカードの隣のエリア(上下左右いずれか)に自分の色のチップ(白チップ)を配置し、白駒を一つ大きい数字のカードの上に移動します。相手は同様に黒チップを配置し、黒駒を一つ小さい数字のカードの移動します。すでに自分のチップを置いてあるエリアにまた置いてもかまいません。相手のチップが置かれていた場合は相殺となり自分と相手のチップを両方ともエリアから除去します。
白が18のカードに移動し、黒駒が1にカードの上に移動したら、白側は18のカードのいずれかのエリアに白チップを配置し手番終了。黒側も1のカードのいずれかのエリアに黒チップを配置してゲーム終了になります。カードの周りに配置されたチップの数でマジョリティを取ればそのカードの数字がそのまま得点になります。またエリアのマジョリティでも得点が入ります。合計点が高いほうがそのゲームを取ります。
ただし
1,2,3のカードすべてのマジョリティを取った場合は勝利
16,17,18のカードすべてのマジョリティを取った場合は敗北
というルールが存在します。
ルールを聞いた限り上の条件を利用して意外と楽に勝てるのではと思ったのですが、自分が序盤に1,2,3獲得のためのチップを配置しても相手は後半自分の配置したチップを取り除いていくので上級者相手には失敗してしまいます。
逆に16,17,18すべてを相手に取らせるのも意外と難しく、失敗すると相手に高得点を許してしまいます。
ルールはシンプルですが自分と相手の駒の動きをよく考えてプレイしなければならないなかなか手ごわいゲームでした。
スキーム

Tommiさん自作のゲーム。1から6の数字が書かれた駒を使い、駒の数値分カードの外周を時計回りに移動します。次の手番では移動した場所から始め、移動後、その前に使った駒を配置されていた場所から直線上の4枚のうちどれかに置きます(角にも移動スペースがあり、角から移動した場合は斜め方向一列のどれかに配置します)。6つ使い切ってゴールします。最後に使った駒は白マークがあるカードのいずれかの上に配置します。
各色に置かれた自分の駒の数字の合計が上回っていれば対応する色駒を獲得できます。相手より多く色駒を獲得したほうが勝利します。
少ない駒をどう有効に使うか、相手が何色を狙っているか、これもシンプルなルールですが、考えさせられるゲームです。
16時を過ぎると多人数ゲームもプレイされるようになります。



協力型ゲーム、カフーツ、あいうえバトル、言葉のクローバー
をプレイしました。
その他の特筆すべき事項

kurumariさんで頂いたホタテのオムライス。めちゃくちゃおいしかったです(^∇^)ノ

普段二人ゲームはあまりしないので貴重の経験でした。また参加したいと思います

会場は中野にあるKurumariさん。

Kurumariさんはボードゲームもできるおしゃれなレストランで店内にはさまざまなボードゲームが置かれています。
主催者のTommiiさんとはゲームでご一緒することがありますが、今回お願いして参加させていただきました。
自分が持参したのはフランスのボードゲームサイト、トリックトラックで評価が高い二人用ゲーム。

コンプリス、ドローンVSカモメ、クラブマーチ
参加者2人にコンプリスをプレイしてもらいました。

レーザーに触れずに泥棒に入るというゲームです。こちらはプレイボートの一つですが裸眼だと赤と青で示されたレーザーが見えますが一人が赤眼鏡を、もう一人が青眼鏡をかけてプレイします。

青眼鏡をかけるとこんな感じです。
赤眼鏡をかけた人がペンを使ってレーザーに触れないように移動し、お宝を盗み出します。青眼鏡をかけた人は赤眼鏡をかけた人に赤レーザーに触れないように口頭でアドバイスをします。
パーティーゲームともいえますが、実はレベルが上がると高得点を狙うのに戦略的な要素が含まれてきます。
途中で新たな参加者が加わったところで私はその参加者とクラブマーチをプレイしました。

協力型ゲームです。人間によって捨てられたごみに閉じ込められた仲間を救うためにカニを移動させます。ただし一人はカニ駒を縦方向に、相手は横方向にしか移動できません。また会話禁止です。場には12個のごみが海のカードに描いてあり、これとは別にゴミが描かれた12枚のカードのうちそれぞれ2枚を各プレイヤーは受け取ります。
手番では裏面にロブスターや大型のイチョウガニなどが書かれたカード(悪党カード)を山札から1枚引き、対応する地形のカードの上に配置します。その後カニ駒を動かすことができます。8匹の仲間が閉じ込めれたごみの場所にカニを移動できれば仲間を救い出せますが、最初に渡された4枚(自分と相手)のカードに対応するごみの場所に行くとライフを2つ失います。お互いに相手の持つ2枚のカードの情報は知らないので悪党カードの配置やカニ駒の動きなどでそれとなく相手に危険な場所を会話をせずに伝えます。カニ駒が悪党カードの上に止まったり通り過ぎたりすると1ライフを失うので後半はどんどん動きが制限されていきます。5ライフ失う前にクリアできれば成功。
今回は無事に8匹の仲間を救い出すことができました。難易度としてはやや優しめですが、ボードゲーム初心者や子供にはぜひおすすめしたいゲームです。バリアントルールもあり、機会があれば普通のゲーム会の待ち時間にプレイしてみたいと思いました。ちなみにこのゲーム、ボードゲームアリーナ(BGA)でもプレイできます。
このゲーム会ではいろいろな人と対戦できるようにゲームが終わるたびに別の人とシャッフルするように配慮されています。
次にプレイしたのはドローンVSカモメ

このゲーム、一言で言ってしまうと「踊るバトルライン」といったとこでしょうか。
対戦相手と対面してカードを出し合うのですが、中央に配置してあるトークンのエリア(前哨地)を制圧することでそのトークンの効果が発動し、配置されたカードが目まぐるしく別の前哨地に移動し、またそれにより前哨地が掌握されてまたそのトークンの効果で別の前哨地が。。。と連鎖反応が起きます。トークンは赤(ドローン側)、青(カモメ側)になっていて相手側の色のトークンが配置された前哨地を制圧した場合、トークンを裏返して自分の色にし、効果が発動します。カードを置ききった後に制圧した前哨地の数が多いか、7つすべてのトークンを自分側にできればそのラウンドを取れます。2ラウンド先取したほうが勝利。
今回、私はカモメ。交互にカードを出し合いますが、中盤以降は一つの前哨地を制圧するとコンボが決まり、状況が一変します。

対戦相手に鮮やかにコンボを決められ、カモメはドローンに敗れました。戦場があちこちに移動しコンボが決まると楽しいです。このゲーム、BGAでもプレイできますがやはりトークンを手で裏返すのが快感なのでぜひカードとトークンを触りながらでのプレイをお勧めします。
コンクエスト

主催者Tomiiさんの作品。写真を撮り忘れたのが悔やまれます。1から18までのカードがテーブルに配置されプレイヤーは白駒を1のカードの上に配置し、相手は黒駒を18のカードの上に配置します。白駒を持ったプレイヤーから始め、白駒があるカードの隣のエリア(上下左右いずれか)に自分の色のチップ(白チップ)を配置し、白駒を一つ大きい数字のカードの上に移動します。相手は同様に黒チップを配置し、黒駒を一つ小さい数字のカードの移動します。すでに自分のチップを置いてあるエリアにまた置いてもかまいません。相手のチップが置かれていた場合は相殺となり自分と相手のチップを両方ともエリアから除去します。
白が18のカードに移動し、黒駒が1にカードの上に移動したら、白側は18のカードのいずれかのエリアに白チップを配置し手番終了。黒側も1のカードのいずれかのエリアに黒チップを配置してゲーム終了になります。カードの周りに配置されたチップの数でマジョリティを取ればそのカードの数字がそのまま得点になります。またエリアのマジョリティでも得点が入ります。合計点が高いほうがそのゲームを取ります。
ただし
1,2,3のカードすべてのマジョリティを取った場合は勝利
16,17,18のカードすべてのマジョリティを取った場合は敗北
というルールが存在します。
ルールを聞いた限り上の条件を利用して意外と楽に勝てるのではと思ったのですが、自分が序盤に1,2,3獲得のためのチップを配置しても相手は後半自分の配置したチップを取り除いていくので上級者相手には失敗してしまいます。
逆に16,17,18すべてを相手に取らせるのも意外と難しく、失敗すると相手に高得点を許してしまいます。
ルールはシンプルですが自分と相手の駒の動きをよく考えてプレイしなければならないなかなか手ごわいゲームでした。
スキーム

Tommiさん自作のゲーム。1から6の数字が書かれた駒を使い、駒の数値分カードの外周を時計回りに移動します。次の手番では移動した場所から始め、移動後、その前に使った駒を配置されていた場所から直線上の4枚のうちどれかに置きます(角にも移動スペースがあり、角から移動した場合は斜め方向一列のどれかに配置します)。6つ使い切ってゴールします。最後に使った駒は白マークがあるカードのいずれかの上に配置します。
各色に置かれた自分の駒の数字の合計が上回っていれば対応する色駒を獲得できます。相手より多く色駒を獲得したほうが勝利します。
少ない駒をどう有効に使うか、相手が何色を狙っているか、これもシンプルなルールですが、考えさせられるゲームです。
16時を過ぎると多人数ゲームもプレイされるようになります。



協力型ゲーム、カフーツ、あいうえバトル、言葉のクローバー
をプレイしました。
その他の特筆すべき事項

kurumariさんで頂いたホタテのオムライス。めちゃくちゃおいしかったです(^∇^)ノ

普段二人ゲームはあまりしないので貴重の経験でした。また参加したいと思います
2022年、フランスで人気のあったボードゲーム
2023年になりました。去年もフランスでは多くのゲームが世に出されてきましたが、フランスのボードゲーム界でなんといっても衝撃的だったのはフランス版ボードゲームギークというべきトリックトラックが「死亡宣言(Tric Trac est mort !... Et c'est tout !)」をしてしまったことでしょう。゚(゚´Д`゚)゚。。まだ読者の書き込みなどは続いていますが今後どうなるのか、長らくフランスのボードゲーム情報発信をけん引してきたサイトだけに時代の流れを感じます。
この記事ではそんなトリックトラックをはじめ、多くのフランスのボードゲーム評価サイトで2022年に高い評価を得てきたフランスで人気のあったゲームを紹介したいと思います。
リビングフォレスト

2021年に出た作品ですが、2022年も長くプレイされドイツの年間ゲーム大賞エキスパート部門で賞を取っただけに人気があります。日本語版も発売されました。勝利条件が3つあるため、一度勝っても次は違う条件で勝ってみようという気になり、リピートプレイしやすいのも長らくプレイされる要因です。
HEAT

フラムルージュなどレース系のゲームを多数作っている作者の作品。カードを使って車の速度をコントロールしながらレースを行います。コーナーなどではスピードを出しすぎないよう車をコントロールする必要があります。手札カードのマネジメントによるレースゲームで高い評価を得ています。
アクロポリス

タルバやナンバーナインのようにタイルを重ねて街を作る作品。日本語版が年末に発売されました。考えることはありますが、それほど時間はかからない良ゲームです。
シーソルト アンド ペーパー(Sea salt and paper)

麻雀が好きならハマるカードゲーム。他人の得点獲得状況を考慮しながら自分の得点をどこまで伸ばせるか、どのタイミングで勝負宣言するかの駆け引きが面白い。ボードゲームアリーナ(BGA)でもプレイできます。
ラ ベット (La Bête)


ベット(bête)というと日常会話では「おバカ」という意味で使われます(例 T'es bête. テ ベット「あんた、ばかぁ?」)。が、ここでは「ジェヴォーダンの獣(La bête du Gévaudan)」のことです。スコットランドヤードのように1人対多人数という形式で、18世紀のジェヴォーダン地方を舞台に一人が獣を、残りのプレイヤーたちは獣の蛮行を阻止すべくプレイします。
史実と同様、獣の正体(オオカミ、ハイエナ、狼男など諸説ある)を明かすというのもゲームの中に組み込まれています。
ガリレオ プロジェクト

ボードゲーム「ガニメデ」の時代から30年後の設定。今度はガリレオ衛星のガニメデ、カリスト、イオ、ユウロパの4つの衛星に対してヒト、ロボット、テクノロジーを駆使して開拓していくゲーム。ガニメデに比べるとコンポーネントの種類も量も増えてやや重めの感じのゲームになっています。
言語依存するゲーム
モディ モ ディ

言葉の連想ゲーム。カードに示された単語をほかのプレイヤーにヒントを出して当ててもらうのですが、ぴったりと指定された数のヒントで当ててもらわなければならないというルールがミソです。ヒントは難しすぎず、簡単すぎずというDIXITを彷彿させるフランスらしいひねりの入ったルールのゲームです。
2人用ゲーム
2人用ゲームは2022年は高い評価を受けた作品が多いです。
スプレンダー デュエル

宝石の煌めきの2人対戦バージョン。すでに日本でもプレイされています。
ディストリクト ノワール

聖杯サクセッションのフランス語版。日本発のゲームではフランスでぶっちぎりで人気の出た作品です。2019年にはポーランド語版が出版されていますが、2022年のフランス語版では高い評価を得ています。
コンプリス

お互い違う色の色眼鏡を掛けて協力して泥棒をするリアルタイムゲーム。多くの動画が公開されていますがプレイする人だけでなくはたから見ていても笑えます。
東海道 デュオ

プレイヤーは各自の「お遍路さん」「商人」「画家」の三つの駒を動かします。「お遍路さん」「商人」「画家」に対応する3つのダイスを振り、出た目を考えながら交互にダイスを選びます。3つの駒はそれぞれ違う場所を移動し、それぞれ独自の得点方法があります。自分の駒だけでなく相手の駒の位置も得点に影響するので自分の三つの駒の位置、相手の駒の位置を見ながらそれぞれの駒を動かしながらプレイします。もとの東海道は自分の駒一つでしたが、こちらは3つ動かすことで戦略性が増えています。
ドローン VS カモメ (Drones VS Goélands)

複数のトークンを2人の間に配置し、バトルラインのようにお互い正面でカードを出し合います。中央のトークンの効果で配置したカードが移動し戦況が変わります。バトルラインはアレキサンダー大王vsダレイオス三世という構図ですが、こちらはドローン vs カモメという現代的な味付けが印象的です。
Awimbawé


「サバンナの王、ライオンが死んだ」 次の後継者を決めるためにホワイトタイガーとブラックタイガーが動物たちの手を借りて対決します。マストフォローのトリックテイクです。手札と自分側の場にある表向きのカートを使ってトリックを取るようにプレイします。動物たちのカードの特殊効果をうまく利用してなるべくカードを獲得して点を伸ばしたいところですが、引き取るとマイナスになったり、取りすぎるとそれだけでラウンドを落としてしまうカードなどあります。手札だけでなく自分の正面にある表向きのカードも使えるためカードの選択肢も多いですが、上述の動物の特殊効果などで状況が変わります。勝つためには手札のマネジメントだけでなく表向きになった自分と相手のカードの使い方の読みあいが必要なゲームです。
ロフォーテン(Lofoten)


ロフォーテン諸島のバイキングがテーマのゲーム。バイキングというと海賊のイメージが強いですが、彼らは優秀な商人でもありました。手札からカードを出して自分の船(ドラッカー)に荷物を載せるのですが、ボーナンザのように手札の順番を変えてはいけないというルールのほかにどの位置の手札を使ってプレイしたかで自分のプレイボードの動きが決まるため、手札のマネジメントとパズル解きのようなプレイが求められます。
フランス発以外の作品で人気のある作品
アークノヴァ

Vin d'jeuやトリックトラックなど数多くのフランスのボードゲーム評価サイトで高い人気を博した作品です。日本でもよくプレイされ、また日本在住の外国人の集まるボードゲーム会でも定番になっています。
チャレンジャーズ

デッキビルド系のカードゲームです。複数人で2人対戦をするのですが毎回対戦相手や対戦場所が変わるという面白い趣向のゲームです。
まとめ
2022年はフランス発の新作ゲームよりは前年の作品が根強くプレイされていた印象です。また2人用ゲームは当たり年ではあったようです。トリックトラック亡き後、フランスでのボードゲームのアクティビティはどのように変化するのでしょうか。ボードゲームの情報発信の様式に関して2023年は大きな転換期になるのかもしれません。
この記事ではそんなトリックトラックをはじめ、多くのフランスのボードゲーム評価サイトで2022年に高い評価を得てきたフランスで人気のあったゲームを紹介したいと思います。
リビングフォレスト

2021年に出た作品ですが、2022年も長くプレイされドイツの年間ゲーム大賞エキスパート部門で賞を取っただけに人気があります。日本語版も発売されました。勝利条件が3つあるため、一度勝っても次は違う条件で勝ってみようという気になり、リピートプレイしやすいのも長らくプレイされる要因です。
HEAT

フラムルージュなどレース系のゲームを多数作っている作者の作品。カードを使って車の速度をコントロールしながらレースを行います。コーナーなどではスピードを出しすぎないよう車をコントロールする必要があります。手札カードのマネジメントによるレースゲームで高い評価を得ています。
アクロポリス

タルバやナンバーナインのようにタイルを重ねて街を作る作品。日本語版が年末に発売されました。考えることはありますが、それほど時間はかからない良ゲームです。
シーソルト アンド ペーパー(Sea salt and paper)

麻雀が好きならハマるカードゲーム。他人の得点獲得状況を考慮しながら自分の得点をどこまで伸ばせるか、どのタイミングで勝負宣言するかの駆け引きが面白い。ボードゲームアリーナ(BGA)でもプレイできます。
ラ ベット (La Bête)


ベット(bête)というと日常会話では「おバカ」という意味で使われます(例 T'es bête. テ ベット「あんた、ばかぁ?」)。が、ここでは「ジェヴォーダンの獣(La bête du Gévaudan)」のことです。スコットランドヤードのように1人対多人数という形式で、18世紀のジェヴォーダン地方を舞台に一人が獣を、残りのプレイヤーたちは獣の蛮行を阻止すべくプレイします。
史実と同様、獣の正体(オオカミ、ハイエナ、狼男など諸説ある)を明かすというのもゲームの中に組み込まれています。
ガリレオ プロジェクト

ボードゲーム「ガニメデ」の時代から30年後の設定。今度はガリレオ衛星のガニメデ、カリスト、イオ、ユウロパの4つの衛星に対してヒト、ロボット、テクノロジーを駆使して開拓していくゲーム。ガニメデに比べるとコンポーネントの種類も量も増えてやや重めの感じのゲームになっています。
言語依存するゲーム
モディ モ ディ

言葉の連想ゲーム。カードに示された単語をほかのプレイヤーにヒントを出して当ててもらうのですが、ぴったりと指定された数のヒントで当ててもらわなければならないというルールがミソです。ヒントは難しすぎず、簡単すぎずというDIXITを彷彿させるフランスらしいひねりの入ったルールのゲームです。
2人用ゲーム
2人用ゲームは2022年は高い評価を受けた作品が多いです。
スプレンダー デュエル

宝石の煌めきの2人対戦バージョン。すでに日本でもプレイされています。
ディストリクト ノワール

聖杯サクセッションのフランス語版。日本発のゲームではフランスでぶっちぎりで人気の出た作品です。2019年にはポーランド語版が出版されていますが、2022年のフランス語版では高い評価を得ています。
コンプリス

お互い違う色の色眼鏡を掛けて協力して泥棒をするリアルタイムゲーム。多くの動画が公開されていますがプレイする人だけでなくはたから見ていても笑えます。
東海道 デュオ

プレイヤーは各自の「お遍路さん」「商人」「画家」の三つの駒を動かします。「お遍路さん」「商人」「画家」に対応する3つのダイスを振り、出た目を考えながら交互にダイスを選びます。3つの駒はそれぞれ違う場所を移動し、それぞれ独自の得点方法があります。自分の駒だけでなく相手の駒の位置も得点に影響するので自分の三つの駒の位置、相手の駒の位置を見ながらそれぞれの駒を動かしながらプレイします。もとの東海道は自分の駒一つでしたが、こちらは3つ動かすことで戦略性が増えています。
ドローン VS カモメ (Drones VS Goélands)

複数のトークンを2人の間に配置し、バトルラインのようにお互い正面でカードを出し合います。中央のトークンの効果で配置したカードが移動し戦況が変わります。バトルラインはアレキサンダー大王vsダレイオス三世という構図ですが、こちらはドローン vs カモメという現代的な味付けが印象的です。
Awimbawé


「サバンナの王、ライオンが死んだ」 次の後継者を決めるためにホワイトタイガーとブラックタイガーが動物たちの手を借りて対決します。マストフォローのトリックテイクです。手札と自分側の場にある表向きのカートを使ってトリックを取るようにプレイします。動物たちのカードの特殊効果をうまく利用してなるべくカードを獲得して点を伸ばしたいところですが、引き取るとマイナスになったり、取りすぎるとそれだけでラウンドを落としてしまうカードなどあります。手札だけでなく自分の正面にある表向きのカードも使えるためカードの選択肢も多いですが、上述の動物の特殊効果などで状況が変わります。勝つためには手札のマネジメントだけでなく表向きになった自分と相手のカードの使い方の読みあいが必要なゲームです。
ロフォーテン(Lofoten)


ロフォーテン諸島のバイキングがテーマのゲーム。バイキングというと海賊のイメージが強いですが、彼らは優秀な商人でもありました。手札からカードを出して自分の船(ドラッカー)に荷物を載せるのですが、ボーナンザのように手札の順番を変えてはいけないというルールのほかにどの位置の手札を使ってプレイしたかで自分のプレイボードの動きが決まるため、手札のマネジメントとパズル解きのようなプレイが求められます。
フランス発以外の作品で人気のある作品
アークノヴァ

Vin d'jeuやトリックトラックなど数多くのフランスのボードゲーム評価サイトで高い人気を博した作品です。日本でもよくプレイされ、また日本在住の外国人の集まるボードゲーム会でも定番になっています。
チャレンジャーズ

デッキビルド系のカードゲームです。複数人で2人対戦をするのですが毎回対戦相手や対戦場所が変わるという面白い趣向のゲームです。
まとめ
2022年はフランス発の新作ゲームよりは前年の作品が根強くプレイされていた印象です。また2人用ゲームは当たり年ではあったようです。トリックトラック亡き後、フランスでのボードゲームのアクティビティはどのように変化するのでしょうか。ボードゲームの情報発信の様式に関して2023年は大きな転換期になるのかもしれません。
シーソルト アンド ペーパー (Sea salt and paper)
キングドミノなどを手掛けたブルーノカタラ、Sea of Cloudsなどの作品を手掛けたテオリビエールらがデザインしたカードゲーム、シーソルト アンド ペーパー(Sea salt and paper)を紹介したいと思います。

箱は写真で見るよりずっとコンパクトです。2人から4人までプレイできます。

タイトル名は調味料の基本salt and pepper(塩とコショウ)に掛けているのでしょう。ではなぜSea salt(海の塩)かというとカードには全て海に関するものが描かれています。

これだけ見てるだけでも折り紙の無限の可能性を感じます。
準備
全てのカードをよく切り、山札を作る。山札の上から2枚のカードを引いて表向きにして二つの捨て札を作る。
手番
スタートプレイヤーから時計回りにプレイする。
手番では次の2つにアクションのいずれかをプレイする。
1) 山札から2枚のカードを引き、1枚を手札に加え、残りは二つある捨て札の山のいずれかの一番上に表向きに置く。
2) 二つの捨て札の山のうち、どちらかの捨て札の一番上のカードを一枚を取り手札に加える。

デュオカードをプレイする(任意)。
上記のアクションをした後、手札からデュオカードをプレイすることができる(下記参照)。ペアになったデュオカードを自分の前に表向きに出し、効果を発動する。一手番に複数のデュオカードを使用できる。
ラウンドの終了
手番終了時、7点以上獲得している場合、以下のストップまたはラストチャンスを宣言できる。7点未満あるいは宣言しない場合は左隣のプレイヤーの手番に移る。
7点以上獲得している場合、ストップまたはラストチャンスを宣言できる。
ストップ
ストップをかけたプレイヤーとすべてのプレイヤーは手札を公開する。各自の手役がそれぞれ得点となる。
ラストチャンス
ラストチャンスを宣言したプレイヤーは手札を公開する(注参照)。ほかのプレイヤーはあと一手番プレイし手札を公開する。プレイ後は手札を公開するため他のプレイヤーからカードを盗られることはない。
ラストチャンスを宣言したプレイヤーの手役の得点が最高得点(同点も可)の場合
賭けに勝利
宣言したプレイヤーの得点
手役の点数+色ボーナス(後述)
他のプレイヤーの得点
色ボーナスのみ
ラストチャンスを宣言したプレイヤーの得点がひとりでも他のプレイヤーより低かった場合、
賭けに敗北
宣言したプレイヤーの得点
色ボーナスのみ
他のプレイヤーの得点
手役の点数
特殊なケース
誰かの手番時に山札がなくなったら即そのラウンドは終了。だれも得点できない。
ゲームの終了
各ラウンドの点数を加算し、2/3/4人プレイで誰かの獲得点数がそれぞれ40/35/30点以上になった時点でゲーム終了
勝利
終了時、最高得点者が勝者
同点が複数いた場合、最後のラウンドを最後にプレイしたプレイヤーの勝利
または
ゲーム中、一人のプレイヤーがマーメイドのカードを4枚入手したら、その時点での点数に関係なく即勝利
手役と色ボーナス
手役
手役は手札のカードの組み合わせによる点数と公開したカードの合計になります。

同種を集めると得点が入るカード

左上のマークに表記されたカードの点数が増えるカード
マーメイド

公開したデュオカードと手札のカードを合わせたすべてのカードで最も多い色のカードの枚数が得点となる。
注:マーメイドを2枚持っていた場合、2枚目は2番目に多いカードの色の枚数が点数になります。
マーメイドを一人で4枚集めた場合は即勝利。
色ボーナス
公開したデュオカードと手札のカードを合わせたすべてのカードで最も多い色のカードの枚数が色ボーナス点となる。
マーメイドの得点と混乱しやすいですがマーメイドの得点は「手役」としての得点で色ボーナスは誰かがラストチャンス宣言した場合に考慮される得点です。
デュオカードとその効果
デュオカードは単独では効果を発動できません。カードの左上に描かれたアイコンで指定されたカード2枚が揃うと公開してもしなくても1点になり、手番で公開すると効果を発動できる。
カニ

カニカード2枚で1点
効果
二つの捨て札の山のうち、どちらかを選び、他のプレイヤーに見せずに捨て札のカードを確認してその中から好きなカードを手札に加える。捨て札の順番を変えてはいけない。捨て札は元の場所に戻す。
ボート

ボードカード2枚で1点
効果:
直ちにもう一手番できる
魚

魚カード2枚で1点
効果:
山札の一番上のカードを手札に加える。
泳者とサメ

泳者カード1枚とサメカード1枚で1点
効果:
他のプレイヤーの手札(注参照)からランダムに1枚盗み手札に加える。
注:
実は現時点で説明書には説明不足な箇所がいくつかあります。
1) 「泳者とサメ」の効果について
「盗めるのは相手の手札だけか場に公開したカードも盗めるのか?」が英語ルールにも仏語ルールにも説明がなくこの問題についてボードゲームギーク(BGG)のスレッドにも挙がっていました。
BGGのスレッドによれば
手札から盗める。場に公開したカードは盗れない。
だそうです。
2) ラストチャンスを宣言したプレイヤーのアクションについて
英語ルールにも仏語ルールにもラストチャンスを宣言後、他のプレイヤーはもう一手番プレイ後に手札を公開すると明記されていますが、ラストチャンスを宣言したプレイヤーについて記述が明白でないです。
BGGのスレッドによれば
ラストチャンスを宣言したプレイヤーは手札を公開する。そのため他のプレイヤーはラストチャンスを宣言したプレイヤーからカードを盗むことはできない。
だそうです。ラストチャンスを宣言した時の得点が維持されます。
所感

ゲームシステムとしてはラミーと51のシステムに似たルールが採用されています。
初期手札がないため、初プレイ時ははどのようにプレイするかつかみづらいかもしれませんが、最初はとにかくカードを集めることをします。カードがたまってくると手役が完成したりデュオカードのペアができてきて発動できるようになります。デュオカードが1枚だけでも一度ペアができると効果を発動し、その効果でまたほかのデュオカードがペアになり、また効果発動。。。といった「ずっと俺のターン」状態がしばらく続くこともあります。
カードは山札から引く場合だけでなく、捨て札から拾う場合があるため、どのプレイヤーがどのカードを集めているかある程度の情報は入ります。このため相手の手役が伸びないように相手が欲しい捨て札の上のカードにかぶせたり、捨て札から先に盗ってしまうという戦略的な要素が入っています。相手も「泳者とサメ」のペアでこちらが獲得したカードを盗むことを考えてきます。
山札を引き続ける展開に対する抑止ルール
捨て札にほしいカードがないと山札から引いていく展開になりやすいですが、山札がなくなったら誰も得点できずラウンド終了となるため、うかつにカードを引き続けると点が伸びていても他のプレイヤーにラウンドを強制終了させられる危険性があります。
また1人のプレイヤーがマーメイドを4つ獲得したら即勝利のルールがこのゲームが冗長にならないように工夫されています(後述)。
麻雀プレイ時の心理との類似点(?)

4人プレイでマーメイド3枚を手に入れた時のドキドキ感は麻雀で役満を聴牌したときの心境に似ています。そしてこの状態で「泳者とサメ」の効果で他のプレイヤーからマーメイドを盗られたり、他のプレイヤーにストップ宣言されたりしたときの失望感は、麻雀で役満を聴牌したときに他のプレイヤーに安い手で上がられた時の失望感に似ています。このゲーム、何度もプレイすればいつか役満を自模れるのではというロマンを感じさせます。(たぶんに私の主観が入っていることは否めませんが。。。)
どのタイミングでストップまたはラストチャンスを宣言するか、
手役が7点以上になるとストップやラストチャンスを宣言できるのですが、できれば自分がもっと高い点を取った状態で宣言したいので7点取っても次の手番まで待つということがあります。麻雀でいえばリーチを掛けずにダマテンのような感じです。「このカードを手に入れれば点がもっと伸びる、他のプレイヤーの様子を見ながらもう少し待とう」と。しかし他のプレイヤーにストップ宣言を掛けられるリスクがあり、自分の手番に回ってくるまでのドキドキ感は独特の緊張感があります。また上述のマーメイド役満ルールがあるため、ゲームを長引かせればだれかにまさかの役満を自模られる危険性もあります。
4人プレイではゲームの終了条件が誰かが30点以上獲得した時のため、最初のラウンドでラストチャンスが成功して15, 16点くらいで勝利するとかなり楽になります。次のラウンド以降は「泳者とサメ」でことごとくほかのプレイヤーから邪魔をされますが、自分で「ストップ」宣言をして刻んで得点していけば2回宣言して勝ててしまいます。なので自分としては15点以上を狙いつつも相手には15点は与えないというプレイが逃げ切り勝ちの戦略の一つとして考えられます。相手が点が伸びそうと思ったら自分の点が低くてもストップ宣言で止めていかなければなりません。この宣言のタイミングが戦略的な要素なので何度かプレイしてくると少しずつこのゲームが面白いと感じるようになってきます。
まとめ

上述のようにストップやラストチャンスを宣言するタイミングを掴むのがこのゲームの肝ともいえます。
ルールはシンプルで普通にプレイしても楽しいですが、麻雀をプレイしたことがあれば楽しさが上乗せされます。そして麻雀と同様、何度かプレイしてその面白さがわかるゲームです。4人プレイでぜひロマン(役満(マーメイド4枚))を実現させてください。

箱は写真で見るよりずっとコンパクトです。2人から4人までプレイできます。

タイトル名は調味料の基本salt and pepper(塩とコショウ)に掛けているのでしょう。ではなぜSea salt(海の塩)かというとカードには全て海に関するものが描かれています。

これだけ見てるだけでも折り紙の無限の可能性を感じます。
準備
全てのカードをよく切り、山札を作る。山札の上から2枚のカードを引いて表向きにして二つの捨て札を作る。
手番
スタートプレイヤーから時計回りにプレイする。
手番では次の2つにアクションのいずれかをプレイする。
1) 山札から2枚のカードを引き、1枚を手札に加え、残りは二つある捨て札の山のいずれかの一番上に表向きに置く。
2) 二つの捨て札の山のうち、どちらかの捨て札の一番上のカードを一枚を取り手札に加える。

デュオカードをプレイする(任意)。
上記のアクションをした後、手札からデュオカードをプレイすることができる(下記参照)。ペアになったデュオカードを自分の前に表向きに出し、効果を発動する。一手番に複数のデュオカードを使用できる。
ラウンドの終了
手番終了時、7点以上獲得している場合、以下のストップまたはラストチャンスを宣言できる。7点未満あるいは宣言しない場合は左隣のプレイヤーの手番に移る。
7点以上獲得している場合、ストップまたはラストチャンスを宣言できる。
ストップ
ストップをかけたプレイヤーとすべてのプレイヤーは手札を公開する。各自の手役がそれぞれ得点となる。
ラストチャンス
ラストチャンスを宣言したプレイヤーは手札を公開する(注参照)。ほかのプレイヤーはあと一手番プレイし手札を公開する。プレイ後は手札を公開するため他のプレイヤーからカードを盗られることはない。
ラストチャンスを宣言したプレイヤーの手役の得点が最高得点(同点も可)の場合
賭けに勝利
宣言したプレイヤーの得点
手役の点数+色ボーナス(後述)
他のプレイヤーの得点
色ボーナスのみ
ラストチャンスを宣言したプレイヤーの得点がひとりでも他のプレイヤーより低かった場合、
賭けに敗北
宣言したプレイヤーの得点
色ボーナスのみ
他のプレイヤーの得点
手役の点数
特殊なケース
誰かの手番時に山札がなくなったら即そのラウンドは終了。だれも得点できない。
ゲームの終了
各ラウンドの点数を加算し、2/3/4人プレイで誰かの獲得点数がそれぞれ40/35/30点以上になった時点でゲーム終了
勝利
終了時、最高得点者が勝者
同点が複数いた場合、最後のラウンドを最後にプレイしたプレイヤーの勝利
または
ゲーム中、一人のプレイヤーがマーメイドのカードを4枚入手したら、その時点での点数に関係なく即勝利
手役と色ボーナス
手役
手役は手札のカードの組み合わせによる点数と公開したカードの合計になります。

同種を集めると得点が入るカード

左上のマークに表記されたカードの点数が増えるカード
マーメイド

公開したデュオカードと手札のカードを合わせたすべてのカードで最も多い色のカードの枚数が得点となる。
注:マーメイドを2枚持っていた場合、2枚目は2番目に多いカードの色の枚数が点数になります。
マーメイドを一人で4枚集めた場合は即勝利。
色ボーナス
公開したデュオカードと手札のカードを合わせたすべてのカードで最も多い色のカードの枚数が色ボーナス点となる。
マーメイドの得点と混乱しやすいですがマーメイドの得点は「手役」としての得点で色ボーナスは誰かがラストチャンス宣言した場合に考慮される得点です。
デュオカードとその効果
デュオカードは単独では効果を発動できません。カードの左上に描かれたアイコンで指定されたカード2枚が揃うと公開してもしなくても1点になり、手番で公開すると効果を発動できる。
カニ

カニカード2枚で1点
効果
二つの捨て札の山のうち、どちらかを選び、他のプレイヤーに見せずに捨て札のカードを確認してその中から好きなカードを手札に加える。捨て札の順番を変えてはいけない。捨て札は元の場所に戻す。
ボート

ボードカード2枚で1点
効果:
直ちにもう一手番できる
魚

魚カード2枚で1点
効果:
山札の一番上のカードを手札に加える。
泳者とサメ

泳者カード1枚とサメカード1枚で1点
効果:
他のプレイヤーの手札(注参照)からランダムに1枚盗み手札に加える。
注:
実は現時点で説明書には説明不足な箇所がいくつかあります。
1) 「泳者とサメ」の効果について
「盗めるのは相手の手札だけか場に公開したカードも盗めるのか?」が英語ルールにも仏語ルールにも説明がなくこの問題についてボードゲームギーク(BGG)のスレッドにも挙がっていました。
BGGのスレッドによれば
手札から盗める。場に公開したカードは盗れない。
だそうです。
2) ラストチャンスを宣言したプレイヤーのアクションについて
英語ルールにも仏語ルールにもラストチャンスを宣言後、他のプレイヤーはもう一手番プレイ後に手札を公開すると明記されていますが、ラストチャンスを宣言したプレイヤーについて記述が明白でないです。
BGGのスレッドによれば
ラストチャンスを宣言したプレイヤーは手札を公開する。そのため他のプレイヤーはラストチャンスを宣言したプレイヤーからカードを盗むことはできない。
だそうです。ラストチャンスを宣言した時の得点が維持されます。
所感

ゲームシステムとしてはラミーと51のシステムに似たルールが採用されています。
初期手札がないため、初プレイ時ははどのようにプレイするかつかみづらいかもしれませんが、最初はとにかくカードを集めることをします。カードがたまってくると手役が完成したりデュオカードのペアができてきて発動できるようになります。デュオカードが1枚だけでも一度ペアができると効果を発動し、その効果でまたほかのデュオカードがペアになり、また効果発動。。。といった「ずっと俺のターン」状態がしばらく続くこともあります。
カードは山札から引く場合だけでなく、捨て札から拾う場合があるため、どのプレイヤーがどのカードを集めているかある程度の情報は入ります。このため相手の手役が伸びないように相手が欲しい捨て札の上のカードにかぶせたり、捨て札から先に盗ってしまうという戦略的な要素が入っています。相手も「泳者とサメ」のペアでこちらが獲得したカードを盗むことを考えてきます。
山札を引き続ける展開に対する抑止ルール
捨て札にほしいカードがないと山札から引いていく展開になりやすいですが、山札がなくなったら誰も得点できずラウンド終了となるため、うかつにカードを引き続けると点が伸びていても他のプレイヤーにラウンドを強制終了させられる危険性があります。
また1人のプレイヤーがマーメイドを4つ獲得したら即勝利のルールがこのゲームが冗長にならないように工夫されています(後述)。
麻雀プレイ時の心理との類似点(?)

4人プレイでマーメイド3枚を手に入れた時のドキドキ感は麻雀で役満を聴牌したときの心境に似ています。そしてこの状態で「泳者とサメ」の効果で他のプレイヤーからマーメイドを盗られたり、他のプレイヤーにストップ宣言されたりしたときの失望感は、麻雀で役満を聴牌したときに他のプレイヤーに安い手で上がられた時の失望感に似ています。このゲーム、何度もプレイすればいつか役満を自模れるのではというロマンを感じさせます。(たぶんに私の主観が入っていることは否めませんが。。。)
どのタイミングでストップまたはラストチャンスを宣言するか、
手役が7点以上になるとストップやラストチャンスを宣言できるのですが、できれば自分がもっと高い点を取った状態で宣言したいので7点取っても次の手番まで待つということがあります。麻雀でいえばリーチを掛けずにダマテンのような感じです。「このカードを手に入れれば点がもっと伸びる、他のプレイヤーの様子を見ながらもう少し待とう」と。しかし他のプレイヤーにストップ宣言を掛けられるリスクがあり、自分の手番に回ってくるまでのドキドキ感は独特の緊張感があります。また上述のマーメイド役満ルールがあるため、ゲームを長引かせればだれかにまさかの役満を自模られる危険性もあります。
4人プレイではゲームの終了条件が誰かが30点以上獲得した時のため、最初のラウンドでラストチャンスが成功して15, 16点くらいで勝利するとかなり楽になります。次のラウンド以降は「泳者とサメ」でことごとくほかのプレイヤーから邪魔をされますが、自分で「ストップ」宣言をして刻んで得点していけば2回宣言して勝ててしまいます。なので自分としては15点以上を狙いつつも相手には15点は与えないというプレイが逃げ切り勝ちの戦略の一つとして考えられます。相手が点が伸びそうと思ったら自分の点が低くてもストップ宣言で止めていかなければなりません。この宣言のタイミングが戦略的な要素なので何度かプレイしてくると少しずつこのゲームが面白いと感じるようになってきます。
まとめ

上述のようにストップやラストチャンスを宣言するタイミングを掴むのがこのゲームの肝ともいえます。
ルールはシンプルで普通にプレイしても楽しいですが、麻雀をプレイしたことがあれば楽しさが上乗せされます。そして麻雀と同様、何度かプレイしてその面白さがわかるゲームです。4人プレイでぜひロマン(役満(マーメイド4枚))を実現させてください。
アクロポリス
タイルを配置するだけでなく、上に重ねて得点していくゲームにタルバやナンバーナインなどがありますが、今回はやはりタイルを重ねて配置してプレイするギガミック(フランスではジガミックと発音)社のアクロポリスについて紹介したいと思います。

フランスでは半年近く品切れ状態が続いて最近ようやく再出荷しました。2~4人で遊べます。プレイヤーは建築家になりタイルをうまく配置しながらアクロポリスの建築を行います。
タイルは3種類のヘックスで構成され、

地区(5種類 家、市場、兵舎、寺院、庭園)
広場(5色 上記の地区の色 ★が1~3ある)
採石場
になります。

広場はそれぞれ対応する5つの地区(家、市場、兵舎、寺院、庭園)の色があり、地区により星の数が違います。

注:広場は地区でないのでインスト時では注意しておいたほうがいいかもしれません。説明しておかないとよく勘違いされることがあります。上の写真ではAの地区とBの地区は青の広場で分断されつながっていません。

木製のカラム(柱)とスタート時の各プレイヤーのタイル
準備
プレイ人数に応じて必要なタイルを箱から取り出し、裏返す。2/3/4人の場合、3/4/5枚のタイルの山を11個作る。残りは場に横一列に並べる(プレイヤー人数+2枚)。この並んだタイルの場所は「建設現場」と呼ばれます。

3人プレイの場合、建設現場には5枚並びます。(便宜的に山札から一番遠いタイルを一番端のタイルと呼びます。)
ゲームの流れ
スタートプレイヤーがカラムを持ち、プレイを開始する。
スタートプレイヤーはキューブを1個、2番手、3番手、4番手プレイヤーはそれぞれ、2,3,4個のキューブを受け取る。
手番では1→2の順でプレイする。
1) 建設現場からタイルを取る
2) 獲得したタイルを配置する
1)並べられたタイルを一つとる。
一番端はただで獲得できる。それ以外のタイルを獲得するならキューブをストックに払う。支払うコストは一つずれるたびに1ずつ上がる。空いたスペースはタイルを一番端に近づけるようにタイルを移動させる。タイルの補充はしない。

写真の場合、一番左のタイルを獲得するには4キューブをストックに払います。
注:スモールワールドやセンチュリースパイスロードと違ってキューブをタイルの上に置くのではなく、ストックに戻します。
2)タイルを配置する
獲得したタイルはすでに配置してある街のタイルの辺が接するように配置できる(角は不可)。上に重ねることもでき、重ねる場合は少なくとも2枚以上のタイルの上に置かなければならず、下に空間が残る置き方は不可。採石場の上に重ねた場合、採石場一つにつき、キューブを一つ獲得できる。
タイルが一枚だけ残った時、そのタイルを一番端に移動させ、山札から人数+1枚のタイルをその隣に表向きに並べる。
カラムが左隣のプレイヤーに移る。
カラムを持ったプレイヤーから同様にプレイする。
ゲーム終了
タイルが最後の1枚になったらゲーム終了。最後のタイルは使用しない。
得点条件
5種類の地区の得点には以下の2つの条件が必要。
1)対応する同色の広場が街にすくなくとも一つは存在しなければならない
かつ
2)以下の条件も満たしたものが得点の対象になる。
以下
家
連結した家々のグループのなかで最大数のもの
市場
ほかの市場と接していないもの
兵舎
街の端に配置されているもの
寺院
その寺院の周り(6ヘックス)が囲まれているもの
庭園
条件なし(対応する広場は必要)
得点計算
各地区の計算
得点対象となる
第1階層の地区は各1点
第2階層の地区は各2点
第3階層の地区は各3点…
と階層の数字がそのまま点になる。
広場は対応する地区と接している必要はなく、何階層にあっても得点には影響しない。
得点計算
得点条件を満たす地区の合計点 × 広場の☆の合計 5種類
+
キューブ一つにつき1点
例:

上のような街の場合、家の得点は地区の合計点(1 x 6 + 2 x 1 + 3 x1 = 11)、広場の★の数 (1 x 2 = 2)で11 x 2 = 22点となります。
勝敗
合計が最も高いプレイヤーが勝者
同点の場合はキューブが多く持っているプレイヤーが勝者
所感
どこまで重ねる?

タイルを重ねるゲームはタルバやナンバーナインなどがありますが、このゲームもタイルの重ね方が勝敗を分けます。
このゲームでは上にある階層で点が伸びます。ただ加算式で2段目、3段目と増えれば増えるほど配置の難易度が上がっていきます。
ナンバーナインは第1階層の数字は得点にならないので何が何でも上に数字を重ねて置く必要がありますが、このゲームでは第1階層でも点が入ります。無理に重ねなくても点数を伸ばすことができます。
一方、タイルの獲得方法はスモールワールドやセンチュリースパイスロードと似ていますが、タイルの上にキューブが置かれるわけではないので採石場にタイルを重ねてキューブをある程度確保していかないとほしいタイルが手に入れられません。また採石場はいくらあっても得点にはならないのでなるべく採石場を集中させて、タイルを上に配置したときに多めにキューブを獲得するのが理想です。
上述のようにタイルを重ねなくても得点は伸びますが、得点だけでなくキューブの需要があるためにゲームの展開上街にタイルを重ねるようにデザインされています。だからといってどんなタイルも採石場の上に置けばいいかというと「(置きたいのは)そのタイルじゃない。。。」ということが起きるので悩ましいです。
地区に特化した戦術が有効?

家>市場>兵舎>寺院>庭園の順に数が少なく、対応する広場も少なくなります。特に希少な庭園は取り合いになることもあり、2番目に少ない寺院を集中的に取ったプレイヤーに爆走されることがあります。家で得点を伸ばす場合はなるべく階層をあげて広場もどんどんとっていくような展開になります。この戦術をとるプレイヤーの街は上から見るとほとんど青いです。
人数によって戦術が異なる。
4人では山札側のタイルは入手にコストが高すぎてしっかりとキューブを集めておかなければ手に入りません。一方、2人、3人の場合は場に出るタイルが少なくなるため山札側のタイルは4人ゲームより手に入りやすいです。キューブの集め方も使い方もプレイヤー人数で変わってきます。
手番、重要
カラムを持ったプレイヤーは建設現場から2枚のタイルを獲得できます。上記のようにとりわけ4人プレイの時は端から遠くなるキューブのコストが高いので最初に獲得できるタイルと一周してから獲得できるタイルをどうするか悩みます。運悪くほしいタイルが二つとも端から遠いとキューブが足らないとどちらも取れないことがあります。一周する間にコストは安くなってきますがほかのプレイヤーに取られてしまうことも考えなければなりません。
バリアントルール
バリアントルールもあります。このルールが独特で面白くオリジナルとは違った配置を楽しむゲームになります。
まとめ

3人で30分くらいです。4人でも1時間かかりません。
ナンバーナインなどのタイル重ねのゲームが得意な人はやはり強いのではないのでしょうか。
一度プレイすると「上にどれだけ重ねるべきか」という議論がみんなで起こります。プレイ後もいろんな意見が出てなかなか興味深いゲームです。

フランスでは半年近く品切れ状態が続いて最近ようやく再出荷しました。2~4人で遊べます。プレイヤーは建築家になりタイルをうまく配置しながらアクロポリスの建築を行います。
タイルは3種類のヘックスで構成され、

地区(5種類 家、市場、兵舎、寺院、庭園)
広場(5色 上記の地区の色 ★が1~3ある)
採石場
になります。

広場はそれぞれ対応する5つの地区(家、市場、兵舎、寺院、庭園)の色があり、地区により星の数が違います。

注:広場は地区でないのでインスト時では注意しておいたほうがいいかもしれません。説明しておかないとよく勘違いされることがあります。上の写真ではAの地区とBの地区は青の広場で分断されつながっていません。

木製のカラム(柱)とスタート時の各プレイヤーのタイル
準備
プレイ人数に応じて必要なタイルを箱から取り出し、裏返す。2/3/4人の場合、3/4/5枚のタイルの山を11個作る。残りは場に横一列に並べる(プレイヤー人数+2枚)。この並んだタイルの場所は「建設現場」と呼ばれます。

3人プレイの場合、建設現場には5枚並びます。(便宜的に山札から一番遠いタイルを一番端のタイルと呼びます。)
ゲームの流れ
スタートプレイヤーがカラムを持ち、プレイを開始する。
スタートプレイヤーはキューブを1個、2番手、3番手、4番手プレイヤーはそれぞれ、2,3,4個のキューブを受け取る。
手番では1→2の順でプレイする。
1) 建設現場からタイルを取る
2) 獲得したタイルを配置する
1)並べられたタイルを一つとる。
一番端はただで獲得できる。それ以外のタイルを獲得するならキューブをストックに払う。支払うコストは一つずれるたびに1ずつ上がる。空いたスペースはタイルを一番端に近づけるようにタイルを移動させる。タイルの補充はしない。

写真の場合、一番左のタイルを獲得するには4キューブをストックに払います。
注:スモールワールドやセンチュリースパイスロードと違ってキューブをタイルの上に置くのではなく、ストックに戻します。
2)タイルを配置する
獲得したタイルはすでに配置してある街のタイルの辺が接するように配置できる(角は不可)。上に重ねることもでき、重ねる場合は少なくとも2枚以上のタイルの上に置かなければならず、下に空間が残る置き方は不可。採石場の上に重ねた場合、採石場一つにつき、キューブを一つ獲得できる。
タイルが一枚だけ残った時、そのタイルを一番端に移動させ、山札から人数+1枚のタイルをその隣に表向きに並べる。
カラムが左隣のプレイヤーに移る。
カラムを持ったプレイヤーから同様にプレイする。
ゲーム終了
タイルが最後の1枚になったらゲーム終了。最後のタイルは使用しない。
得点条件
5種類の地区の得点には以下の2つの条件が必要。
1)対応する同色の広場が街にすくなくとも一つは存在しなければならない
かつ
2)以下の条件も満たしたものが得点の対象になる。
以下
家
連結した家々のグループのなかで最大数のもの
市場
ほかの市場と接していないもの
兵舎
街の端に配置されているもの
寺院
その寺院の周り(6ヘックス)が囲まれているもの
庭園
条件なし(対応する広場は必要)
得点計算
各地区の計算
得点対象となる
第1階層の地区は各1点
第2階層の地区は各2点
第3階層の地区は各3点…
と階層の数字がそのまま点になる。
広場は対応する地区と接している必要はなく、何階層にあっても得点には影響しない。
得点計算
得点条件を満たす地区の合計点 × 広場の☆の合計 5種類
+
キューブ一つにつき1点
例:

上のような街の場合、家の得点は地区の合計点(1 x 6 + 2 x 1 + 3 x1 = 11)、広場の★の数 (1 x 2 = 2)で11 x 2 = 22点となります。
勝敗
合計が最も高いプレイヤーが勝者
同点の場合はキューブが多く持っているプレイヤーが勝者
所感
どこまで重ねる?

タイルを重ねるゲームはタルバやナンバーナインなどがありますが、このゲームもタイルの重ね方が勝敗を分けます。
このゲームでは上にある階層で点が伸びます。ただ加算式で2段目、3段目と増えれば増えるほど配置の難易度が上がっていきます。
ナンバーナインは第1階層の数字は得点にならないので何が何でも上に数字を重ねて置く必要がありますが、このゲームでは第1階層でも点が入ります。無理に重ねなくても点数を伸ばすことができます。
一方、タイルの獲得方法はスモールワールドやセンチュリースパイスロードと似ていますが、タイルの上にキューブが置かれるわけではないので採石場にタイルを重ねてキューブをある程度確保していかないとほしいタイルが手に入れられません。また採石場はいくらあっても得点にはならないのでなるべく採石場を集中させて、タイルを上に配置したときに多めにキューブを獲得するのが理想です。
上述のようにタイルを重ねなくても得点は伸びますが、得点だけでなくキューブの需要があるためにゲームの展開上街にタイルを重ねるようにデザインされています。だからといってどんなタイルも採石場の上に置けばいいかというと「(置きたいのは)そのタイルじゃない。。。」ということが起きるので悩ましいです。
地区に特化した戦術が有効?

家>市場>兵舎>寺院>庭園の順に数が少なく、対応する広場も少なくなります。特に希少な庭園は取り合いになることもあり、2番目に少ない寺院を集中的に取ったプレイヤーに爆走されることがあります。家で得点を伸ばす場合はなるべく階層をあげて広場もどんどんとっていくような展開になります。この戦術をとるプレイヤーの街は上から見るとほとんど青いです。
人数によって戦術が異なる。
4人では山札側のタイルは入手にコストが高すぎてしっかりとキューブを集めておかなければ手に入りません。一方、2人、3人の場合は場に出るタイルが少なくなるため山札側のタイルは4人ゲームより手に入りやすいです。キューブの集め方も使い方もプレイヤー人数で変わってきます。
手番、重要
カラムを持ったプレイヤーは建設現場から2枚のタイルを獲得できます。上記のようにとりわけ4人プレイの時は端から遠くなるキューブのコストが高いので最初に獲得できるタイルと一周してから獲得できるタイルをどうするか悩みます。運悪くほしいタイルが二つとも端から遠いとキューブが足らないとどちらも取れないことがあります。一周する間にコストは安くなってきますがほかのプレイヤーに取られてしまうことも考えなければなりません。
バリアントルール
バリアントルールもあります。このルールが独特で面白くオリジナルとは違った配置を楽しむゲームになります。
まとめ

3人で30分くらいです。4人でも1時間かかりません。
ナンバーナインなどのタイル重ねのゲームが得意な人はやはり強いのではないのでしょうか。
一度プレイすると「上にどれだけ重ねるべきか」という議論がみんなで起こります。プレイ後もいろんな意見が出てなかなか興味深いゲームです。